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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 目に関すること
まわりの人から斜視ではないかと言われました。もしそうなら、どのような治療をするのでしょうか?
もうすぐ3歳になりますが、小さいころからまわりの人から斜視ではないかと言われました。
最近は私から見てあまり気にならないような気がしますが、ときどき何かをじっと見ているときに黒目が内側に寄っているときがあります。やはり一度眼科で診てもらった方がいいのでしょうか? それとももう少し大きくなるまで行かない方がいいのでしょうか?
もし斜視なら3歳の子にどのような治療をするのでしょうか?
一般的な斜視に対しては眼鏡、訓練、手術による治療がありますが、重大な疾患がひそんでいることがありますので、一度早めに眼科を受診なさるとよいでしょう。
おうちのかたから見て、あまり気にならないので迷っていらっしゃるのだと思いますが、このような場合には、ぜひ早めに眼科を受診して、斜視かどうか、原因は何かなどをきちんと調べてもらってください。
斜視の原因はさまざまですが、白内障や網膜芽細胞腫(もうまくがさいぼうしゅ)など眼内の疾患や、脳の病気がひそんでいることもあります。
斜視ではないかと心配な場合には、たとえ乳児でも早めに眼科に受診することをおすすめします。
一般的な斜視に対しては眼鏡、訓練、手術による治療がありますが、タイプによって治療法はまったく異なりますので、まず正確な診断を受けることが第一です。
「何かをじっと見ているときに黒目が内側に寄っている」という症状からは、遠視が原因で起こる調節性内斜視の可能性が考えられます。これは、強い遠視が原因で、ものに焦点を合わせようと努力すると同時に目の位置が寄ってしまうタイプの斜視で、治療法は、初めに遠視を完全に矯正する眼鏡を装用することです。
調節を麻痺(まひ)させる点眼薬を使って遠視の検査を行うことになります。このタイプでは、眼鏡や訓練だけで治療する場合と、それだけでは治らずに手術を併用する場合があります。
斜視の期間が続くと、弱視を起こしたり、両目でものを立体的にとらえる機能(両眼視機能)が発達しなくなりますので、早期に治療を受けることが大切です。