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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 体の発達(寝返り〜歩くこと)
足2歳2ヵ月
寄せられたご相談
左足が片側肥大と診断されました。現在は骨の長さにも差が出ています。体への負担は出てくるのでしょうか?
生後1ヵ月に左足が片側肥大と診断されました。歩き出しも遅く、2歳2ヵ月の今もよちよち歩きで体を左右に振っています。現在骨の長さも差が出ています。
このままで普通に歩いたり走ったりできるようになるのでしょうか? 体への負担は出てくるのでしょうか?
先生からのアドバイス
二瓶 健次 先生
歩行に関する影響は左右の足の長さの差によるところが大きいですので、整形外科などで定期的に診察を受けながらその後の処置を決めてください。
足の長さの左右差が見られる場合いくつかの原因が考えられます。
(1)先天性片側肥大症と言われるもので、どちらか片側の半身が反対側に比べて少し大きいという場合です。長さの違いは足の方がはっきりしていますが(足の長さだけでなく、足の裏の大きさも)、よく見ると腕や顔にも左右差がある場合があります。原因は不明です。
(2)足に血管腫(けっかんしゅ)やリンパ管腫がある場合にも、その側が肥大して見えますので、左右差として見られることがあります。
(3)片側肥大ではなくて反対側が逆に短い、小さいという場合もあります。
これは股関節脱臼(こかんせつだっきゅう)、ペルテス病、足の骨の異常、足の血管障害などによって起こります。
ご相談のお子さんの場合は、先天性片側肥大と思われます。成長とともに左右差がはっきりしてくることがありますが、通常その差が1cm以内であれば歩行に差し支えがありませんので特に処置をしないことが多いです。
1〜2cmくらいならば、靴の底に中敷などを入れて補助する場合があります。
それ以上の差があるような場合は、短い方の足の骨延長術といって足の骨を伸ばす手術や、長い方の足の骨短縮術をするかどうかを決めていきます。
いずれにしても、診断をはっきりさせるために専門医(整形外科)に相談されて、経過を見ながら対応を決めてください。