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総合監修:二瓶 健次 先生
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生活・健康・安全アドバイス - 健康管理
手足の裏がかなり黄色いのが気になります。健診で尿たんぱくがプラス判定でしたが、関係があるのでしょうか。
前から気になっていたのですが手足の裏がかなり黄色いのです。毎日元気いっぱいなのですが、たまに顔色も少し青白いときや、少し黄色く感じる日もあって心配です。肝臓などに問題があるからでしょうか。
3歳半健診で尿たんぱくがプラス判定になって病院で調べたら、おそらく起立性のたんぱく尿だろうということでしたが、関係があるのでしょうか。起立性のたんぱく尿で気をつけないといけないことはありますか。
皮膚が黄色いのは肝臓や腎臓(じんぞう)が悪いためではないと思われます。また、起立性たんぱく尿があることとも関連はないと思われます。
皮膚が黄色い理由は、肝臓の病気などがあり胆汁がうっ滞して、皮膚を黄色くする原因のビリルビンという物質が体に多くなることがあげられます。
これは「黄だん」と言われ、最も特徴的なことは皮膚だけでなく眼球の白目の部分も黄色くなることです。血液の検査をすることによりビリルビンの値が高くなることで診断がつきます。肝臓の病気以外でも、まれですがビリルビンが増えて「黄だん」を起こす病気はあります。
黄だんではなくても、みかんやかぼちゃなど黄色野菜をたくさん食べると、野菜に含まれているβカロチンが沈着して皮膚、特に手のひら、足の裏などが黄色くなることがあります。
これは柑皮(かんぴ)症と言われており、心配はありません。この場合は目が黄色くはなりませんし、血液中のビリルビンが増加しませんので区別がつきます。
これまでの食事の内容を調べてみると、このような緑黄色野菜の中でもβカロチンを多く含むもの(みかん、かぼちゃ、にんじん、パセリ、オクラ、ブロッコリーなど)をたくさん食べていることではっきりすることがあります。
お子さんは起立性たんぱく尿があるということですが、このことと皮膚が黄色いこととは関連はないものでしょう。
尿のたんぱくを調べる検査は敏感ですので、立ち上がったり運動をしただけでもたんぱくが検出されることがあります。一過性で心配ないことが多いのですが、尿にたんぱくが見られるようであれば、再度検査をして病的なものかどうかを調べておくことがよいでしょう。
尿のたんぱくの量がどのくらいか、血液が混じっていないか、尿の中に白血球や腎臓由来の細胞などが含まれていないかなどを顕微鏡で調べたりします。
これらに問題がなければ、生活や運動も普通にしてかまいません。定期的に尿の検査をしながら、その変化を見ることになるでしょう。その後も継続してたんぱく尿が見られるようならば、専門医の診察を受けてください。