「夜尿症」とは?原因と対処法
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おねしょは成長につれ膀胱に溜められるおしっこの量が増えると、自然に治まるもの。しかし、子どもによっては小学生になってもなかなか治まらないことがあります。ある程度、生活習慣を改善しても長らくおねしょの頻度・量に変化が見られなければ、「夜尿症」という病気の可能性も考えてみましょう。判断は医師により少々異なる場合がありますが、「小学生になっても週1回以上のおねしょがある」ということを目安にしてみてください。

夜尿症の原因は「抗利尿ホルモン」の分泌量が関係していることも
「夜尿症」にはいくつかの心理的・身体的な要因があると考えられています。
・夜間の尿の量をコントロールするホルモン(抗利尿ホルモン)の分泌に異常がある
・膀胱の発達が未熟で十分な量の尿を溜められない
・何らかの心理的要因が人より強く影響してしまう
多くの場合は自然治癒しますが、遅ければ中学生、高校生になってからということもあります。なぜおねしょが治らないのだろうという不安や、周囲の目を気にすることで、本人や家族の精神的なストレスが積み重なってしまうことも心配されます。
医師に相談して正しい対処を
夜尿症のほとんどは、時間がかかるものの自然治癒することが知られています。とはいえ、もし高学年に差し掛かってもおねしょの頻度が変わらない場合には、一度医師に相談してみるのもひとつの方法です。本人にとっても「努力とは関係ない体の病気である」と割り切れる状況のほうが、精神的な負担が減る可能性があり、また、保護者としても「親の愛情不足では」などの誤解により自分を責めてしまうこともなくなるのです。
夜尿症の治療は、トイレに行く回数のコントロールや食事療法、薬の投与などがあります。お子さまの状況に応じて個別の対処が必要となりますので、本人としっかりコミュニケーションを取りながら、ご家族で改善のため取り組んでいきましょう。たとえば、おねしょを予防するために夜中に寝ている子どもを起こしてトイレに行かせると、抗利尿ホルモンの分泌量が減っておねしょ対策としては逆効果になってしまうことも。
「もしかして・・・」と思ったら、悩み続けるよりも病院へ行ってみては? 正しい対処法を知るためにも、医師への相談は有効ですよ。