「夏休み計画表」が受験に効果的な夏をつくる[受験の天王山、夏をどう過ごす? 第1回]
まとまった時間が取れる夏休みは、同時に暑さでだらける季節でもあります。それだけに、この時期を有効に過ごしたお子さまと、なまけてしまったお子さまとの間には、ものすごく大きな差が生まれます。それが、「夏が受験の天王山」と言われる所以(ゆえん)なのです。
効果的な夏にするには、どういったことに気を付ければいいのでしょう。
計画表は3種類
以前は北海道・東北を別にすれば、夏休みは40日間くらいあるのが普通でした。しかし、学力低下が問題になって以降、自治体の中には授業時間を増やすために、土曜日にも授業をしたり、夏休みを短縮するところが出てきました。それでも30日間くらいはあるのが普通です。
30日、40日というと、ものすごく長く、時間もたっぷりあるような感じがしますが、計画を立てずに漫然と過ごしていると、結局何もしないで終わってしまいます。ですからお子さまと一緒に、相談しながら必ず計画を立ててください。
計画表は、30日間ないし40日間という長期のもの、1週間単位のもの、それに日課表を、夏期講習に通うならば講習がある時のものと、ない時のものと2種類つくります。つまり、全部で4種類です。
・長期プラン
一例を挙げますと、30日間ないし40日間を、最初の2週間で「宿題」と「これまでやってきたことの総復習」をやる、8月上旬から中旬の2週間で「苦手教科、苦手単元の克服」をする、最後の1週間で「2学期の予習」をするといったように、各期間の学習の重点目標を設定するのです。
夏期講習に通うのであれば、講習期間中は家での勉強も講習の予復習をしっかりやり、夏期講習でやったことはあとでやり直さなくてもいいくらい、しっかり身に付けることに集中するといいでしょう。
・週間プラン
週間プランを設ける理由は、計画というものは誰しもが理想的な机上プランを立てがちで、必ず予定が狂うからです。ですから、ずるずると遅れを引きずらないように、1週間ごとに予備日を設け、遅れた部分はこの日にやりきるようにします。夏はどうしても暑さでだらけがちだったり、予定外の来客があったりするので、この予備日が絶対に必要です。
1週間でやる予定の分量も、最初から7等分でなく6等分しておくのです。
・日課表
家にいる時間が多い夏こそ、毎日決まった時間に起床、食事、勉強、風呂、就寝することが大原則です。保護者のかたご自身もこの気持ちを強く持っていないと、夏休みは暑さや誘惑に負けてつい生活自体がだらけてしまいます。
夏休みも学校に行っている時と同じ時間に起き、午前中4時間(50分×4コマでも構いません)は勉強しましょう。その分午後は自由時間にして、趣味、お稽古事、スポーツ、読書など息抜きに充てます。夜の勉強は2時間くらいを目安にします。夏はどうしても体力を消耗しますから、睡眠を普段より1時間くらい多く取りたいものです。
講習のない期間ですが、最近のお子さまは自分の部屋で、一人で勉強することはなかなかできません。やっている人の姿が視野に入っているほうが集中できるというタイプならば、規則正しく図書館や塾の自習室に通わせるという方法もあります。