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総合監修:二瓶 健次 先生
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生活・健康・安全アドバイス - 健康管理
薬を飲むのが苦手で困っています。
3歳6ヵ月になる男の子ですが、風邪を引いたときに病院でもらう薬を飲むのが苦手で困っています。最初の2、3日は、粉薬をアイスクリームに混ぜると飲むのですが、そのうち飲まなくなってしまいます。甘いシロップはもともとジュースをあまり飲まないので、もっと飲みません。
どうしたら薬をうまく飲ませることが、できるのでしょうか?
絶対に飲ませることができるという方法はありません。それぞれの工夫と慣れによりできるようになります。
子どもが飲む薬の形態には、粉薬、シロップ、錠剤があります。
粉薬やシロップ剤は味がそのまま出ますので、味覚が敏感だと受け付けない場合があります。
シロップは甘くて飲みやすいのですが、苦い味を無理に甘くしてあることがありますので、変に甘いということがあり、いやがるお子さんもいます。
錠剤は味がわからず飲みやすいのですが、ある程度年齢がいかないと飲むことができません(個人差があり5、6歳で飲める子どももいれば、10歳になっても飲めない子どももいます)。
薬を飲んでくれないときは、まず、薬の形態を変えてみることです。粉薬は飲まないけれどシロップは飲んでくれるとか、その逆もあります。このお子さんのように、その両方を飲んでくれないという場合もあります。
飲んでくれない場合に、古くからいろいろな方法が試されています。
子どもの好きなアイスクリームやジュース、牛乳などに混ぜる方法が最も使われていると思います(この場合、牛乳やジュースの全部に薬を入れてしまうと、全部飲まないで残してしまうと薬も残ることになりますので、少しずつ混ぜて飲ませることです)。しかし、すぐに、子どもの方も気づいて、だまされなくなります。いろいろと混ぜる食材を変えてみてください。
粉薬をほおの裏や舌の裏などに塗りつけて、すぐにジュースなどを飲ませる方法もとられます。舌で薬を押し出そうとしますが、タイミングよく水分を飲ませることがコツです。オブラートに包んで飲ませることもあります。口の中に薬を入れて、子どもの鼻をつまんで、息を吸った拍子に薬を飲み込ませるという方法をとるかたもいらっしゃいますが、気管の方に入ってしまう危険もあり、特に錠剤ではおすすめできません。
どうしても飲まないときは、薬が症状を抑えるための薬で、飲めなくてもしかたがないものなのか、病気の性質上どうしても飲まなければいけない薬かを主治医に相談してください。どうしても必要であれば、主治医が別の方法を考えてくれると思います。
薬を飲んでくれないと悩んでいたかたも、子どもに合った飲ませ方を工夫し、子どもの方も次第に慣れて、いつの間にか飲むようになることが多いようです。