サンゴ礁をきっかけに! 考えてみよう環境問題

水族館や沖縄の海、テレビや映画などの映像で見ることができる美しいサンゴ礁。ダイビングやシュノーケリングが趣味の保護者のかたもいらっしゃるかもしれません。
そのサンゴ礁をきっかけに親子で環境問題について考えてみませんか?
サンシャイン水族館で魚類やサンゴの飼育を担当している鶴橋 梓さんに、サンゴの生態と、今起きていることについてお聞きしました。

(画像提供:サンシャイン水族館)

美しいサンゴ礁が見られなくなる!? サンゴの白化が起こる原因

近年、サンゴの白化が頻繁に話題となります。
サンゴは、体の中に「褐虫藻」という植物プランクトンを取り込んでおり、この褐虫藻が光合成をして生じたエネルギーをもらうことで生命活動を行っています。サンゴと褐虫藻というのは、共生関係にあり、褐虫藻もまた、サンゴを住みかにすることで自分の身を守っているのです。

ところが、地球温暖化により海水の温度が上昇し住み心地が悪くなると、褐虫藻はサンゴから出ていってしまうのです。これが白化で、サンゴの骨格が透けて見えている状態です。この状態が長く続くと、褐虫藻からエネルギーを得られないため、サンゴは死んでしまうのです。

(画像提供:サンシャイン水族館)

生きものの住みかだけではない、サンゴ礁が果たす役割

大きな海の中でサンゴ礁はさまざまな役割をもっています。
まず一つが海の生きものの住みかになっているということ。地球の中で、サンゴ礁の生態系の面積の比率は、0.1~0.2%に過ぎません。

しかし、実はその中には、海で暮らしている生きもののおよそ1/4種類が生息しているのです。これらの生きものは、サンゴ礁を住みかにしたり、サンゴが出す粘液を、餌として食べるために集まったりしているので、サンゴがなくなってしまうと、餌もなく自分の身も守ることできず、住む場所もなくなってしまうのです。「美しいサンゴがなくなってしまって残念……」というだけではなく、サンゴ礁という生態系で暮らしていた生きものが絶滅してしまうのではないかと危ぶまれています。

そうなると、サンゴ礁のある地域の人たちの生活資源が失われ、魚がいなくなれば私たちの食卓に上がってくることもなくなってしまいます。
それに、海の中の1/4種類の生きものがいなくなってしまったら、みなさんが見られるきれいな魚や美しい海がなくなってしまうかもしれません。

また、複雑な形のサンゴ礁が集まっている場所は、外洋からの大きな波を吸収するテトラポットのような役割も果たしています。サンゴ礁がなくなってしまうと、大きな波が吸収されないまま人間の暮らしている陸地に押し寄せ、台風や津波で大きな被害を受けることにもなりかねません。
生きものの数が減るというだけでなく、人々の生活にもとても大きな影響があるのです。

サンゴの白化を防ぐためには、こまめに電気を消したり、エアコンの設定温度を控えめにするなど、ご家庭でできる温暖化対策もあります。
小さなお子さまの場合、サンゴと自らの生活の関わりを結びつけるのはまだ難しいかもしれませんが、水族館に行く機会などがあれば、サンゴの役割や環境問題について考えるきっかけになればと思っています。

(取材協力:サンシャイン水族館 http://www.sunshinecity.co.jp/aquarium/)

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