【保存版】子育てにかかる費用のすべてを解説します

 子育てにはいったいどのぐらいのお金がかかるかご存じでしょうか。そして資金を貯めるには、いつまでにどのように対応したらよいのでしょうか。当然ながら、お子さまの進路などによっても対応策は異なってきます。そのため、さまざまなケースに対応できるように早めに対策は練っておくべきといえます。

こうした子育て費用に関する知識の共有、そして疑問点を解決すべく、「子育て費用の全知識」を解説していきます。お子さまの状況を考慮しながら、子育て費用もカバーできるように、不安な要素を残さず楽しい子育てができるようにしていただければと思います。

 

■目次■

1.「教育費と養育費の合計」が子育て費用

 1-1.出産から22年間の養育費は平均総額約1,640万円!

 1-2.【年齢別】0歳~6歳時にかかる年間の子育て費用

2.教育費は子どもの進路によって大きく異なる

 2-1.私立の医歯系大学に6年間通った場合の教育費は2,965万円!

 2-2.どのような進路でも困らないように教育資金の確保を

 2-3.公立と私立どちらに行かせるべきか

3.教育資金の確保は「保険」や「貯蓄」で

 3-1.確実に貯蓄するなら定期預金も選択肢に入れよう

 3-2.保険+貯蓄を18年すれば648万円の貯蓄が可能!

4.贈与を活用する手段も

 4-1.贈与税の非課税措置について

5.児童手当など支給される手当はしっかり貯めておこう

6.どうしても教育資金が不足する場合には

 6-1.奨学金を上手に活用しよう

 


1.「教育費と養育費の合計」が子育て費用

 まず、子育て費用というと「教育費」を考えるかたが多いと思います。教育費といえば、学校にかかるお金や受験費用、お稽古事、学習塾などいわゆる教育に関連する費用が該当します。

 

しかし出費はそれだけではありません。実際に子育てとなると、「養育費」も考慮する必要があります。養育費とは、食費や衣服代、おもちゃ代、文具代、保育園代、ベビーシッター代、レジャー費用など、子どもを育てるうえでかかる教育費以外の費用が該当します。お子さまを育てている、もしくは育てた経験があるかたであれば、こうした養育費も意外とばかにならないことはご存じかと思います。養育費と教育費の合計、つまり子育てにかかる費用全体を考えると、家1軒建つくらいの金額になると言われています。

 

それでは、より具体的に、実際どのくらいかかるものなのかを見ていきましょう。

 


1-1.出産から22年間の養育費は平均総額約1,640万円!

まずは養育費を見ていきましょう。AIU保険「AIUの現代子育て経済考2005」によれば、出産から大学卒業まで、一般的に子どもが社会人となるまでの22年間における養育費は、約1,640万円と試算されています。

 

これらの費用は、多い年や少ない年があるというより、毎年同じくらいかかる固定費として考えておいた方がよいでしょう。出産費用やオムツ代・ミルク代などがかさむことも想定できますので、年間で100万円程度は最初から見積もっておきたいものです。こうした養育費は、その都度かかりますので、保育費などまとまってかかる費用を除けば、最初から準備しておくというよりは、毎月の給料やボーナスからしっかり払えるようにしておくことができれば問題ないと言えます。

 

1-2.【年齢別】0歳~6歳時にかかる年間の子育て費用

なお参考までに、内閣府「インターネットによる子育て費用に関する調査(2010年4月)」も見ておきましょう。こちらの費用は、学校外教育費なども含まれているため、純粋な養育費というわけではありませんが、ここからも毎年100万円前後は養育費としてかかっている現状がうかがえます。

 

この中で、特に家計負担が重いと考えられるのが、未就学児の保育費です。そのため、保育費代だけはあらかじめ前もって預金などで準備をされておいた方がよいかもしれません。



2.教育費は子どもの進路によって大きく異なる

 養育費に関しては、地域差は多少あれ、全国的にみて平均額に大差はないと思われます。一方で教育費は、子どもの進路によって金額が大きく異なってきます。教育資金は、お子さまが生まれることが分かってから、もしくは生まれてからすぐに準備を始めることが、後々資金に困らないようにするためのポイントと言えます。

 

文部科学省「子どもの学習費調査(平成24年度)」によれば、ひとりの子どもにかかる教育費(学校教育費、給食費、塾や参考書代など含む)は、幼稚園から高校まで公立の場合で約504万円ほどかかる見込みです。

 

一方、日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査結果(平成26年度)」によれば、大学生の教育費総額は、国立大学(4年間)で511万円ほどかかる見込みです。

 

つまり、高校まですべて公立、大学は国立の場合で教育費は1,015万円ほどかかるとわかります。さまざまな進路パターンがありえますが、仮に幼稚園から大学まで私立で、大学は私立理系(4年間)の場合ですと、約2,465万円にもなります。ここからいえることは、お子さまひとりに対する教育費はトータルで1,015万円~2,465万円ほどかかるということ。これに養育費約1,640万円を加算すると、子どもの誕生から大学卒業まで、2,655~4,105万円かかることになります。

 

2-1.私立の医歯系大学に6年間通った場合の教育費は2,965万円!

参考までに、私立の医歯系大学に6年間通った場合も見ておきましょう。先述のAIU保険「AIUの現代子育て経済考2005」によれば、私立の医・歯系大学に6年間通った場合の教育費は2,965万円となっています。仮に幼稚園から高校まですべて私立に通い、大学も私立の医・歯系を選択した場合には、トータルの教育費は4,643万円 となります。これに24年間の養育費を合わせると6,000万円を超える結果に。タワーマンションが買えるぐらいの金額が最終的に必要となることがわかります。

 




2-2.どのような進路でも困らないように教育資金の確保を

さらに大学院への進学、また下宿をする場合には、これ以外にも別途費用がかかります。例外を考えたらきりがないとはいえ、お子さまがどのような進路をとっても大丈夫なように、またお子さまの選択肢を確保しておくためにも、ある程度の教育資金を確保しておく必要があると言えます。

 

なお、この金額を一度にまとめて貯める必要はありません。一般的には、中学校卒業時までに高校と大学の教育費(627~1,078万円)がある程度カバーできるようになっている、もしくは高校卒業時までに大学の教育費(511~787.5万円)がある程度カバーできるようになっていれば、資金不足に陥る可能性は低いと言えます。

 

2-3.公立と私立どちらに行かせるべきか

さて、私立に行かせると教育資金がかなり高くなることはわかっていただけたと思いますが、高い授業料を支払って私立に行かせるのと、公立に行かせて塾で補完するのとでは、どちらがよいのでしょうか。

 

結論から言えば、金額では計れない要素が多く含まれるため、一概にどちらがよいとは判断できません。特にお悩みになるケースは、都市部において私立か公立かの選択肢でしょう。仮に私立に通わせて塾が不要となれば、公立に通わせて塾へも行かせるパターンと金額的には大差ない結果になることもあるかもしれません。学校ごとに教育費は異なってくるため、もしそうなるのであれば、私立優先という選択肢はあってよいことになります。

 

ただ一般的には、私立+塾というケースもありますし、公立に行かせて塾に通わせた方が経済的には安く済むことが、上記の文部科学省「平成24年度 子どもの学習費調査」からも想像できます。そのため、経済性を一番に考えるのであれば、公立優先となるでしょう。

 

しかしながら私立の良いところは、勉強できる環境が整備されている点。大学までストレートで入れるのであれば、親としても気が楽でしょう。学校で勉強以外の体験を充実させられたり、長い友人付き合いが可能となったり、金額では計れないメリットもあります。最終的には将来を見据え、お子さまとおうちのかたが良いと考える道を進むのが、よいのではないかと思われます。

 

 

3.教育資金の確保は「保険」や「貯蓄」で

 では、どのように教育資金を貯めるのがよいでしょうか。ひとつの方法として、「保険」で貯める方法があります。一般的には、学資保険(子ども保険)や終身保険を活用する方法が考えられます。学資保険の利率の良いものをお探しになるか、終身保険で学資保険の代わりになるものを探し、コツコツ貯めていくという方法もあります。

 

ただし、保険で貯める場合には注意点があります。それは、今後金利が上がる可能性があるという点です。子どもが生まれてから15年、18年、20年といった長い期間積み立てを行うことになるため、15年後や18年後の経済状況を予測する必要があるのですが、そのような未来予想は困難です。こうした場合、学資保険のように長期固定金利で運用される商品は、将来の金利情勢によって不利になる場合があります。仮に先行き金利が上昇する見込みがある場合には、違う商品で運用した方が良かった、と後々後悔するケースが出てくるわけです。そのため、利率の良いものを選ぶと同時に、先行きの金利動向にも目を配らせる必要があると言えます。

 

その他、保険は途中で解約すると支払った掛金よりも戻ってくるお金が少なくなることがある点も、あらかじめ知っておく必要があります。途中で解約せず、子どものために使うという確固たる意志をもって保険を利用した方がよいと思います。

 

なお、学資保険など保険の良いところは、万が一親(契約者)が死亡した場合には学資保険は以後の保険料が免除になること、終身保険であれば死亡保険金が支払われることでしょう。そのため、親に万が一のことがあった場合でも、子どもの教育費をある程度カバーすることができる点が、保険ならではのメリットです。

 

3-1.確実に貯蓄するなら定期預金も選択肢に入れよう

また、定期預金などでより確実な貯蓄を行うことも視野に入れておきましょう。職場に財形貯蓄制度がある場合には、一般財形の他にも、財形住宅貯蓄を活用することも考えてみましょう。財形住宅貯蓄とは、本来住宅を購入するために行う貯蓄です。しかし貯蓄を始めてから5年経過した場合には、住宅貯蓄目的以外で引き出しても、5年前までの利子については税金がかかりません。

 

3-2.保険+貯蓄を18年すれば648万円の貯蓄が可能!

他に、銀行の「自動積立定期」や郵便局の「積立貯金」も利用を検討してみましょう。職場に財形貯蓄制度がないかたや自営業者でも利用でき、預貯金から天引きで自動的に積立てを行う仕組みが利用できるため、貯金する自信のないかたには都合がよいと言えます。 以上から言えることは、保険のメリット、デメリットを合わせて考えると、学資保険など保険だけに頼るのではなく、貯金・預金なども合わせた形で貯め、何かあった場合でも対応できる方法をとるのが無難と言えるのではないでしょうか。例えば、保険と貯蓄で合計して月3万円貯めていく。仮に利子が全くつかなかったとしても、18年あれば648万円が貯蓄できることになり、ある程度の大学資金をためることができます。通常、学資保険はある程度の利率で運用されるため、さらに増やすことは可能と言えます。

 


4.贈与を活用する手段も

 場合によっては、教育資金の贈与の特例を活用することにより、教育資金を準備する方法もあります。

 

教育資金の贈与の特例とは、30歳未満の子や孫へ教育資金を贈与する場合において、1,500万円(塾や習い事など学校以外に使われる金額は500万円が限度)までの贈与が非課税となる特例です。この特例は平成25年4月1日から平成31年3月31日までの期限と決められたものであり、この期間内に教育資金を子や孫へ贈与することにより、非課税で資金をバトンタッチできる仕組みです。

 

ただし、単純に贈与すればよいというわけではありません。信託銀行等の金融機関へ教育資金を預け、実際に教育資金として利用した場合の領収書を金融機関に提出する必要があります。

 

また、年齢が30歳未満の子や孫への贈与と決まっているため、子や孫が30歳に達した場合などにおいては、その時点で使われなかった贈与資金には贈与税が課されることになります。そのため、事前にどれぐらい教育資金として必要になるのか、ある程度見積もりを立てたうえでこの特例を利用するようにすべきと言えます。

 

4-1.贈与税の非課税措置について

また平成27年4月1日から、結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置が設けられています。この制度では、平成27年4月1日から平成31年3月31日までに、祖父母や父母などの直系尊属から、20歳以上50歳未満の子や孫の結婚・子育て資金の贈与を行う場合に、1,000万円(結婚資金は300万円)を非課税で贈与できます。具体的には、まず信託銀行などの金融機関と契約を結び、子や孫の名義で口座を開設して資金を一括で預ける必要があります。そして結婚や出産、妊娠費用などの出費をカバーするための贈与を行った場合に、贈与金額から受贈者1人当たり上限1,000万円、結婚に際して支出する費用については300万円が非課税で受け取れるというものです。結婚・子育て資金の対象は、結婚式費用、引越し費用、新居の家賃、出産費用、不妊治療費用、子どもの治療費、保育費用、ベビーシッター代などとなっており、ベビー用品の購入費用や新居の家具などは対象外です。

 

こうした贈与の仕組みをうまく使えるご家庭は、子育て資金をカバーする手段として利用されるとよいでしょう。相続税対策にもつながります。

 

 

5.児童手当など支給される手当はしっかり貯めておこう

 このほか、国からの支給といえば児童手当がありますよね。児童手当では、3歳未満のお子さまを育てる場合にひとりにつき月額15,000円、3歳から小学生まではひとりにつき月額10,000円(第二子まで)、第三子以降は月額15,000円、中学生になると、ひとりにつき月額10,000円が支給されます。なお、それぞれ所得制限があるため、所得が多い世帯への支給額はお子さまひとりにつき月額5,000円となります。

 

こうして支給される手当は、子育て費用に充てるか、その後の教育資金として貯めておきましょう。くれぐれも違う使い道をしないようにしてください。ひとりのお子さまにより中学生までで受給できる金額は、198万円となりますので、仮にすべてを高校や大学への教育資金として貯めることができれば、後々の資金計画が楽になることでしょう。

 

また自治体によっては、子どもの教育費や養育費、医療費助成などのサポートを行っているケースがあります。例えば東京都江戸川区では、中学3年生までのお子さまの医療費自己負担分を助成する仕組みがあったり、0歳児を養育しているかたには月額13,000円の手当が支給されたりします(所得制限あり)。こうした取り組みは自治体ごとに異なりますので、お住まいの地域でこうした仕組みがあるかどうかを、ぜひ探していただくとよいでしょう。

 

 

6.どうしても教育資金が不足する場合には…

 ここまでの内容で、子育て資金、特に教育資金の把握と貯め方について解説してきました。お子さまが生まれたばかりというかた、もしくは今後の参考にというかたは、これから準備をする時間がありますので、コツコツしっかり貯めていくことができると思います。

 

一方、既にお子さまがある程度大きくなっているものの、なかなか教育資金の準備ができていない、というかたはどうすればよいでしょうか。この場合には、奨学金に応募する、国や民間が行う教育ローンを申し込むといった方法もあります。

 

6-1.奨学金を上手に活用しよう

奨学金は各都道府県・大学など、さまざまな団体がさまざまな形で運営しています。特に有名な奨学金としては、日本学生支援機構が実施する奨学金があります。大学院の費用などにも対応していますし、海外留学のための奨学金もあります。日本学生支援機構の奨学金には、第1種と第2種の奨学金がありますが、第1種は無利子ですし、第2種も在学中は無利子、卒業後有利子となるため、借入の利子負担は極力減らすことができると言えます。なお、親(もしくは家計支持者)には収入・所得制限が課されますので、誰でも奨学金を取得できるわけではありません。

 

また、奨学金は学生本人が返済することになりますが、おうちのかたの心情として「社会人になるまで金銭面の支援はなんとかしてあげたい」とお思いであれば、日本政策金融公庫が行う「国の教育ローン」を利用する方法があります。この場合には、返済は契約者(親)が行うことになります。最高350万円(海外留学資金の場合、最高450万円)まで借りることが可能です。

 

一般的には、できる限り長いスパンで、子どもが成長するにつれて教育資金も貯めていく。そして貯めた資金で、子育て費用をすべてカバー出来るようにする。これが理想になります。時間のあるかたはぜひ、後々の後悔を避けるためにも、子育て資金を確保する計画を立ててみてください。その計画は、不測の事態が生じても対応できるようなものだと望ましいです。また1年おきに、資金がどうなっているか、計画的に貯められているか、不足分はないかの確認ができるとなお良いでしょう。万全の体制をととのえることで、資金面からも安心できる子育てを行っていただきたいものです。

 

 

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