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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 目に関すること
逆さまつげ0歳8ヵ月
寄せられたご相談
逆さまつげではないかと気になっている。目医者を受診する目安があれば教えてください。
朝起きたときにときどきまつげが逆さになって、目に入っていることがあります。毎日ではないのですが、逆さまつげではないかと気になっています。
逆さまつげとはどういう状態のことを言うのですか? また目医者さんへ行った方がいい目安などあれば教えてください。
先生からのアドバイス
仁科 幸子 先生
逆さまつげは赤ちゃんによく見られる疾患です。自然に治ることが多いのですが、ひどい場合には角膜に傷ができますので、一度眼科医に診てもらうとよいでしょう。
逆さまつげとは、まつげ(睫毛)が内側に入って黒目(角膜)にふれている状態で、赤ちゃんによく見られる疾患です。
まぶた(眼瞼)の組織が未発達で内側に反り返りやすいためで、下眼瞼の内側によく見られますが、成長すると自然に治ることが多いものです。
乳幼児のうちは睫毛がやわらかく、角膜に傷をつけることは少ないので、急いで治療をする必要はありませんが、3、4歳以降になっても治らない場合には、角膜障害がひどくなって手術を要することがあります。現在8ヵ月で、朝起きたときにときどき目やにが出るだけということでしたら、慌てなくても大丈夫ですが、一度眼科医に診てもらうとよいでしょう。
睫毛がふれたり目をこすったりすることでときに細菌感染を起こし、結膜炎や角膜炎になることがあります。目やにや涙が多いとき、目の充血があるとき、まぶしがって目を開けないときなどは、ぜひ早めに眼科へ受診してください。
赤ちゃんの目は細菌に対する抵抗力が弱いので、悪化しないうちに目薬(抗生物質の点眼薬)で治療する必要があります。いったん角膜に深い傷ができてしまうと、治癒しても角膜に濁りが残って重症の弱視となり、視力が出なくなります。
また、涙が多い、充血がある、まぶしがるなどの症状があるときには、緑内障やこうさいえん(虹彩炎)など、ほかの重大な眼疾患がひそんでいることもありますので要注意です。