民間学童保育が増加中! 指導の内容や料金はどうなっているの?

昔は保護者が仕事から帰宅するまでお子さまに留守番をしてもらう家庭は珍しくありませんでしたが、最近は社会や家庭の環境の変化により、「子どもを1人で過ごさせたくない」と考えるかたが増えているようです。そうしたご家庭では自治体が運営する学童保育の利用が選択肢のひとつとなりますが、近年は保護者やお子さまの細かなニーズにも柔軟に対応する「民間学童保育」が都市部を中心に増加し、注目を集めています。


共働き家庭の増加に伴い、「小1の壁」が深刻化

 保護者のかたがフルタイムで勤務されているご家庭では、小学生のお子さまを「放課後どう過ごさせるか」は大きな悩みではないでしょうか。お子さまを幼稚園に通わせていた場合も、小学校への進学を機に本格的な仕事への復帰を考えるかたは少なくありませんが、放課後の預け先が見つからなければそれも困難です。共働き世帯の増加に伴い、「小1の壁」と呼ばれるこうした状況に直面するご家庭が増えています。

 

選択肢のひとつは、自治体などが運営する学童保育です。学童保育の対象は、2015年4月に従来の小学3年生までから6年生までに拡大され、以前より利用しやすくなりました。ただし、学童保育には定員がありますので、3年生までを優先して受け入れ、人員に余裕がある場合に4年生以上を受け入れるケースが見られるなど、希望者が必ず入れるわけではありません。また学童保育は、18時〜19時頃までのところが多く、職場が遠い場合などは迎えの時間に間に合わない場合もあるようです。

 

近年は、小学校の空き教室などを活用し、放課後に学習支援をしたり、運動をしたりする「放課後子ども教室」も普及しつつあります。こちらは基本的に全児童が対象のため、定員オーバーの心配はありませんが、16時〜17時頃には帰宅となるため、フルタイム勤務の場合は、ちょっと利用しづらいかもしれません。

 

 

民間学童保育は、預かり時間の長さや充実したプログラムが魅力

 こうした状況を受けて有力な選択肢のひとつとなっているのが、最近、都市部を中心に増加している民間学童保育です。従来の学童保育との大きな違いとして、まず預かり時間の長さが挙げられます。民間学童保育の多くは19時頃までを基本時間として設定し、それ以降も21時や22時など遅い時間まで延長対応するところが少なくありません。オプションとしてお子さまを自宅に送り届けるサービスを行うところを選べば、勤務後に慌ただしく迎えに行く必要もありません。

 

民間学童保育は、フレキシブルなプログラムも大きな魅力です。従来の学童保育は、指導員の見守りや指導のもとでの自由遊びが一般的でした。一方、民間学童保育は宿題や学習のサポートに加え、施設内に講師を招くなどして、英会話レッスンや運動、工作など、さまざまなプログラムを提供しています。昔ながらの学童保育を利用する場合、平日は習い事に連れて行けず、結果的に土日に集中してしまい、「週末に親子で過ごす時間が少ない」という悩みを抱えるかたもいましたが、その問題はクリアーできそうです。こうしたプログラムの充実ぶりに加え、指導員一人あたりの子どもの数が従来の学童保育よりもかなり少ない場合が多く、その点でも行き届いたサービスが受けられると判断する保護者のかたが多いようです。

 

 

メリットの多い民間学童保育だが、高額な利用料がネックとなるケースも

 一方で、民間学童保育のネックとなるのが高額な利用料です。従来の学童保育はおやつ代込みで月5,000円程度、また放課後子ども教室はほぼ無料です。それに対して民間学童保育は、利用日数・時間などにより料金体系は異なりますが、入会金2〜3万円に加え、月額利用料は月4〜5万円に上るケースが多くなっています。さらに習い事などのオプションを選択すると追加料金が発生するのが一般的です。このように利用料が高額なのは、施設運営費や人件費がかさみやすいことに加え、従来の学童保育と違って行政からの補助金が出ないことも関係しています。

 

まさに「かゆいところに手が届く」サービスを提供する民間学童保育ですが、利用料の負担が大き過ぎる……と悩ましく感じるご家庭は少なくないでしょう。民間学童保育のサービスやプログラムは施設によって大きな違いがありますから、まずお近くのところをリサーチし、コストパフォーマンスを十分に検討することから始めてはいかがでしょうか。

 

 

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