学習テーマで注目される「食品ロス」 「食育」をとおして学ぶことのメリットとは

探究的な学習活動で、子どもたちが注目することが多いテーマの一つに「食」があります。食品ロス対策や地場産物活用など、大人顔負けの提案をする子どもたちも出てきています。食の社会的な面を考えるのと同時に、食育を通して自分自身の健康にも注目できると、探究の深みが増しそうです。

この記事のポイント

SDGsで考える機会が増加

総合的な学習の時間で、「食」の視点から調べたり考えたりしてみたいと感じる子どもが、クラスには一定数いるのではないでしょうか。食べることは日々の生活であり、誰にとっても最も身近な関心事の一つです。社会科や家庭科などの授業でも取り上げるため、「食」を切り口にした社会課題も見いだしやすいのが特徴です。

近年は、「持続可能な開発目標(SDGs)」からの関心も高まっているようです。
SDGsの17の目標のうち、目標2には「飢餓をゼロに」が掲げられ、食料の安定確保や栄養状態の改善が課題とされています。
目標12「つくる責任 つかう責任」では、2030年までに食べられる食品を廃棄する「食品ロス」を半減させることが設定されています。
世界に共通の課題として自分に実践できることを考えたい、という子どもの意識があるのでしょう。

調べて終わりにしないために

総合的・現代的な食の課題を追究するには、資料も豊富にありますし、お店や買い物のこと、地域の食文化を調べるなど、「実物」に触れることができるのが強みです。それだけに、紋切り型のまとめになってしまったり、調べただけで終わったりしてしまう恐れもあります。
そこで参考にしたいのが、「食育」です。学校で「食」にまつわる学習は、食育として実践されています。
農林水産省は、食育の取り組みをより広く認知してもらおうと「食育ピクトグラム」を示しています。「災害に備えよう」「食べ残しをなくそう」「産地を応援しよう」など、食育をヒントにすると視野が広がり、課題が起きている原因や、「自分たちにできること」を見いだせるかもしれません。

食育の基本計画にも反映

2021年3月に公表された「第4次食育推進基本計画」では、SDGsの考え方を踏まえて、目標や数値の追加・見直しが行われました。
学校給食における地場産物を活用した取組等を増やす▽栄養バランスに配慮した食生活を実践する国民を増やす▽環境に配慮した農林水産物・食品を選ぶ国民を増やす……などです。これらの具体策も、「食」で探究をする際の資料として役立ちそうです。

まとめ & 実践 TIPS

「食育」の目的は、持続可能な社会を実現するだけではありません。一人ひとりが食に関する知識を身に付け、健康的な食生活を実践することにあります。
学校給食の「黙食」はまだ続きそうですが、食の探究を通して子どもたちがおいしく食べることや、自分自身の健康の大切さにも意識を向けられるようにしたいものです。

(筆者:長尾 康子)

※農林水産省 食育ピクトグラムについて
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/plan/4_plan/togo/html/part14.html

※農林水産省 新たな「食育推進基本計画」の公表について
https://www.maff.go.jp/j/press/syouan/hyoji/210331_35.html

プロフィール

長尾康子

長尾康子

東京生まれ。1995年中央大学文学研究科修了。大手学習塾で保育雑誌の編集者、教育専門紙「日本教育新聞」記者を経て、2001年よりフリー。教育系サイト、教師用雑誌を中心にした記事執筆、書籍編集を手がける。

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