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離乳食について

離乳食を食べてくれない子、こんな工夫をしてみました

違う味や組み合わせをあれこれ試してみました。初めいやがったものもあとから食べるようになりました。

K.Nさん Hちゃん (体験談当時の年齢:0歳6ヵ月頃〜1歳0ヵ月頃 女 第1子 神奈川県)

その当時の子どもの状況と私の気持ちはこうでした

初めてのものに対して敏感で、必ずというほど「ベぇ〜」と出してしまうので、初めてのものを与えるときはとても憂うつでした。周囲のお友だちの中には、「何でも食べるよ」という子もいて、「どうしてうちの子は出してしまうんだろうか?」ととても悩みました。離乳食の回数が2回、3回と増えていくほど、そういったことが多かったので、「このままでは食べられるようになるものが限られてしまうのでは」ととても不安でした。

このようなやり方を取り入れたら、こんな効果がありました

素材そのものの味をわかってほしいという思いもありましたが、軽く味をつけることで食べられたものもあったので、「これでダメなら違う味つけ」と、いろいろと試してみました。また、違うものと組み合わせたら食べるようになったものもあり、とにかくあれこれ試した、といった感じでしょうか。どうしても食べないものもあったのですが、しばらくたってから再チャレンジして、食べてくれるものもありました。試したというのとはちょっと違うかもしれませんが、「どうしても食べない」というものがあったときは、無理をせずに、しばらく様子を見ることも必要なのかな、と感じました。無理じいをしてしまうと、余計に嫌いになってしまう、ということもあるようですし。時間がたってから食べるようになる、というものもあるように思いました。

現在の子どもの様子と私の気持ちはこんな感じです

うちの子は、食べることにあまり関心を示さず、なかなか食べてくれなかったので、離乳食の時間がいつも憂うつでした。「食べる・食べない」に一喜一憂していましたが、時期が来れば食べるようになったり、最初は食べなくても、何度も出すうちに食べられるようになるものも数多くあったように思います。「そのうち食べるだろう」と思えるようになってからは、私の気持ちもだんだんと楽になっていきました。

同じ悩みを持つおうちの方へのエール

離乳食の時期というのは、初めて食べ物に接するということもあり、「最初が肝心」と思って身構えてしまいがちかと思いますが、意外にそうでもないというか、「初めは食べなくても、だんだんと食べられるようになるんだ」というのが、今、一番感じていることです。最初に食べないからといって、そんなに心配しなくても大丈夫かと思います。いろいろと試しながら、気長にやっていこうと思えるといいのではないでしょうか。

1歳未満のお子さんの栄養・離乳食についてのアドバイス

たけなが かずこ 先生

1歳までのお子さんの栄養については、ミルクや母乳で基本的な栄養面はカバーされていますので、あまり神経質になる必要はありません。離乳食の目的は、栄養というよりも、ミルクやおっぱいという液体以外のものが「噛める」「飲み込める」ようにするためのもの、と考えてください。

食べ物の素材の味、舌触りを覚えさせる
これから成長していくために、ミルクやおっぱい以外の味覚を育てることが大切なことなので、極端な味付けのものを味わわせることは避けましょう。

「噛む」ということを覚えさせる
「噛む」ことはあごを発達させます。この時期にしっかり噛むことを覚えさせ、あごを発達させておくことは、歯並びのためにも大切なこと。また、噛むことで唾液が出ますが、唾液には成長ホルモンが含まれており、大脳も発達させます。

「食べるって楽しい」という雰囲気を大切に。無理強いをしない
まずスプーンに慣れさせること。口の中にものを突っ込まれるというのは、人間にとって命の危機を感じるほどの恐怖といわれています。大人でも、突然人から口にものを入れられるとびっくりしてしまいますよね。おっぱい・ミルク以外口に含んだことのない赤ちゃんにとっては、なおさらのこと。スプーンを口に近づけられて泣いてしまうことも自然なことなのです。6ヵ月から1歳にかけては、スプーンが近づいても危険ではないんだ、こわくないんだ、ということに慣れることがとても大切で、食べることを楽しむ第一歩になります。

また、離乳食は、「飲み込む」「噛む」という練習です。それまでミルクやおっぱいを飲んでいる赤ちゃんですが「吸い込む」ことと「飲み込む」ことは違う力。新たな力を育てる練習ですので、無理強いをせず食べることが嫌いにならないよう様子をみながら進めたいですね。

離乳食作りはイライラしない程度に手を抜いてOK
よく炭水化物→たんぱく質→脂肪→繊維類という順番で進めるのがよい、といわれたりしていますが、栄養素の順番よりも、大切なのは「食べものの性状」の順番。たとえば、たんぱく質でもドロドロ状であれば初期から与えても大丈夫です。この「性状の順番を大切にする」という点から考えると、ファーストステップとしては、ベビーフードは優秀な食べ物です。ベビーフードを使うことに罪の意識を感じられるかたもいらっしゃるようですが、そんな心配はいりません。また、初期の離乳食ではフードプロセッサーや卓上のゴマすり機なども活用できます。ベビーフードや道具を上手に活用して、離乳食作りでのイライラをやわらげたいものです。

「薄味」と「糖分を控えめにする」ことを心掛ける
この時期は味覚を発達させることが大切なので、極力味付けをしない状態で素材の味を活かしたものを与えてください。かぼちゃにはかぼちゃ、にんじんにはにんじんの味がある、ということを食べ物の舌触りを含めて覚えられるようにしてあげましょう。また、糖分が多いと、虫歯の原因になることももちろんですが、甘いものは満腹感をさそい離乳食が進まなくなる原因になりますので、糖分のコントロールも心掛けてください。

1歳になるまでは、離乳食の進みが多少遅くても構いませんので、お子さんのペースに合わせて進めて大丈夫です。ただし、栄養・発達の面から1歳を目安に幼児食(大人と同じ3回食で普通に歯ぐきで噛める食事)に切り替えていくようにしてください。

最後に、離乳食を手でぐちゃぐちゃにして困るとお嘆きのかたもいらっしゃると思います。実はこの行為はお子さんの発達にとって大切なこと。手でつかむことで手触り・触覚を促し、手の動きを発達させます。自分の手で口に持っていくというのも知的発達段階の一歩ですので、おおいにやらせてあげてください。そうはいっても汚れが気になるという場合は、あらかじめ新聞紙やビニールなどを敷いておくなどの工夫をしておくとよいですね。

離乳食を食べてくれない子、こんな工夫をしてみました

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