マイクラカップ2021開幕!テーマは「SDGs時代のみんなの家、未来のまち」。教育版マインクラフトでの作品作りで子どもが身に付けられる力は

「マイクラですごい作品を作る小学生もいるけど、うちの子ははじめたばかりだし、関係ないかな…」と思っていませんか?
子どもたちが夢中になるMinecraft(マインクラフト)、通称マイクラ。教育版マインクラフトは小学校の授業でも活用され、マイクラを使ったプログラミング・ロボット教室は人気の習い事になっています。
小学生が大賞を受賞し話題となった「Minecraftカップ(マイクラカップ)」は、プログラミング教室などに参加していない個人でも参加できる大会です。「Minecraftカップ2021全国大会」のテーマや参加方法、キックオフイベントで聞いたマイクラの教育効果について紹介します。

この記事のポイント

マイクラ未経験者でも挑戦できる大会

Minecraftカップとは

「Minecraftカップ」は、教育版マインクラフトで創るワールドの作品コンテストです。2021年は3回目の開催。マイクラやプログラミングのスキルだけでなく、毎年変わる大会のテーマを自分なりに解釈し、表現することが大切です。

Minecraftカップ2020全国大会 大賞 浦添 昴さん(小5)の作品「未来への5つの約束 ~キレイな水と渓谷の洞窟学校~」

大賞はなんと小学生!「Minecraftカップ2020全国大会」を制したのはどんな子どもたち?そのすごい作品を一挙紹介

実行委員長の鈴木 寛さんは開催のあいさつで、「情報教育を取り巻く環境が劇的に変わっている今、プログラミングと表現力が非常に重要な要素となっています。マインクラフトは単なるゲームではなく、思考・表現するためのソフト。保護者の方がお子さんに“ゲームなんてやってないで、マイクラをやりなさい!”と言っていただけければ、家庭が平和になるんじゃないかなと思っております」とコメントしました。

教育版マインクラフトとは

プログラミング教育や協同学習の教材に、小学校でも使われている教育版マインクラフト(Minecraft: Education Edition)はマイクラの教育向けエディション。教育版マインクラフトを用いて「マインクラフト入試」を行う中学校も登場しています。
基本的な操作方法はSwitch版などと変わりません。Windows10版と同様に、プログラミングが学べる「MakeCode(メイクコード)」が使えます。

「Minecraftカップ2021」には、マイクラ初心者でも参加できる?

18歳以下であれば、もちろんマイクラ初心者でも参加できます。応募作品の制作のためにプログラミングやレッドストーン回路に初挑戦した子や、コマンド入力で英語の小文字を覚えた参加者も。大会期間中は教育版マイクラのライセンスが貸与されるので、マイクラ未経験者でも挑戦することができます。「この夏休みに親子でぜひ話し合って、素晴らしい作品を応募してください。心からお待ちしております」(鈴木さん)

Minecraftカップ実行委員長の鈴木 寛さん

Minecraftカップ2021、テーマは「SDGs時代のみんなの家、未来のまち」

今回のテーマとなる、SDGsの3つの目標

SDGs(エスディージーズ)とは、2015年に国連が採択した国際目標。2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す、17の目標から構成されています。
Minecraftカップ2021全国大会ではこのうち3つの目標
「3:すべての人に健康と福祉を」
「7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに」
「15:陸の豊かさも守ろう」
をピックアップ。3つのうち1つ以上のSDGs目標を取り入れて制作します。

テーマの取り入れ方

今回のテーマは、大会パートナーである積⽔ハウスによる設定です。3つの目標は、以下を参考に取り入れてみてください。

3:すべての人に健康と福祉を
新しい生活様式において、おうち時間に注目が集まっています。みんなが笑顔で幸せになるための、家族のつながりと健康を考えた住まいづくりを提案してください。
7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに
快適な暮しを維持しながら、高い断熱性と省エネ設備でエネルギーを大幅に減らす一方、太陽光発電などでエネルギーを創り、家全体でエネルギー「ゼロ」を目指す提案をしてください。
15:陸の豊かさも守ろう
人と自然が共に暮らす豊かな環境を提案してください。鳥や蝶など多くの生きものたちが利用できる地域の在来樹種を植えることで、都会の中でも生きものたちが訪れる豊かな自然環境がつくれます。たとえば、5本の樹を植える場合、3本は鳥のために、2本は蝶のために植栽を計画してみましょう。

参加対象は18歳以下、個人かチームでの参加

2022年4月1日時点で18歳以下であれば、1人(個人)もしくは30人以内のチームで参加します。
※チーム参加の場合、オンラインでの共同作業推奨

まずはエントリー。作品応募は9月30日まで

参加には公式サイトからのエントリーが必要です。エントリー期間は2021年9月16日(木)まで。作品の応募期間は2021年9月1日(水)〜2021年9月30日(木)。今回は地区ブロックでのワークショップなども開催されます。
※大会スケジュールなどは変更になることがあるので、公式サイトで随時情報を確認してください。

参加は無料。教育版マインクラフトも体験できる

必要な環境

・PC/タブレット(Windows 10、Mac OS、iPad、Chromebook)
・通信インターネット環境
・敎育版マインクラフト(Minecraft: Education Edition)のライセンス
以上が必要です。敎育版マインクラフトのライセンスがない場合は、エントリーの際に大会期間中のライセンスを貸与申請することができます。

個人orチーム、どちらで参加する?

個人とチーム、両方での参加も可能です(エントリーは一度のみ)。友達同士やプログラミング教室でチームを組む場合、Web会議システムでの話し合いやオンラインでの共同作業も良い経験に。教育版マインクラフトでも、離れた場所のフレンドと同じワールドで作業することができます。

タツナミ シュウイチさん×正頭英和先生対談「教育におけるMinecraftの効果」

マインクラフトには、プログラミングだけでなく様々な教育的効果が期待されています。キックオフイベントでは、プロマインクラフターのタツナミ シュウイチさんと立命館小学校の正頭英和先生によるスペシャル対談「教育とMinecraft」も行われました。

マイクラでモチベーションを構築

「今の子どもたちにはコンテンツがたくさんあって、モチベーションが長続きしにくい。カブトムシを捕りたい!と思っても次の週にはそうでもないとか。でも、平等院鳳凰堂を見に行ってマインクラフトで建築といった体験がストーリーになれば、モチベーションの構築につながります」と正頭先生。
「実際に見たり調べたりすることでリアリティが増す実感があった」と、タツナミさんも共感。

問題解決を体験・表現できる

「困ったことに対して、どう直していけばいいんだろうと考えることは問題解決能力の芽生えそのもの。それをマイクラで表現できたらすごくいいアウトプットになります。大人たちは子どものネット利用を必要以上に恐れるのではなく、うまく伴走してあげてほしいですね」とタツナミさん。
正頭先生は「子どもたちが当事者意識を持つには、どうしてこうなってしまうんだろう?の“問い”を持つことが大事。そのためには子どもたちが持っているより少し外の情報を与えてあげるといいですね」と続け、過疎化や少子化などの問題も、マイクラで解決策を模索できるかもと盛り上がりました。

左からタツナミ シュウイチさん、正頭英和先生

まとめ & 実践 TIPS

SDGs3つの目標を課題に、マイクラを使って解決方法を考え、表現していくMinecraftカップ2021全国大会。課題を調査して「どんな家やまちを作ろうかな?」と構想を練り、表現するための方法を模索する経験は、子どもたちの大きな力になります。
スケジュールをたてて、自分なりのワールドを完成させるだけでも、きっと大きな自信につながりますよ。

Minecraftカップ2021全国大会

執筆/樋口かおる

(参考)
小学校を中心としたプログラミング教育ポータル 教育版マインクラフト

プロフィール

鈴木 寛

Minecraftカップ2021全国大会実行委員長。1964年兵庫県生まれ。東京大学教授、慶應義塾大学教授、社会創発塾塾長、Teach for All Global Board Member、元・文部科学副大臣、前・文部科学大臣補佐官、日本サッカー協会理事。

プロフィール

タツナミ シュウイチ

Minecraftカップ2021全国大会審査員。マインクラフト歴11年の『マイクラおじさん』。2018年、アジア初のOfficial Minecraft Partnerとしてマインクラフトのプロマインクラフターに。同年、マイクロソフトによる教育者のためのコミュニティMicrosoft Educator Community(MEC)に参加。マイクロソフト認定教育イノベーターMIEE(Microsoft Innovative Educator Expert)に任命。日本や世界の子どもたちに少しでも良いリアルの教育の場をつくれるように、マインクラフターとして日本の教育事業への社会貢献を目指している

プロフィール

正頭英和

立命館小学校教諭、英語科。2016年より英語授業の中でMinecraftの活用をはじめ、国際交流などに取り組んでいた。その取り組みが認められ、2019年には教育界のノーベル賞といわれる「Global Teacher Prize2019 Top10」にアジア人で唯一の選出を受け、「世界の優秀な教員10人」に選ばれた。主な著書に「世界トップティーチャーが教える 子どもの未来が変わる英語の教科書(講談社)」などがある。

プロフィール

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