二瓶 健次 先生

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けいれん2歳2ヵ月
寄せられたご相談

子どもはよく「高熱を出すとけいれんを起こす」と聞きますが、けいれんとはどうして起こるのですか。もしけいれんを起こしたら、どう対処したらよいのでしょう。

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子どもはよく「高熱を出すとけいれんを起こす」と聞きますが、幸いまだうちの子はけいれんを起こしたことがありません。風邪のような病気であれば対処できそうですが、もし突然けいれんを起こしたら親の私も気が動転して、適切な対応ができそうにありません。
けいれんはどうして起こるのですか。また、もしけいれんを起こしたら、どう状況を判断し、どう対処したらよいのか教えてください。

先生からのアドバイス
末松 隆子 先生

「熱性けいれん」は、子どもの脳が未熟なことから起こります。「熱性けいれん」で脳に障害が残ることはまずないので、慌てずにお子さんの様子をみて対処しましょう。

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高熱を出したことで起こるけいれん(ひきつけ)を「熱性けいれん」と言い、生後6ヵ月〜6歳(特に1〜3歳)に多く起こります。
脳の中にある神経細胞は弱い電流を出して運動や記憶を行いますが、子どもの脳は未熟で、発熱により電気的な刺激が発生し、それが脳の神経細胞に広がり、けいれんを起こします。

「38度以上の熱、目が上を向いた状態で固定、手足がガクガク震えたり突っ張る、息を止めがち、けいれんの起こり方に左右差がない、5分くらいのけいれん後、意識が戻るか眠ってしまう」という症状の多くは熱性けいれんです。
熱性けいれんで脳に障害が残る心配はまずないので、慌てずお子さんの様子を確認し対処しましょう。
「初めてのけいれん、10分以上けいれんが続く、けいれんを繰り返す、意識が戻らない、けいれんが体の一部分のみ」などであれば緊急に受診しましょう。
受診の時余裕があれば、「けいれんの時間、回数、顔色、眼の動き、向き、手足の動きが左右対称か、体温」をメモして、医師に伝えるといいと思います。

家庭では、吐き気やよだれが多ければ衣服を緩め、横向きに寝かせて吐いたものがのどにつまらないようにします。
舌をかむことはないので、口には何も入れません。
けいれんが治まったら、水分補給をし体を冷やします。
解熱剤の使用は医師に相談して、予防接種が近いときも受ける時期を医師と相談しましょう。熱性けいれんを繰り返す場合は、抗けいれん薬(ジアゼバム)で予防できるので、こちらも医師に相談しましょう。

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プロフィール


二瓶健次

東北大学医学部卒業。東京大学小児科、自治医科大学小児科を経て、 1979年から2001年まで国立小児病院神経科医長、 2001年から2004年まで国立成育医療センター神経内科医長 、2006年から、東京西徳洲会病院小児センター神経・発達部勤務。 小児神経学、発達神経学が専門。

プロフィール


末松隆子

浜松医科大学卒業後、立川相互病院小児科を経て、現在、京王八王子クリニックに勤務。 ぜんそくやアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患を得意とする。おむつはずれやアレルギー対策に関する講演も行う。2児の母。