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離乳食について

離乳食を食べてくれない子、こんな工夫をしてみました

大家族の我が家、思い切って2人で落ち着いて食事をすることを試してみました。

T.Mさん Mちゃん (体験談当時の年齢:0歳10ヵ月頃〜1歳3ヵ月頃 女 第1子 岐阜県)

その当時の子どもの状況と私の気持ちはこうでした

同居で、祖父母、叔父も一緒に食事をしていました。大人の方がテレビを見たがり、「テレビを消してください」と言える日もあれば、言えない日もあり、と落ち着いて食事をさせることができませんでした。今思えば、私の態度にムラがあったのもいけなかったと思います。ちょうどこの頃から、子どもは自分の手で食べるのが楽しく、食べさせられる事を嫌がるようになりました。子どもの隣に座ると、汚い手で触られただの、足を蹴られただのと他の家族から言われ、最初のうちは「子どもなんだから、仕方ないじゃない!」と思っていられたのですが、だんだんストレスになっていきました。

このようなやり方を取り入れたら、こんな効果がありました

気持ちに余裕がなくなると、子どもにもイライラしてしまいがちでした。そこで思いきって、私と子どもだけ、二階の部屋で食べる事にさせてもらいました。初めは、義母に、朝の挨拶もしてもらえませんでしたが、それも数日の事、食事を運ぶ手間は増えましたが、それも今だけの事!と割り切りました。

現在の子どもの様子と私の気持ちはこんな感じです

やはり、落ち着いて食べるようになったと思います。祖父母も、「最近の育児は難しいのね」といいつつ、煮物を作ると二階で食べるよう用意してくれたり、理解しようと努力してくれているんじゃないかと思います。お互い試行錯誤!!これからも、違う問題で色々あるとは思いますが、自分の気持ちに余裕を持てる環境づくりが、大切だと思います。

同じ悩みを持つおうちの方へのエール

同居だと、なかなか言えない事が多いですよね。そんな時は、やはり旦那に吐き出した方がいいと思います。私も最初は「そんな事で」「それぐらいの事」と良く言われましたが、ポイントでしか伝えないからだと思い、一週間単位でいろんな出来事を、話すようにしました。すると、旦那はだんだん耳を傾けてくれるようになり、前より、育児、家事にも協力的になってくれましたよ。

1歳未満のお子さんの栄養・離乳食についてのアドバイス

たけなが かずこ 先生

1歳までのお子さんの栄養については、ミルクや母乳で基本的な栄養面はカバーされていますので、あまり神経質になる必要はありません。離乳食の目的は、栄養というよりも、ミルクやおっぱいという液体以外のものが「噛める」「飲み込める」ようにするためのもの、と考えてください。

食べ物の素材の味、舌触りを覚えさせる
これから成長していくために、ミルクやおっぱい以外の味覚を育てることが大切なことなので、極端な味付けのものを味わわせることは避けましょう。

「噛む」ということを覚えさせる
「噛む」ことはあごを発達させます。この時期にしっかり噛むことを覚えさせ、あごを発達させておくことは、歯並びのためにも大切なこと。また、噛むことで唾液が出ますが、唾液には成長ホルモンが含まれており、大脳も発達させます。

「食べるって楽しい」という雰囲気を大切に。無理強いをしない
まずスプーンに慣れさせること。口の中にものを突っ込まれるというのは、人間にとって命の危機を感じるほどの恐怖といわれています。大人でも、突然人から口にものを入れられるとびっくりしてしまいますよね。おっぱい・ミルク以外口に含んだことのない赤ちゃんにとっては、なおさらのこと。スプーンを口に近づけられて泣いてしまうことも自然なことなのです。6ヵ月から1歳にかけては、スプーンが近づいても危険ではないんだ、こわくないんだ、ということに慣れることがとても大切で、食べることを楽しむ第一歩になります。

また、離乳食は、「飲み込む」「噛む」という練習です。それまでミルクやおっぱいを飲んでいる赤ちゃんですが「吸い込む」ことと「飲み込む」ことは違う力。新たな力を育てる練習ですので、無理強いをせず食べることが嫌いにならないよう様子をみながら進めたいですね。

離乳食作りはイライラしない程度に手を抜いてOK
よく炭水化物→たんぱく質→脂肪→繊維類という順番で進めるのがよい、といわれたりしていますが、栄養素の順番よりも、大切なのは「食べものの性状」の順番。たとえば、たんぱく質でもドロドロ状であれば初期から与えても大丈夫です。この「性状の順番を大切にする」という点から考えると、ファーストステップとしては、ベビーフードは優秀な食べ物です。ベビーフードを使うことに罪の意識を感じられるかたもいらっしゃるようですが、そんな心配はいりません。また、初期の離乳食ではフードプロセッサーや卓上のゴマすり機なども活用できます。ベビーフードや道具を上手に活用して、離乳食作りでのイライラをやわらげたいものです。

「薄味」と「糖分を控えめにする」ことを心掛ける
この時期は味覚を発達させることが大切なので、極力味付けをしない状態で素材の味を活かしたものを与えてください。かぼちゃにはかぼちゃ、にんじんにはにんじんの味がある、ということを食べ物の舌触りを含めて覚えられるようにしてあげましょう。また、糖分が多いと、虫歯の原因になることももちろんですが、甘いものは満腹感をさそい離乳食が進まなくなる原因になりますので、糖分のコントロールも心掛けてください。

1歳になるまでは、離乳食の進みが多少遅くても構いませんので、お子さんのペースに合わせて進めて大丈夫です。ただし、栄養・発達の面から1歳を目安に幼児食(大人と同じ3回食で普通に歯ぐきで噛める食事)に切り替えていくようにしてください。

最後に、離乳食を手でぐちゃぐちゃにして困るとお嘆きのかたもいらっしゃると思います。実はこの行為はお子さんの発達にとって大切なこと。手でつかむことで手触り・触覚を促し、手の動きを発達させます。自分の手で口に持っていくというのも知的発達段階の一歩ですので、おおいにやらせてあげてください。そうはいっても汚れが気になるという場合は、あらかじめ新聞紙やビニールなどを敷いておくなどの工夫をしておくとよいですね。

離乳食を食べてくれない子、こんな工夫をしてみました

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