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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 体の発達(寝返り〜歩くこと)
お座り0歳8ヵ月
寄せられたご相談
まだお座りが安定しません。お座りするのが遅いと歩くのも遅いという「良性筋緊張低下」というものなのでしょうか?
まだお座りが安定しません。前のめりになって片手でおもちゃを持って遊んでいます。また手で支えてお座りさせても、5〜6秒間くらいしか座っていません。同月齢の子はお座りがとてもじょうずにできているのを見て、このままでよいのだろうかと焦ります。
お座りするのが遅いと歩くのも遅いという「良性筋緊張低下」というものなのでしょうか? またそれであった場合どのくらい遅いのでしょうか?
先生からのアドバイス
二瓶 健次 先生
筋肉がぐにゃぐにゃとした感じがしてやわらかく、そのほかの発達が正常であれば乳児良性筋緊張低下症かもしれません。
首がすわったのは何ヵ月ごろでしょうか。少し遅かったのでしょうか。首のすわりが遅れると、お座りも遅れることがあります。抱き上げたときに体がぐにゃっとしたり、関節を伸ばしたり曲げたりするときに関節がやわらかい感じがしますか? お座りをしていて前のめりになり、胸が床についてしまうくらいやわらかいですか? 筋肉はやわらかいけれども、発達の異常(関節が拘縮(関節がかたい)、筋肉が突っ張る、あまり笑わない、周囲への関心が乏しい、おもちゃを持って遊ばないなど)が見られないようであれば『乳児良性筋緊張低下症』と言われるものかもしれません。
この乳児良性筋緊張低下症というのは、筋肉の緊張をつかさどる神経系が未発達のために起こるもので、その後の発達とともに改善していきます。少し発達の進行が遅くなりますが、確実に歩けるようになるために「良性」という名前がつけられています。
筋肉の緊張が弱く、運動発達が遅れる場合に、ごくまれに、筋肉の病気が紛れていることがありますので、1歳6ヵ月を過ぎても歩行が難しいようだったり、筋肉の緊張がかなり弱い(関節が異常に曲がるなど)などの症状があれば、一度小児神経の専門の医師がいる病院などを受診なさるとよいでしょう。