「できたよ!マット運動」 第4回 「開脚前転」

これまで、「前転」「後転」の練習方法を見てきました。今回取り上げるのは開脚前転です。前転しながら脚を開いて、そのまま立ち上がる技です。回転の勢いや脚を開くタイミングなどをしっかり身に付けましょう。そして、回りきるだけでなく、この技は「きれいに」決めることを心掛けたいものです。

家で練習をするときには、周りのものにぶつかったりしないように、おうちのかたが一緒に行うようにしましょう。

<できたよ!マット運動「第4回『開脚前転』」(動画)>

それでは今回も、ありがちな悪い例を最初に挙げます。

・慌てて起き上がろうとしてしまって、膝(ひざ)がじゅうぶんに伸びていない状態で回転してしまう。
・脚の開きが足りないために、回転したあとに立ち上がれない(尻もちをついた姿勢で止まってしまう)。

開脚前転は、以下のように行います。




「開脚前転の手順」

1.最初のポーズは通常の前転と同じ。しっかりおへそのあたりを見て、頭の後ろが床に着くようにする。
2.「1」の姿勢で回転する。
3.脚が床に着きそうになったらすばやく、かつ十分に脚を開く。
4.両手を床に着いて、床をぎゅっと押しながら立ち上がってフィニッシュポーズを決める。そのとき、膝は曲げないようにする。

特に気を付けていただきたいのは、脚を開くタイミングです。急いで回転中に開脚してしまわずに、回転が終わって、脚が床に着きそうになったときに素早く開くようにします。また、ふつうの前転のとき以上に、回転に勢いをつけるようにします。そうすると、立ち上がるときに膝が曲がりにくくなります。

開脚前転にも、コツをつかむための練習方法があります。

【開脚前転の基本練習(1) 台から立ち上がる】
「開脚前転の手順」の最後、立ち上がるところをスムーズに行うための練習です。座布団を3~4枚重ねて、台を作ります。その台をまたいだ状態で開脚し、腰を掛けます。次に手のひらを並べて体の前につき、立ち上がります。このとき、膝が曲がっているときれいな開脚前転になりません。腿(もも)の裏が痛くてどうしても曲がってしまう、という場合には、脚の開きを少し小さくします。立ち上がるとき、かかとを床に押しつけるようにすると、膝が曲がりにくくなります。慣れてきたら、座布団の枚数を一枚ずつ減らしていって、平らな面の上でもうまく立ち上がれるようにしていきましょう。

【開脚前転の基本練習(2) 補助付き開脚前転】
この練習も、「基本練習(1)」と同様に、最後に立ち上がる部分をスムーズに行うための練習です。今度は、おうちのかたが補助をしながら、開脚前転をします。

おうちのかたは、マット(布団)の脇に、膝で立って待ちかまえます。お子さんが回転をして両脚を拡げて、マットに両脚がついたら、おうちのかたは、後ろから両手でお子さんの腰骨のあたりを支えて、持ち上げるようにします。慣れてきたら補助の手を徐々にゆるめ、一人で立てるように、促していきましょう。

次回は側転に挑戦します。


プロフィール


武田晴信

湘南とびうお体操クラブ代表。湘南とびうお体操クラブは、競技用の床を一面に設置した体操専用体育館を拠点とする、日本でも数少ない体操クラブです。 ここで武田先生は、運動の苦手な子から体操選手まで、幅広い層に指導を行っています。

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