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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 目に関すること
テレビを見ているときに、目を細めたりまばたきをよくします。
テレビを見ているときに目を細めたり、まばたきをよくします。2mほど離れて見るようにさせていますが、しばらくするとテレビの前に行って見ています。
これは目が悪いからですか?
テレビを見るときに目を細めたりまばたきをするのは、目の疾患があるときによく見られる症状です。早めに眼科を受診して異常がないかどうか調べてもらってください。
テレビを見るときに目を細める、まばたきが多い、テレビに近づいて見てしまうなどの症状は、やはり目の疾患があるときによく見られる症状です。
白内障や緑内障などの重大な疾患の徴候のこともありますし、近視、遠視、乱視などの屈折異常の場合でも、程度が強ければ弱視になってしまうことがあります。
弱視とは、眼鏡やコンタクトレンズで矯正しても正常の視力が出ない状態を言います。子どもの視力は出生時には0.02程度ですが、適切な視覚刺激が目の奥の網膜から視神経、脳までの成熟を促して、8〜10歳までに成人の視力レベルに発達します。
ところが、発達の途上でさまざまな目の病気や強い屈折異常が起こると、正常な刺激が妨げられて弱視となってしまいます。弱視は大人になってから治療することはできません。重症の弱視であるほど早く発見しないと治療が難しくなります。
0〜2歳までの未熟な目は感受性が高く、重症の弱視となりやすいため、特に注意が必要です。
お子さんの場合も、早めに眼科を受診して異常がないかどうか調べた方がよいと思われます。
子どもの場合には、一般的な眼科検査のほかに、屈折異常があるかどうかを正確に調べるため、調節を麻痺(まひ)させる点眼薬を使用します。
検査のあと2、3日は近くのものがぼやけたり、まぶしがったりしますのでご注意ください。
屈折異常が原因の弱視ならば、治療のために眼鏡が必要です。2、3歳から適切な眼鏡を常にかけさせていれば、就学までに大部分が治ります。
弱視にはなっていない場合でも、強い近視や乱視があると、見えにくいために知的な発達や運動面の発達に影響が出ることがあります。お子さんに合った眼鏡を早めにかけさせてあげることは、とても大切なことです。