弁護士とはどんな職業?どうすればなれる?大変なことは?簡単に解説!
世の中にはたくさんの職業があります。どんな仕事内容で、どういう人が向いているのか知っておくことは、自分の可能性を広げるためにも、大いに役立つでしょう。今回は「弁護士」の仕事内容やなり方を簡単に解説します。
この記事のポイント
弁護士とはどんな職業?
弁護士法1条1項に「弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする。」とあるように、弁護士は、高度な法律の知識を持ち、その知識を使うことで、人々の権利や利益を守る職業です。弁護士は法律の専門家として、犯罪を含めた刑事事件、不動産売買関係のトラブル、交通事故の慰謝料問題、離婚問題、相続問題など、さまざまなトラブルを解決するために働いています。
毎日の生活でおこる争いごとや事件を解決する役割を担っていることから「社会生活上の医師」と言われることもあります。
弁護士の仕事の内容
弁護士は依頼者や関係者と、解決に向けて話し合いを行うほか、法的な手続きを行ったり、依頼者を守るために法廷で発言したりします。刑事事件では検察官と、民事事件では相手の弁護士と、依頼者に代わって論争を行うため、法令や判例に関する幅広い知識だけでなく、依頼者の意見や考えを把握する力も必要です。
依頼の内容は事件に発展するようなことだけではありません。企業の顧問弁護士として会社や社員に関するトラブルを解決することもありますし、離婚・相続など個人の問題について、法的な解決のための相談を受けることもあります。
■弁護士の主な仕事内容
・依頼者に法律のアドバイスを行う(法律相談)
・刑事事件の裁判で被疑者・被告人の弁護を行う
・民事事件の代理人として交渉などを行う
・法律に関する書類を作成する
など
■弁護士が働いている主な場所
・裁判所
・弁護士会
・法律事務所
・拘置所・警察署
弁護士になるためには?必要な資格は?
弁護士になるには、「司法試験」に合格する必要があります。司法試験の受験資格は、法科大学院(ロースクール)を修了した人、もしくは法科大学院を修了していない人を対象とした予備試験の合格者に与えられます。まずは大学の法学部を目指すのが一般的です。
2021年度の司法試験では、受験者3,424人、合格者1,421人で合格率は約42%でした。2014年10月に司法試験法の一部改正が施行されたことで、法科大学院修了または予備試験合格後、5年の期間内は毎回受験することができるようになっています。
司法試験に合格した後は、1年間の「司法修習」を受け、司法研修所で専門知識を学ぶ必要があります。さらにその後、「司法修習生考試」「採用審査」に合格してはじめて弁護士資格が与えられます。
ちなみに、弁護士は、胸に弁護士のバッジ(弁護士記章)を着けています。正義と自由を表す「ひまわり」と校正と平等を表す「はかり」をもとにデザインされていて、バッジの裏面には、弁護士の登録番号が示されています。弁護士であることを証明するとともに、弁護士の使命を常に示してくれるアイテムなのですね。
弁護士の就職先や働き方は?
弁護士としての就職先で最も多いのは法律事務所ですが、まずは法律事務所に就職して経験値を高め、その後独立して開業するなど、さまざまな働き方があります。ここでは主な就職先と働き方についてご紹介します。
・法律事務所に所属する
・独立して弁護士事務所を開業する
・企業内弁護士として一般企業や公的機関に就職
・裁判官として働く
など
弁護士の将来性は?どんな性格の人が合っている?
常に世の中に必要とされる弁護士。まずは、難関試験である司法試験に受かるために粘り強く努力できるかがとても重要です。
弁護士という仕事をする上では、一つのことをあらゆる視点から理論的に考え、状況によって対処方法を速やかに変えるといった機転を利かせられる人物が求められるでしょう。人の権利や正義にまっすぐに向き合うだけの責任感、誠実さなども必要です。解決のためには依頼者の話を聞いたり、調査やデータ収集をしたりと、こなすべき業務が多く、粘り強さ、もちろん気力、体力のある人であることも重要だと考えられます。
弁護士の仕事はどういう点が大変?
法律事務所に所属する弁護士は、激務に追われることが多いです。弁護士の仕事には大きな責任が伴うため、精神的なプレッシャーが大きいと言えます。また、悩みを抱える依頼者への対応も難しい点でしょう。
まとめ & 実践 TIPS
社会や人のために活躍する弁護士は、大変ではありますが、とてもやりがいのある職業です。弁護士に興味があるかたは、法学部への進学をまずは目指してみましょう。