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総合監修:二瓶 健次 先生
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生活・健康・安全アドバイス - 健康管理
鼻水が治らず小児科に通っていますが、1ヵ月以上治りません。今後小児科と耳鼻科のどちらに行けばいいのでしょうか?
7ヵ月の女の子です。鼻水がなかなか治らず小児科に通っていますが、保育園で耳鼻科をすすめられました。
熱もなく元気です。鼻水は透明の場合は心配ないと聞いたことはありますが、少し黄色だったり白かったりする状態です。小児科でも鼻水を吸ってくれる機械があります。小児科の先生は中耳炎とかで耳鼻科に行った方がよいときはきちんと紹介するが、耳鼻科では抗生物質を出されるのであまりおすすめはしないと言われました。1ヵ月以上治らないのと、保育園で耳鼻科をすすめられたこともあり、耳鼻科にも行ってみましたがやはり抗生物質の薬をもらってきました。保育園に行っているので違う病気をもらったりで長引いているのかもしれませんが、今後小児科と耳鼻科のどちらに行けばいいのかわからなくなってしまいました。
鼻水だけの場合はどちらがよいのでしょうか?教えてください。
かかりつけの小児科での診察が優先ですが、耳を気にする、黄色い鼻水が続く場合などは、中耳炎の可能性も考えて、念のため耳鼻科も受診された方が、より安心と考えます。
7ヵ月のお子さんですと、鼻の空間が狭く、機能的にも未熟ですので、風邪などをきっかけに鼻水が出始めると、いつまでも続いて治らないことも少なくありません。
また、保育園に通っている場合には、お子さん同士で風邪をうつし合って、鼻症状がより長く続く傾向があるようです。鼻水が黄色くなったり、ドロドロしてきたときには、細菌感染を生じている可能性もありますので、そのことが原因で急性中耳炎を起こすことも考えなければなりません。
表面的な症状は鼻水だけであっても、気管支炎などの病気を合併している可能性もありますので、小さなお子さんの場合には、最初はやはりかかりつけの小児科の先生を受診するのが望ましいと考えられます。
特に、ご相談者が通院されているクリニックのように、鼓膜の状態の観察に慣れていたり、鼻の処置などにも対応していただける小児科の先生であるならば、耳や鼻の状態の診察や治療も、ある程度お任せできるのではないかと考えられます。
ただ、小さなお子さんの鼓膜の状態の診察は、耳鼻科の専門医であっても判断に迷うことがありますし、耳あかがある場合にはそれを取り除いて鼓膜の診察を行わなければなりませんので、小児科の先生では対応することが難しい場合もあると思います。
耳を気にするしぐさがあるとき、鼻水が黄色くドロドロしてきたときなどは、やはり中耳炎の可能性を考えて、併せて耳鼻科での診察も受けられた方が、より安心と考えます。
なお、風邪症状のみの場合には抗生剤の投与は不要ですが、中耳炎を起こしたとき、あるいは中耳炎につながるような黄色いドロドロした鼻水を認めるときには、必要に応じて抗生剤の投与を考慮することになります。