高校の教科「情報」が4月から再編 DX時代に活躍できる人材育成を目指す

高校も2022年度から、新しい学習指導要領が全面実施となり、新教育課程に移行します。いろいろ注目点はありますが、その一つが教科「情報」(情報科)の科目再編です。
文部科学省は2021年11月末、ホームページに特設ページを設け、新科目の着実な実施を呼び掛けています。大学入学共通テストにも出題が決まっている高校の情報科は、どうなっているのでしょうか。

この記事のポイント

圧倒的だった「文系」科目選択

情報科は、1999年改訂の高校指導要領(2003年度入学生から全面実施)で、どの生徒も学ぶ「必履修教科」として導入されました。
東京都では、当時、情報活用の実践力に重点を置いた「情報A」、コンピューターの仕組みを理論的に学ぶ「情報B」、情報通信ネットワークの役割や影響も詳しく学ぶ「情報C」(いずれも標準単位数2単位)から1科目を選ぶ方式でした。しかし、教科書の採択冊数で見ると、1年生が学ぶ最後の12年度でも情報Aが約6割を超えていました。

2009年改訂の指導要領(13年度同)では、情報の特徴と情報化が社会に及ぼす影響を理解させる「社会と情報」と、情報社会を支える情報技術の役割や影響を理解させる「情報の科学」の2科目に再編されました。

プログラミングやネットワークを全員に

科目自体が「文系」「理系」に分かれているわけではありませんが、これまでは、文系にもとっつきやすいと見なされる「情報A」や「社会と情報」を選択する生徒が圧倒的でした。

そうした中、指導要領の改訂論議で「情報の科学的な理解の指導が、必ずしも十分ではないのではないか」などといった指摘がなされました。そこで、全員に学ばせる「共通必履修科目」として、全生徒にプログラミングやネットワーク、データベースの基礎などを学ばせる「情報Ⅰ」に一本化。その上で、情報Ⅰを学んだ生徒が、課題の発見や解決に向けて情報システムや多様なデータを活用できる力などを育む「情報Ⅱ」を選択できるようにしました。

AIなどの「DX時代」に活躍できるために

最近よくビジネスでも「DX」(デジタルトランスフォーメーション=デジタルによる変革)という言葉が飛び交っているように、デジタル化は、社会にあらゆる変革を迫ります。デジタル庁の設置も、DXを後押しして成長戦略につなげようという狙いがあります。
人工知能(AI)に使われる人間ではなく、AIを使いこなす人間になろう——。そんな願いが込められているのが、今回の改訂です。

まとめ & 実践 TIPS

小学校では、既にプログラミング教育が始まっています。中学校の技術と併せ、小中高校を通じて体系的に情報活用能力を育成しようというのが、新指導要領の狙いです。
新課程への移行が迫るにつれ、情報科を担当する教員の専門性向上も課題となっています。生徒が将来、DX時代にも社会で活躍できるような力の基礎となる情報科であってほしいものです。

高等学校情報科に関する特設ページ
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1416746.htm

中央教育審議会答申「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について」(2016年12月21日)
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/1380731.htm

プロフィール

渡辺敦司

渡辺敦司

1964年北海道生まれ。横浜国立大学教育学部卒。1990年、教育専門紙「日本教育新聞」記者となり、文部省、進路指導問題などを担当。1998年よりフリー。連載に「『学力』新時代~模索する教育現場から」(時事通信社「内外教育」)など。

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