【中学生のマラソン大会】効果的な練習方法やタイムを縮める走り方を伝授!

冬の学校行事の定番であるマラソン大会。持久走に苦手意識をもつ子どもは少なくありませんが、せっかくチャレンジするのですから前向きに取り組んで、成長のきっかけにしたいものです。マラソン大会に向けた練習法や走り方のコツについて、小学生からオリンピック選手までを対象に陸上競技の指導をするゆめおり陸上クラブ・コーチの松原薫さんにアドバイスをいただきました。

どんな練習が効果的?

陸上部の生徒でもなければ、マラソン大会に向けて、どんな練習をすればよいのかと迷われることが多いと思います。持久走は、突然タイムが縮まることはありませんから、コツコツと練習を積み上げることが大切です。運動部などに所属しておらず、普段、運動不足の場合は、3か月前くらいから練習を始めるとベターです。持久走に限りませんが、運動のトレーニングの本格的な成果はそれくらいの時期から表れるからです。

持久走のトレーニングは苦しそうなイメージがあるかもしれませんが、基本的には無理をしない範囲で取り組んでも十分に効果があります。「3km走ろう」「30分間走ろう」などと、距離でも時間でもよいので一応の目標を設定して無理のないペースで走ります。その際は、後半で説明する走り方のポイントを心がけてください。

走っている途中で苦しくなったら歩いてもかまいませんが、立ち止まると疲れがドッと出てしまいますから足は止めないようにしましょう。タイムを縮めようと無理をしなくても大丈夫です。トレーニングを続けていると、気づかぬうちにペースは速まり、走ること自体がどんどん気持ちよく感じられてきます。

トレーニングの頻度は、週3回以上がおすすめです。一般に運動のトレーニングは、週1回以下は「低下」、週2回は「現状維持」、週3回以上は「向上」といわれています。筋肉痛や疲労感が残る場合は休む必要がありますが、効果を得るためには継続が不可欠と心がけてください。

走り方のコツは?

走り方のコツは、短距離走と長距離走は大きく異なります。まずテレビ中継などで映し出されたマラソン選手の姿を思い浮かべてみてください。どの選手も、とても姿勢が良いと思いませんか。そう、長距離走の走り方のポイントは、「背筋をピンと伸ばすこと」です。姿勢が前傾したり、逆にあごが上がり気味になって後ろに傾いたりすると無駄な体力を消耗してしまいます。なかなか自分では気づかないため、保護者のかたが空から糸で頭を吊るされているイメージで、背筋をまっすぐに保つようアドバイスしてあげましょう。

腕の振り方も大切です。気持ちが入りすぎ、両手を強く握って前後に勢いよく振るのは、スタミナの無駄づかいです。手は卵を包み込むイメージで軽く握り、肩の力を抜いて、リズミカルに振るように心がけましょう。

足の運び方でも大切なのは、力を込めすぎないことです。勢いよく踏み出したり、後ろに強く蹴ったりすると、無駄な力が地面に伝わり、その分、体力を消耗してしまいます。イメージとしては、前方に並べられた空き缶をポンポンと上から踏みつぶしながら進んでいく感じで、腕と同様にリズミカルに足を運んでください。

呼吸法は専門的にいうといろいろと難しいことがありますが、呼吸にばかり意識が向くのはよくありませんから、とりあえずしっかりと息を吸い込むことだけを心がけてください。息を大きく吸うと、自然と大きく吐くことになり、呼吸が安定します。

当日の戦略としては、最初から最後まで同じペースを保って走り、ゴールした時点で体力を使いきるようにするとベストタイムが出やすくなります。そのために、事前のトレーニングで本番と同じ距離を走ってみて、だいたいのペースをつかんでおきましょう。

トレーニングを通して、こんな効果も期待できる!

持久走の練習を継続すると、タイムがアップする以外にもさまざまな効果が表れます。免疫力が高まって体調を崩しにくくなりますし、体力とともに気力や忍耐力、集中力などもアップし、勉強をはじめ、運動以外の場面でもがんばれるようになるでしょう。勉強などで疲れたときに、気持ちを切り替えるスイッチとしても適しています。マラソン大会前に限らず、ぜひ生活の中に無理のないジョギングを取り入れていただきたいと思います。

プロフィール

松原薫

松原薫

ゆめおり陸上クラブのコーチ(専門は短距離)。ソウルオリンピック日本代表、日本選手権100m優勝、ローマ世界陸上日本代表、国際陸上競技連盟公認コーチ(IAAF CECS LevelⅡCoach)、中学校・高等学校第一種教員免許(体育)。

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