成績アップのカギは学習計画にアリ?!

仕事でも計画を立て、着実に遂行することを求められる場面は多いもの。
計画立ては自立して学習するときにも有効ですし、子どもの頃からその習慣を身につけておくに越したことはありませんよね。あなたのお子さんは計画的に勉強を進められるタイプでしょうか?学習計画を上手に立てられるように、発達段階に合わせたサポートの仕方を考えたいものです。
ベネッセ教育総合研究所の「小中学生の学びに関する実態調査」の結果からは、学習計画を立てることと成績の関連が見えてきました。ぜひ、お子さんの学習の参考にしてみてください。

計画を立てて勉強すると学力アップ?

子どもの頃、学校の先生から「計画的に勉強しましょう」と言われたことはありませんか? もしかしたら、言われた経験はあるものの、実感を持って計画の重要性を感じた方はそう多くはないかもしれませんね。
【図1】は、計画を立てて勉強することと成績との関連を示しています。計画を立てて勉強する人はそうでない人に比べると、成績上位の子どもが多いことがわかります。

【図1】計画を立てて勉強することと成績の関連性(小学4〜6年生)

ベネッセ教育総合研究所「小中学生の学びに関する実態調査」(2014年実施)

学年が上がってもなかなかできない学習計画立て

このように成績に影響を与える学習計画立てですが、【図2】からは、「計画を立てて勉強する」子どもは、小学生では約半数にとどまること、また、中学生になると少し割合は上がるものの、約4割の子どもは計画を立てていないことがわかります。学年が上がれば自然と計画を立てて勉強できるようになるわけではないようです。

【図2】「計画を立てて勉強する」割合(小学4年生〜中学2年生)

ベネッセ教育総合研究所「小中学生の学びに関する実態調査」(2014年実施)

どうやら学習計画を立てるには、“練習”が必要だといえそうです。小学生の段階から、計画を立てて勉強する習慣をつけることが、成績アップのカギになるといえるでしょう。

学習計画を立てるための3つのポイント

お子さんが初めて学習計画を立てるときには、保護者の方がサポートしてあげるとよいでしょう。その際に注意すべき3つのポイントをご紹介します。

(1)1日や1週間など短いスパンで計画を立てましょう
最初のうち、子どもたちは、なかなか先のことを見通せないので、長期計画を立ててしまうと、結局計画倒れになってしまう恐れがあります。まずは、短いスパンの計画を立て、すぐに振り返れるようにしましょう。
小学校低学年の場合、1日の計画を立てることから始めるとよいと思います。保護者の方がお子さまと一緒に計画を立ててみるのもよいかもしれませんね。

(2)実行できそうな計画を立てましょう
計画通りにいかないと、勉強すること自体が嫌になってしまう恐れがあります。そこで、まずはハードルを下げて「実行できそうな計画」を立てることから始めましょう。

(3)計画見直しの時間を取りましょう
計画通りに勉強できたかどうかを、振り返る時間を設けましょう。できたところを褒めてあげることで、子どもは達成感を得ることができます。また、うまくいかなかった点は叱るのではなく、どこがうまくいかなかったのか原因を確かめて次回の計画立てに生かすようにしましょう。

計画を立てても、なかなかその通りに進められないのは大人も同じ。そういう点では、計画立てと同じくらい「計画の見直し」も重要だといえそうです。
「計画を立てる→実行→修正→もう一度、実行」というサイクルを回すうちに、大きなズレがない計画立てができるようになっていくのです。
また、計画立てを通じて、自分の勉強を客観的にみられるメリットもあります。低学年のうちから、学習計画立ての練習を重ねていきましょう。

出典元:
ベネッセ教育総合研究所「小中学生の学びに関する実態調査」(2014)
http://berd.benesse.jp/shotouchutou/research/detail1.php?id=4340

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