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離乳食について

離乳食のリズムがあわないとき、こんな工夫をしてみました

3回食、時間が多少ずれても大丈夫。神経質に考えると、子どもに伝わり、余計食べなくなるみたいです。

K.Nさん Hちゃん (体験談当時の年齢:0歳10ヵ月頃〜1歳0ヵ月頃 女 第1子 神奈川県)

その当時の子どもの状況と私の気持ちはこうでした

離乳食の回数が2回から3回に進むと、時間的な配分がとても難しく思われました。一番気になったのは、回数がその通りにならなかったことでしょうか。お昼寝を長くされてしまったりして、「あぁ、今日はまだ1回しか食べてないのに」とか、外出などをして、「3回目を食べる時間がない」といったことがあると、「3回食の時期なのに3回食べないと、どうなってしまうんだろうか」と、とても不安でした。

このようなやり方を取り入れたら、こんな効果がありました

離乳食の準備に時間がかかってしまったりして、用意が間に合わなかったりすると、どうしても子どもは母乳をほしがってしまい、またおなかがすき過ぎると機嫌が悪くて離乳食を食べてくれない、ということもあったので、とにかくサッと出せるように心がけていました。時間は、規則正しくというわけにはなかなかいかなかったのですが、多少時間がずれても、あまり気にしないようにしました。時間がないときには、離乳食も簡単になりがちでしたが、その辺は割りきって考えていました。お友だちの中には、離乳食を心配してあまり外出しない人もいましたが、私はデパートなどの授乳室などを利用して、外出のときも気軽に離乳食をあげていました。私にとっては、その方が「外で1回」と決められて、リズムをつくりやすかったように思います。

現在の子どもの様子と私の気持ちはこんな感じです

ふたりだけで過ごしていると、つい退屈でおなかもすくのか、すぐに母乳をほしがってしまい、なかなか離乳食も食べてくれなかったのですが、お友だちが遊びに来てくれたりして遊びに夢中になると、母乳を飲む回数も少なくなり、離乳食もうまく間隔をあけて与えることができました。やはり、「ふたりだけ」という毎日の中でのやりくり、バランスが一番大変だったように思います。

同じ悩みを持つおうちの方へのエール

これはふたり目のときに思ったことなのですが、「離乳食にそんなに神経質にならなくても大丈夫だったんだな」というのが私の感想です。「こうしなければ!」と思うと、そんな私の気持ちが子どもに伝わるのか、余計に食べたがらず、ミルクをほしがってしまうこともあるような気がします。「さっきミルクを飲んじゃったから、あまり食べないわね。そういう日もあるわね」と明るく思えるくらいでいるといいかもしれません。

1歳未満のお子さんの栄養・離乳食についてのアドバイス

たけなが かずこ 先生

1歳までのお子さんの栄養については、ミルクや母乳で基本的な栄養面はカバーされていますので、あまり神経質になる必要はありません。離乳食の目的は、栄養というよりも、ミルクやおっぱいという液体以外のものが「噛める」「飲み込める」ようにするためのもの、と考えてください。

食べ物の素材の味、舌触りを覚えさせる
これから成長していくために、ミルクやおっぱい以外の味覚を育てることが大切なことなので、極端な味付けのものを味わわせることは避けましょう。

「噛む」ということを覚えさせる
「噛む」ことはあごを発達させます。この時期にしっかり噛むことを覚えさせ、あごを発達させておくことは、歯並びのためにも大切なこと。また、噛むことで唾液が出ますが、唾液には成長ホルモンが含まれており、大脳も発達させます。

「食べるって楽しい」という雰囲気を大切に。無理強いをしない
まずスプーンに慣れさせること。口の中にものを突っ込まれるというのは、人間にとって命の危機を感じるほどの恐怖といわれています。大人でも、突然人から口にものを入れられるとびっくりしてしまいますよね。おっぱい・ミルク以外口に含んだことのない赤ちゃんにとっては、なおさらのこと。スプーンを口に近づけられて泣いてしまうことも自然なことなのです。6ヵ月から1歳にかけては、スプーンが近づいても危険ではないんだ、こわくないんだ、ということに慣れることがとても大切で、食べることを楽しむ第一歩になります。

また、離乳食は、「飲み込む」「噛む」という練習です。それまでミルクやおっぱいを飲んでいる赤ちゃんですが「吸い込む」ことと「飲み込む」ことは違う力。新たな力を育てる練習ですので、無理強いをせず食べることが嫌いにならないよう様子をみながら進めたいですね。

離乳食作りはイライラしない程度に手を抜いてOK
よく炭水化物→たんぱく質→脂肪→繊維類という順番で進めるのがよい、といわれたりしていますが、栄養素の順番よりも、大切なのは「食べものの性状」の順番。たとえば、たんぱく質でもドロドロ状であれば初期から与えても大丈夫です。この「性状の順番を大切にする」という点から考えると、ファーストステップとしては、ベビーフードは優秀な食べ物です。ベビーフードを使うことに罪の意識を感じられるかたもいらっしゃるようですが、そんな心配はいりません。また、初期の離乳食ではフードプロセッサーや卓上のゴマすり機なども活用できます。ベビーフードや道具を上手に活用して、離乳食作りでのイライラをやわらげたいものです。

「薄味」と「糖分を控えめにする」ことを心掛ける
この時期は味覚を発達させることが大切なので、極力味付けをしない状態で素材の味を活かしたものを与えてください。かぼちゃにはかぼちゃ、にんじんにはにんじんの味がある、ということを食べ物の舌触りを含めて覚えられるようにしてあげましょう。また、糖分が多いと、虫歯の原因になることももちろんですが、甘いものは満腹感をさそい離乳食が進まなくなる原因になりますので、糖分のコントロールも心掛けてください。

1歳になるまでは、離乳食の進みが多少遅くても構いませんので、お子さんのペースに合わせて進めて大丈夫です。ただし、栄養・発達の面から1歳を目安に幼児食(大人と同じ3回食で普通に歯ぐきで噛める食事)に切り替えていくようにしてください。

最後に、離乳食を手でぐちゃぐちゃにして困るとお嘆きのかたもいらっしゃると思います。実はこの行為はお子さんの発達にとって大切なこと。手でつかむことで手触り・触覚を促し、手の動きを発達させます。自分の手で口に持っていくというのも知的発達段階の一歩ですので、おおいにやらせてあげてください。そうはいっても汚れが気になるという場合は、あらかじめ新聞紙やビニールなどを敷いておくなどの工夫をしておくとよいですね。

離乳食を食べてくれない子、こんな工夫をしてみました

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