一緒にお料理、お手伝い! 【第4回】包丁の使い方

Benesse教育情報サイトには、家庭での子どものお手伝いに関する悩みや相談が、数多く寄せられています。なかでも、料理を子どもに手伝ってほしいと考える保護者のかたが多いようです。しかし、どこまでのことをまかせられるのか、何歳の時に何ができるのかなど、不安な点も多くあります。そこで、料理研究家の上田淳子先生に相談にお答えいただきます。また、実際に子どもと料理をしながら、子どもにまかせるお手伝いの内容や、子どもと作る料理の楽しさをご紹介します。



具材によって包丁の使い方は難しくなる

Step4の「包丁で切る(中級)」という作業は、Step3「包丁で切る(初級)」にも出てきています。この違いは何でしょうか。
一口に「包丁で切る」といっても具材によって切り方はさまざまです。たとえばキュウリは包丁をそっと下に落とすだけで切ることができます。しかし、玉ねぎなど丸い形のものは、包丁を落とすだけではなく、たまねぎをきちんと押さえていなければ切ることができません。




子どもが包丁を使う際の保護者の注意点は?

子どもが包丁を使う際に保護者が気を付けたいことが3点あります。

 1) 子どもがけがをしないよう、目を離さずしっかり見守りましょう
 2) 包丁の正しい持ち方や扱い方を教えます
 3) 包丁は危険だということを伝え、安全な置き方を教えます


Step3 チキンのトマト煮かけごはんを作ってみよう(後半)
第3回での前半に続き、まなかちゃん(8歳)とこうせいくん(8歳)に、「チキンのトマト煮かけごはん」を作るお手伝いをしてもらいます。

(1)たまねぎを切ります。
 この際、包丁の持ち方を最初にしっかり教えましょう。包丁の柄を「グー」でしっかり握らせます。また包丁を置く際は、刃を「自分の側ではないほう」に向けて置かせます。
 たまねぎの切りにくい端の部分などは、保護者が先に切り落としておきます。その際、たまねぎの押さえ方も見せるとよいでしょう。立ち位置も教えます。
 そのうえで、隣で見守りながら子どもに切らせ、最後に包丁を置くところまでさせましょう。この時も、切りにくい部分は保護者が担当します。切れた玉ねぎはバットに入れておきます。

(2)鍋に調味料と具材を入れます。
 調味料用(オリーブオイル)を保護者が入れます。そのあとで子どもが、準備の整った具材(前回準備した鶏肉と、たまねぎ)を入れます。この際、鍋はまだ加熱しません。具材を入れたら加熱していない鍋をコンロに乗せます。

(3)コンロに火を入れ、鍋の中の鶏肉とたまねぎを炒めます。
 この際、片手はしっかり鍋を持つように伝えます。鶏肉が白くなるまで炒めましょう。

(4)トマトの缶詰を開け、鍋に入れます。
 缶詰は子どもに開けさせますが、缶詰の中身や水は保護者が入れましょう。そのあと、火が通るまで熱し、具材を混ぜ合わせたのち、コンロから鍋を下ろします。

(5)炊飯器のごはんを器に盛ります。
 炊きたての炊飯器の湯気で子どもがやけどをしないよう、炊飯器の蓋は保護者が開けます。ごはんをほぐすところまでは、保護者が担当しましょう。

(6)子どもに、好きな量だけ器にごはんをよそわせます。

(7)ごはんの上に、チキンのトマト煮をかけたら完成です。

★ポイント ~冷たい具材を利用する~

今回は、子どもたちが間違いを起こさずに食べられるものを作るのが目標です。熱い鍋に鶏肉を入れた際に熱い油がはねてやけどをするなど、危険に触れてしまうことで、料理が嫌いになることもあります。それを避けるために、冷たい鍋に冷たい具材を入れるのがよいでしょう。
焦げ目がつかないなど、作り方や味を完璧にするよりも、少し味が落ちたとしても、子どもと保護者が一緒に作ったという経験が料理をよりおいしくしてくれるでしょう。子どもに合わせて、危ないことを上手に避けながら料理をすることが、保護者の知恵だといえます。



プロフィール


上田淳子

料理学校で、西洋料理、製菓、製パンを学び、卒業後渡欧。各地の有名店で修行を積む。現在は自宅で料理とお菓子、ワイン教室を主宰している。
料理研究家として活躍する一方、双子の男の子の母としての経験を生かしながら、子どもの「食育」についての活動も行なう。

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