二瓶 健次 先生

総合監修:二瓶 健次 先生

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症状・病名と予防接種

病気と予防アドバイス - 呼吸器の病気・風邪

肺炎1歳7ヵ月
寄せられたご相談

子どもは肺炎にかかりやすいのでしょうか。風邪の症状とはどう違うのでしょうか。

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お友だちのお子さんがふたり、立て続けに肺炎になって入院しました。子どもは大人より肺炎になるケースが多いような気がしますが、子どもは肺炎にかかりやすいのでしょうか。風邪の症状とはどう違うのでしょうか。

先生からのアドバイス
鈴木 博 先生

子どもはのどの抵抗力が弱く、病原体が肺まで達して、大人よりも肺炎を起こしやすいと言えます。始まりは風邪の症状ですが、その後せきや熱が目立ち長引いたら、肺炎に注意しましょう。

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肺炎は、呼吸が行われる肺の「肺胞」という小さな袋に炎症が起こる病気で、レントゲンで診断できます。
子どもがかかることの多いのは「ウイルス性肺炎」で、肺炎のほぼ50%を占めています。
原因のほとんどが風邪の病原体で、大人は風邪で済んでも、呼吸器系の抵抗力が弱い子どもは病原体が肺まで達して肺炎を起こしやすいと考えられます。
ウイルス性肺炎よりも急激に悪化し、症状も重くなりやすいのが「細菌性肺炎」。こちらも風邪や気管支炎に続いて発症することが多いようです。「マイコプラズマ肺炎」はウイルスと細菌の中間くらいの大きさの病原体(現在は細菌の仲間と考えられています)が起こす肺炎で、学童期に多く、そのほとんどが軽症です。抗生物質による治療が効果的です。

肺炎は風邪から始まることが多く、のどの痛みや鼻水などが最初の症状です。「ウイルス性肺炎」は、その後37〜39度の発熱が1週間ほど続き、乾いたせきも1〜2週間続きます。
月齢の低い子どもは、肺炎にかかってもわりと元気で食欲がある場合も。風邪が長引くなと思ったら、子どもの様子に注意しましょう。

「細菌性肺炎」は、突然39〜40度の熱が出たり、たんが絡んだ激しいせきが続き、呼吸が苦しくなります。呼吸困難を起こしたり、悪化すると肺にうみがたまる「膿胸(のうきょう)」になることもあります。発熱が2〜3日続いて回復した後、再び40度近い熱が出た場合も、「細菌性肺炎」の疑いがありますので、早めに小児科を受診しましょう。
また呼吸が浅く速かったり、呼吸の度に鼻が膨らむ、血のたんを吐くなどの症状は、「細菌性肺炎」が重症化していると考えられるため、至急、小児科を受診しましょう。

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プロフィール


二瓶健次

東北大学医学部卒業。東京大学小児科、自治医科大学小児科を経て、 1979年から2001年まで国立小児病院神経科医長、 2001年から2004年まで国立成育医療センター神経内科医長 、2006年から、東京西徳洲会病院小児センター神経・発達部勤務。 小児神経学、発達神経学が専門。

プロフィール


鈴木博

埼玉医科大学卒業。1991年埼玉医大小児科講師。1998年東京都品川区に「鈴の木こどもクリニック」を開設。監修書に「赤ちゃんの病気・けが&トラブル救急箱」(学研)等。昭和大学医学部客員教授。品川区議会議員。