感染対策をしながらアウトドアを楽しむには?

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この夏休みに、アウトドアレジャーを楽しもうと計画しているご家庭も多いのではないでしょうか。3密を回避しやすい野外とはいえ、楽しく安全に過ごすには、活動や宿泊、食事の場面などで工夫が必要です。自然体験活動を提供する施設の取り組みを参考にしてみてはどうでしょうか。

この記事のポイント

「自然の家」の工夫が事例集に

全国には「少年自然の家」や「青年の家」など、自然体験活動に関連する施設があります。新型コロナウイルス感染症の流行期には、事業を中止・延期し、プログラムの内容を見直さざるを得ない状況にありましたが、創意工夫で自然体験活動を継続した例も多くありました。
文部科学省は、2020年6月から2021年9月までに全国各地で実施された自然体験活動の事例に基づき、感染対策のノウハウと新たな取り組みをまとめた「コロナ禍でも安心安全自然体験GUIDEBOOK」を公開しています。マスクの着用、手洗い・手指消毒、3密回避などの基本的なコロナ感染対策を各自が守ったうえでできる、体験活動のアイデアを提示しています。

自立心を育む「ソロ泊・ソロ調理」

ガイドブックでは、登山やオリエンテーリングなどの野外活動は、グループになって行動することが多いため、参加者が1か所に集中しなくてもよい方法として、▽班に一つの地図を渡すのをやめ、各自のしおりに地図を印刷する▽開始時間を時間差でスタートする▽体験活動を複数用意して、参加者が1か所に集中するのを防ぐ……などを提唱しています。
「ストレートハイク」は、地図とコンパスを頼りに、林などのフィールドを一直線に進みながら、グループでゴール地点を探すものです。仲間と接触せずにできる活動であるとともに、離れているだけに、子ども同士のコミュニケーションが活発になります。
グループで活動しつつ、宿泊時は一人用のソロテントを使う「ソログルキャンプ」や、火起こしから自力で朝食を作る「ソロクッキング」は、他人と物を共有せず、接触を避けられるアイデアです。一人で挑戦することで、自己肯定感を高めるのに役立つといいます。

タブレットを使った新感覚の体験も

コロナ禍で一気に広がったオンラインも、自然体験と組み合わせると、新しいプログラムになります。フィールドに配置されたポイントに、タブレットをかざしてミッションを達成しながら回る「AR(拡張現実)ネイチャーラリー」や、施設のある現地と参加する子どもをつないだリモート事前・事後学習などです。施設の利用方法や注意事項を、動画で解説したところもありました。

まとめ & 実践 TIPS

ガイドブックは、施設側の受け入れ態勢や、体調不良者・感染者が発生した場合の対応などについても触れています。新型コロナの感染予防行動は、まだ気を緩めてはならないことが読み取れます。
家族でキャンプ場などを訪れる場合も、感染対策を施設任せにするのではなく、利用者側もしっかり対策を取りながら、大自然の中で豊かな時間を満喫できるようにしたいものです。

(筆者:長尾 康子)

※文部科学省 令和3年度 青少年の体験活動の推進に関する調査研究 「コロナ禍でも安心安全自然体験GUIDEBOOK」(事例集)
https://www.mext.go.jp/a_menu/sports/ikusei/taiken/1405565.htm

プロフィール


長尾康子

東京生まれ。1995年中央大学文学研究科修了。大手学習塾で保育雑誌の編集者、教育専門紙「日本教育新聞」記者を経て、2001年よりフリー。教育系サイト、教師用雑誌を中心にした記事執筆、書籍編集を手がける。

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