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離乳食について

離乳食の進め方やメニューの工夫、私はこうしました

たくさん作って冷凍。ぐずったらすぐあげられるものがあるという安心感が精神的負担を軽くしてくれました。

H.Kさん Nちゃん (体験談当時の年齢:0歳9ヵ月頃〜1歳0ヵ月頃 女 第1子 東京都)

その当時の子どもの状況と私の気持ちはこうでした

娘は、おっぱいよりも食べることが大好きで、朝も起きるとすぐに食べたがってぐずるという状況。手づかみで食べるのも盛んになってきていました。3回食になり、食べる量も回数も増え、私としては、離乳食作りも負担に思えてきました。

このようなやり方を取り入れたら、こんな効果がありました

慌ただしい朝にすぐ出せるものを考えました。かぼちゃのマッシュや、りんごやにんじんのすり下ろし、パウダー状になった市販の紫いもやモロヘイヤなどを入れたホットケーキを作って冷凍しました。卵や野菜が入っているので栄養価もあるし、黄色やオレンジ、紫、緑と色もきれい。小さめにたくさん作って冷凍。食べるときに食べる個数だけレンジで温めました。缶詰になったツナの水煮が利用できると何かの本で読み、目からうろこ。ツナ缶とマッシュしたじゃがいもを混ぜて、小さめのハンバーグ状にし、焼いたり、揚げたりしたものをよく作りました。缶詰は、衛生面でもいいものと知り、買い置きもできるし、ツナ缶は特に重宝して利用していました。

現在の子どもの様子と私の気持ちはこんな感じです

ちょうど手づかみ食べも盛んな時期だったので、小さめに作って手に持たせられるのもよかったようで、もりもり食べてくれました。おなかがすくとぐずるので、さっとあげられるものが数品、冷凍庫にあると思うと安心でした。まとめて冷凍したり、缶詰を利用したりすると、離乳食作りに毎回一生懸命になる必要がないので、気分的に楽で、逆に、できるときにはきちんと作ろうと思えるようになりました。

同じ悩みを持つおうちの方へのエール

1歳過ぎれば、いろいろなものが食べられるようになるので、大人の取り分けができて、かなり楽になります。食事時間も大人と一緒になります。3回食の離乳食作りは大変ですが、そんなに長く続きません。時間的・精神的に余裕があるときにがんばって作るようにして、忙しいときは、まとめて作って冷凍したものを利用したり、簡単なもので大丈夫。離乳食作りを負担に思わず、楽しんじゃいましょう。

1歳未満のお子さんの栄養・離乳食についてのアドバイス

たけなが かずこ 先生

1歳までのお子さんの栄養については、ミルクや母乳で基本的な栄養面はカバーされていますので、あまり神経質になる必要はありません。離乳食の目的は、栄養というよりも、ミルクやおっぱいという液体以外のものが「噛める」「飲み込める」ようにするためのもの、と考えてください。

食べ物の素材の味、舌触りを覚えさせる
これから成長していくために、ミルクやおっぱい以外の味覚を育てることが大切なことなので、極端な味付けのものを味わわせることは避けましょう。

「噛む」ということを覚えさせる
「噛む」ことはあごを発達させます。この時期にしっかり噛むことを覚えさせ、あごを発達させておくことは、歯並びのためにも大切なこと。また、噛むことで唾液が出ますが、唾液には成長ホルモンが含まれており、大脳も発達させます。

「食べるって楽しい」という雰囲気を大切に。無理強いをしない
まずスプーンに慣れさせること。口の中にものを突っ込まれるというのは、人間にとって命の危機を感じるほどの恐怖といわれています。大人でも、突然人から口にものを入れられるとびっくりしてしまいますよね。おっぱい・ミルク以外口に含んだことのない赤ちゃんにとっては、なおさらのこと。スプーンを口に近づけられて泣いてしまうことも自然なことなのです。6ヵ月から1歳にかけては、スプーンが近づいても危険ではないんだ、こわくないんだ、ということに慣れることがとても大切で、食べることを楽しむ第一歩になります。

また、離乳食は、「飲み込む」「噛む」という練習です。それまでミルクやおっぱいを飲んでいる赤ちゃんですが「吸い込む」ことと「飲み込む」ことは違う力。新たな力を育てる練習ですので、無理強いをせず食べることが嫌いにならないよう様子をみながら進めたいですね。

離乳食作りはイライラしない程度に手を抜いてOK
よく炭水化物→たんぱく質→脂肪→繊維類という順番で進めるのがよい、といわれたりしていますが、栄養素の順番よりも、大切なのは「食べものの性状」の順番。たとえば、たんぱく質でもドロドロ状であれば初期から与えても大丈夫です。この「性状の順番を大切にする」という点から考えると、ファーストステップとしては、ベビーフードは優秀な食べ物です。ベビーフードを使うことに罪の意識を感じられるかたもいらっしゃるようですが、そんな心配はいりません。また、初期の離乳食ではフードプロセッサーや卓上のゴマすり機なども活用できます。ベビーフードや道具を上手に活用して、離乳食作りでのイライラをやわらげたいものです。

「薄味」と「糖分を控えめにする」ことを心掛ける
この時期は味覚を発達させることが大切なので、極力味付けをしない状態で素材の味を活かしたものを与えてください。かぼちゃにはかぼちゃ、にんじんにはにんじんの味がある、ということを食べ物の舌触りを含めて覚えられるようにしてあげましょう。また、糖分が多いと、虫歯の原因になることももちろんですが、甘いものは満腹感をさそい離乳食が進まなくなる原因になりますので、糖分のコントロールも心掛けてください。

1歳になるまでは、離乳食の進みが多少遅くても構いませんので、お子さんのペースに合わせて進めて大丈夫です。ただし、栄養・発達の面から1歳を目安に幼児食(大人と同じ3回食で普通に歯ぐきで噛める食事)に切り替えていくようにしてください。

最後に、離乳食を手でぐちゃぐちゃにして困るとお嘆きのかたもいらっしゃると思います。実はこの行為はお子さんの発達にとって大切なこと。手でつかむことで手触り・触覚を促し、手の動きを発達させます。自分の手で口に持っていくというのも知的発達段階の一歩ですので、おおいにやらせてあげてください。そうはいっても汚れが気になるという場合は、あらかじめ新聞紙やビニールなどを敷いておくなどの工夫をしておくとよいですね。

離乳食を食べてくれない子、こんな工夫をしてみました

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