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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 目に関すること
あごをひいて上を見上げたりするときなどに、左目だけ右目より先に上に行きます。
あごをひいて上を見上げたり、手をつないでいて空を見上げたり、遊んでいてふざけて体を後ろに倒したりしたときなどに左目だけ右目より上に行きます。上に行っている時間は1秒あるかないかです。ものを見るときや普通のときは首をかしげたりする様子もないし、フラッシュをたいた正面写真は両目とも真ん中に光が反射しています。いつも目は普通です。ただ、生後1、2ヵ月のころは左目だけ外に向いたりしていました。義父は現在、外斜視、実弟は内斜視(遠視)でした。
このまま様子を見ていて大丈夫でしょうか? 海外生活のため、言葉(イタリア語)では説明できる自信がなく医者に相談に行っていません。
特殊なタイプの斜視でふだんは問題なく見えるようですが、斜視によって片目が弱視になっていないか、原因となる目や脳の病気がないかどうか、早めに一度眼科医に相談された方がよいでしょう。
上を見上げるときに、左目だけ右目よりも上にいくということですが、ほかには特に変わったご様子はなく、自然に目立ってきたものでしょうか?
それならば、目を動かす筋肉(外眼筋)のうち、生まれつき右目を上転させる筋肉の力が弱い(両上転筋麻痺:まひ)か、左目の先天上斜筋麻痺など、特殊なタイプの斜視が目立ってきた可能性が考えられます。フラッシュをたいた正面写真では両目とも真ん中に光が反射しているということですから、正面を見ているときには斜視がなく両目でものを見ているのかもしれません。しかし、たまに斜視になる程度で気にならないと放置していると、治らなくなってしまうこともありますので注意が必要です。
簡単にできるテストとして、右目、左目がそれぞれものをよく見ているかどうか、片目ずつ手で隠して観察してみてください。
どちらかの目の視力が悪い場合には、よい方の目を隠すと極端にいやがります。このような場合には、一見目の位置がまっすぐに見えても、斜視によって片目が弱視になっていることがあります。
また、目の中に白内障などの疾患がひそんでいることもあります。海外で病院を受診するのは大変なことだと思いますが、いつから、どのように目つきがおかしいのか、わかりやすい写真を持参して一度相談に行ってみてください。
少なくとも原因となる目の中の病気や脳の病気がないかどうか、早めに調べてもらった方がよいでしょう。