どんなペットを飼っていますか? ~我が家のペット事情~

アンケート期間:2012/06/27~2012/07/03 回答者数:1,975人
アンケート対象:本サイトメンバー ペットを飼っている、幼児~高校生の保護者のかた
※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合がある

今回のテーマは、お子さまとペットについて。現在ペットを飼っている幼児から高校生のお子さまをお持ちの保護者を対象に、飼っている動物の種類、いつ、何をきっかけに飼うようになったか、飼うにあたって不安はあったかなど、さまざまなアンケートを行いました。



どんなペットを飼っていますか? ~我が家のペット事情~


「魚類・水棲動物」を飼う家庭が半数近く!

最初に、ペットとしてどのような動物を飼っているかを伺いました。

【図1 ペットは何を飼われていますか? あてはまるものをすべてお選びください】

図1 ペットは何を飼われていますか? あてはまるものをすべてお選びください


最も多かったのは、「魚類・水棲動物」を飼っているという保護者。45.7%と、半数近くを占めています。
2位には「犬」が27.5%でランクイン。そして、3位「昆虫」(12.3%)、4位「猫」(12.2%)と続きました。
また、「魚類・水棲動物」「昆虫」「鳥類」「爬虫類」「両生類」「犬・猫・ハムスター以外の哺乳類」「その他」を飼っているという保護者には、種類もお聞きしましたので、ご紹介します。

◎「魚類・水棲動物」……金魚、熱帯魚[グッピー、エンゼルフィッシュ、キャンディーパロットなど]、メダカ、フナ、ザリガニ、シジミ、アメンボ など

◎「昆虫」……カブトムシ、クワガタ、バッタ、アリ など

◎「鳥類」……インコ、ハト など

◎「爬虫類」……カメ、ヤモリ など

◎「両生類」……カエル、イモリ、ウーパールーパー など

◎「犬・猫・ハムスター以外の哺乳類」……ウサギ、ミニブタ など

◎「その他」……ダンゴムシ、カタツムリ など



ペットの費用、6割以上のご家庭で年間「1万円未満」!

ここからの設問は、すべて図1で答えてくださったペットのうち、最も長く飼っているペットについて伺っています。ペットを飼う費用はどれくらいかかるでしょうか。

【図2 ペットにかかる費用についてお聞きします。初期費用を除いて、年間でどのくらいかかりますか? ※月々のえさ代や予防接種、トリミング代などについてご回答ください】

図2 ペットにかかる費用についてお聞きします。初期費用を除いて、年間でどのくらいかかりますか? ※月々のえさ代や予防接種、トリミング代などについてご回答ください


まず、ゲージやトイレの購入費といった飼い始めにかかる費用(動物の購入費は除く)を伺ったところ、「5,000円未満」という回答が最も多く、およそ半数を占めました。
次に、初期費用以外に年間どれくらいかかるかをお聞きしたところ、「1万円未満」という回答が6割以上を占め、最も多くなりました(図2参照)。今回のアンケートでは、図1で見たように「魚類・水棲動物」「昆虫」を飼うご家庭が多く、予防接種費やトリミング代などがあまりかからないため、年間の費用も低く抑えられているのかもしれません。



子どもが「小学生」のとき、「せがまれて」「ペットショップ」で購入!

続いて、ペットをいつごろ、なぜ飼うようになったかを伺いました。また、飼い始めるにあたり、お子さまと話し合った内容についてもお聞きしています。

【図3 飼われているペットは、お子さまが何年生(何歳)のときに飼い始めましたか?】

図3 飼われているペットは、お子さまが何年生(何歳)のときに飼い始めましたか?


【図4 ペットを飼った理由は何ですか? あてはまるものをすべてお選びください】

図4 ペットを飼った理由は何ですか? あてはまるものをすべてお選びください


【図5 ペットはどこで購入または入手しましたか?】

図5 ペットはどこで購入または入手しましたか?


【図6 ペットを飼うにあたり、お子さまとどんなことについて話し合いましたか? あてはまるものをすべてお選びください】

図6 ペットを飼うにあたり、お子さまとどんなことについて話し合いましたか? あてはまるものをすべてお選びください


ペットを飼い始める時期は、子どもが「小学校低学年のとき」「中学年のとき」「高学年のとき」がそれぞれ約18%(図3参照)。つまり、お子さまの小学校時代にペットを飼い始めたというご家庭が過半数(約55%)を占めるということです。
ペットを飼った理由は、「子どもにせがまれたから」が1位(図4参照)。2位「親自身が飼いたかったから」に10ポイント以上の差をつけています。「その他」の理由には、「知り合いにもらったから」「お祭りでとったから[金魚]」「子どもがつかまえたから[メダカ・カブトムシ・カメ・ザリガニなど]」「拾ったから[犬・猫など]」といった回答が見られました。
ペットの購入・入手先としては、「ペットショップ」が40%を超えて最多(図5参照)。「知り合いから譲り受けた」が21%で続きました。
では保護者は、ペットを飼うにあたり、お子さまとどのようなことを話し合ったでしょうか。トップは、「ペットは毎日世話をしなければならないこと」で61.3%(図6参照)。「一度飼ったら、簡単には手放せないこと」も50%近くに達しました。生き物を飼うこと、つまり生命をあずかることの責任について、親子で話し合うご家庭が多いようです。



ペットを飼うことについて、保護者はどんな不安や悩みがある!?

では、ペットを飼うにあたり、保護者に悩みや不安はあったでしょうか。また、現在、ペットを飼っていて悩みはあるでしょうか。

【図7 ペットを飼うにあたり、悩んだり不安を感じたりしたことが「ある」というかたにお聞きします。どんなことで悩んだり、不安を感じたりしましたか? あてはまるものをすべてお選びください】

 図7 ペットを飼うにあたり、悩んだり不安を感じたりしたことが「ある」というかたにお聞きします。どんなことで悩んだり、不安を感じたりしましたか? あてはまるものをすべてお選びください


まず、ペットを飼うにあたり、悩んだり不安を感じたりしたことが「ある」という保護者は、42%。悩みや不安のトップは、「子どもが世話をしなくなるのではないか」(図7参照)でした。「ペットが亡くなったときの喪失感」「誰が世話をするのか」「ペットの飼い方がわからない」「子どもがぜんそくやアトピーだから、アレルギーが心配」を挙げるかたも少なくありません。
続いて、現在ペットを飼っていて悩みが「ある」という保護者は、27%。飼い始めるときよりも、10ポイント以上下がっていました。
では、現在の悩みとはどのようなものでしょうか。次にご紹介します。

●家の前を人が通るたびに吠えるので、近所迷惑になること。隣の人から何度も注意され、そのつど吠えないようにしつけようとするのですが、うまくいきません(犬を飼っている保護者)
●飼い猫がかなりの高齢になり、飼い主としてもしものときに備える必要が出てきたこと。「死とは何か」を子どもにどう教えたらよいかを考えると、何だかつらくなります(猫を飼っている保護者)
●もう高齢なので、室内の温度管理に気を配る必要が出てきました(ブンチョウを飼っている保護者)
●水質や水温をこまめにチェックするので、手間がかかります(メダカを飼っている保護者)
●家族以外に世話を頼める人がいないので、長期の旅行ができないこと。エサや掃除のことを考えると、1泊2日がせいぜいです。ペット用のホテルに預けるという方法は費用がバカにならないので、我が家では選択肢に挙がりません(インコとエンゼルフィッシュを飼っている保護者)
●子ども2人のうち、下の子どもがアレルギーのようで、ペットに触ると目がかゆくなったり、肌に湿疹ができたりすること(ハムスターを飼っている保護者)
●毛が生え替わる時期は掃除がめんどうなこと(ウサギを飼っている保護者)
●冬は砂の中にもぐったままなので、「ひょっとして死んじゃった!?」と気が気ではありませんでした(ヤドカリを飼っている保護者)

など



子どもがペットの世話をすべてしているご家庭は、10%未満!

次に、ご家庭内でのペットの世話について伺いました。

【図8 ペットの世話をしているのは、主にどなたですか?】

図8 ペットの世話をしているのは、主にどなたですか?


【図9 お子さまは、ペットの世話をどのくらいしていますか?】

図9 お子さまは、ペットの世話をどのくらいしていますか?


【図10 お子さまは、ペットのどんな世話をしていますか? あてはまるものをすべてお選びください】

図10 お子さまは、ペットのどんな世話をしていますか? あてはまるものをすべてお選びください


ペットの世話を主に誰がしているかをお聞きしたところ、「母」がしているというご家庭が49.4%でトップ(図8参照)。「子ども本人」がしているというご家庭は2番目に多く、24.6%でした。
ただ、お子さまがどの程度ペットの世話をしているかを伺った図9を見ると、子どもが「ほぼすべて世話をしている」というご家庭は10%に満たないことがわかります。一方、子どもは「ほぼ何もしていない」というご家庭は25.8%と、約4分の1を占めました。
では、保護者から見て、お子さまはどのような世話をしているでしょうか。最も多かったのは、「エサと水をあげること」(図10参照)。70%近くに達しました。また、「子どもは何もしていない」という保護者も、約15%いらっしゃいました。



子どものペットへの接し方、不満はあるものの、約7割の保護者が満足!

では保護者は、お子さまのペットの世話の仕方やペットへの接し方についてどう感じているでしょうか。

【図11 お子さまのペットの世話の仕方や接し方は、保護者のかたから見て満足できるものですか?】

図11 お子さまのペットの世話の仕方や接し方は、保護者のかたから見て満足できるものですか?


お子さまのペットへの接し方に不満があるかどうかを伺ったところ、「不満はない」が5割以上でトップでした。
一方、「不満がある」という保護者も4割近くいらっしゃいます。そして、その大半のかたが、不満に感じる理由として、「子どもが世話をしなくなってきているから」と答えています。図9や図10では、「子どもは何も世話をしていない」という声が聞かれましたが、そのことに不満を抱く保護者も少なくないようです。
ただ、ペットに対するお子さまの世話の仕方、接し方については、7割近くの保護者が「満足である」と答えました(図11参照)。「もう少し世話をしてほしい」という不満はあるものの、世話の仕方や接し方トータルとしては満足している保護者が多いようです。



ペットは子どもを「癒してくれる」!

次に、ペットを飼うことはお子さまにとって良かったと思うかどうか、また、どのようなところでよさを感じるかを伺いました。

【図12 お子さまにとって、ペットがいて良かったと思うことは何ですか? あてはまるものをすべてお選びください】

図12 お子さまにとって、ペットがいて良かったと思うことは何ですか? あてはまるものをすべてお選びください


95.8%と、ほとんどの保護者が、ペットを飼うことは子どもにとって「良かった」と答えました。
良かったと思うことは、子どもがペットに「癒されていること」が6割を超えてトップ(図12参照)。ペットによって「思いやる心が育っていること」、「世話をすることで責任感がでてきたこと」を挙げる保護者も目立ちました。



子どもとペットにこんなエピソードあり!

続いて、お子さまとペットとのエピソードを伺いました。楽しいエピソード、困ったエピソード、それぞれ具体的にご紹介します。

◎子どもとペットとの「楽しい」エピソード
●うちの娘は怖がりなので、昼間でもトイレには決して一人で行かず、必ず犬を同伴します。「終わるまで待っててね」とお願いする娘の声を聞くと、愛犬はペットというより友達に近いんだなと、ほほえましくなります(犬を飼っている保護者)
●寒い季節に子どもの布団をめくると、子どもと同じ格好で熟睡する猫の姿をよく目にします。仲の良いきょうだいみたいで、かわいいです(猫を飼っている保護者)
●うちは熱帯魚を飼っているのですが、子どもは1匹1匹の違いを見分け、名前までつけています。わたしには正直なところ、どれも同じにしか見えないので、子どもの観察眼の良さ、愛情の深さに感心しています(熱帯魚を飼っている保護者)
●子どもは剣道を習っているのですが、試合に負けたときや道場の先生に叱られたときは、水槽の前にしゃがんで愚痴を言っています(メダカを飼っている保護者)
●庭に出した水槽でオタマジャクシを飼っていたのですが、あるとき子どもが「オタマジャクシがいない!」と大騒ぎ。よく見ると、水槽のそばにある池でカエルが何匹も飛び跳ねていました。「カエルになったんだ!」と、子どももわたしもそろって声を出してしまいました(オタマジャクシを飼っていた保護者)

など


◎子どもとペットとの「困った」エピソード
●家族旅行に出るときは、犬をペットホテルに預けるのですが、子どもが「別れたくない!」「一緒に旅行をする!」と言って、大泣きしたことがあります(犬を飼っている保護者)
●娘は友達とおままごとをするときに、猫も参加させようとします(猫を飼っている保護者)
●カメは冬眠すると、冬眠前の記憶はなくなるらしく、毎年春になるとわたしたちの顔を見て「あんたら誰?」という表情を浮かべます。1年ごとに関係がリセットされてしまうと思うと、やるせなくなります(カメを飼っている保護者)
●いつもはわたしが言わないと水槽の掃除をしないのに、テストが近くなると、勉強から逃れる口実で、しきりに水槽を掃除するようになります(金魚を飼っている保護者)
●死んでしまうと、あとはすべてお父さんに任せて、子ども自身は何もしません。もっと責任を持って!(ザリガニとメダカを飼っている保護者)

など



「子どもとペット」について、保護者の疑問をご紹介!

最後に、「子どもとペット」について、専門家や飼育経験のある人に聞いてみたいことを伺いました。

☆「子どもとペット」について、専門家や飼育経験のある人に聞いてみたいことがありましたらご記入ください。
●友達の家で、赤ちゃんと犬や猫が一緒に寝ているのを見たことがあり、動物の毛によってアレルギーがおきやすくならないだろうかと心配しています。大丈夫でしょうか?
●ペットとの接し方によって、感染症がうつることはありますか? あるとしたら、どの程度の接し方でしょうか?
●子どもになるべく負担を感じさせず、それでいて責任を持ってペットの世話をするようにさせたいのですが、どうすればよいでしょうか?
●ペットのほうが寿命が短いので、わたしたちが見取ることになります。そのとき、子どもの心をどうケアすればよいでしょうか?


ほとんどの保護者が「ペットを飼うことは子どものためになる」と感じていました。
飼い始めるときは、「子どもがペットの世話をしなくなるのではないか」「ペットが死んだとき、子どもにどう説明すればよいだろうか」「アレルギーは大丈夫だろうか」といった不安を抱くかたもいらっしゃいました。ところが飼ってみれば、お子さまが「癒され」たり、「思いやりの心が育って」いたりするのを見て、「ペットを飼って良かった」という気持ちになるようです。
ペットとの暮らしは、世話などで手がかかることがある半面、お子さまが命の尊さや責任を持って世話をすることの大切さなど、多くのことを学ぶ機会になるはず。お子さまの成長の助けとなるよう、ペットの飼い方や世話の仕方に工夫をしていきたいものですね。



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