スマホの普及で意識に変化? 金銭トラブルや犯罪から子どもを守る
新学期シーズンは、子どもを持つ家庭には何かとお金のかかる時期です。4月からの消費税アップの前にと、パソコンやスマートフォン(スマホ)の買い替えや新調をされたご家庭もあることでしょう。先日ある中学校で、生徒向けのインターネット講座が開かれました。金銭トラブルや犯罪から身を守ることは、お金を上手に使うことにもつながります。そこで今回は、子どもやお金にからむネットトラブルについて、考えてみたいと思います。
「2013(平成25)年度青少年のインターネット利用環境実態調査」(内閣府)でも、スマホ所有率(子ども向けスマホ含む)は、小学生16.3%、中学生49.6%、高校生83.4%と急激に増加しているとの報告があります。子どもの成長により、通信費など個々に必要な経費も積み増しされて、家計は膨らむ一方です。子どもの行動範囲が広がるのは頼もしいことですが、それとともにさまざまなトラブルに巻き込まれる危険もあります。
義務付けられているはずのフィルタリングの利用率が低下
同調査でのフィルタリング利用率は、小学生62.2%、中学生61.1%、高校生49.3%で、いずれの年代においても前年より減少しています。フィルタリングを設定すると、特定のアプリが利用できなくなるという理由もあるようですが、子どもの判断力に応じた設定を話し合ってみましょう。
また、インターネットを利用できる携帯ゲーム機27.4%、携帯音楽プレーヤー23.9%と、そのフィルタリング等利用率はスマホよりもさらに低くなっています。小学生の使用も多いゲーム機は、ペアレンタルコントロール機能などを使って、スマホ同様に閲覧制限が必要でしょう。設定のしかたは、利用している機器のメーカーや通信会社のHPなどに案内されています。
ネットトラブルの回避能力を高める
インターネットを介して、金銭トラブルや犯罪に巻き込まれるケースは後を絶ちません。ネット上に流出した画像や個人情報は回収が不可能です。事例を参考に、個人情報を公開しない、うまい話にのらない、大人共々貴重品や情報の管理を徹底するなどを再確認しておきたいものです。
◆ネット通販
ネット通販は、品物を手にすることなく購入を決めるというリスクがあります。商品が届かない、注文品ではない物が届いたなどのトラブルにあう可能性もあります。そのため、事前に次のことを必ず確認しましょう。返品の可否や条件、売主の連絡先、個人情報を入力する時は、暗号化したデータ通信(SSL/TSL)が可能か。そして、支払いは後払いできるものを選びましょう。
◆ゲームの課金制アイテム
ケータイやスマホで遊べるゲームは基本的に無料ですが、アイテムは課金制です。ゲームに参加していると、順位を上げたくなったり強くなったりしたくなるもの。子どもが父母・祖父母のお金やクレジットカードを悪用するという問題も起きています。大人はクレジットカードの管理を厳重にしておく必要があります。
◆犯罪への加担と被害
「すぐに稼げるバイト」と称して犯罪に加担させられたり、個人が特定できる画像や情報を送って脅迫されたりする被害が多発しています。指示された人に会って荷物を受け取るバイトのつもりが、「母さん助けて詐欺」のお金の受け取り役だったというケース。自分の裸の写真を送ったり撮ることを許したりしたことで、写真をネット上にばらまかれるというケース。楽して稼げる仕事はまずないでしょうし、一度相手に渡った画像は自分でコントロールできなくなってしまいます。要求されても、断る勇気を持つことが大切です。
話し合ったつもりでも、親子の認識は違う
家庭でのルールについては、親子で認識に差がありそうです。講座に参加した生徒たちも、家庭でのルールの有無に関してあまり強い認識はなさそうでした。
家庭でフィルタリングやルールを話し合う時には、子どもには自由と責任はセットであることを教える必要があるでしょう。思春期にさしかかるとなかなか難しい場面はありますが、それでも、信じるためにはまず情報を共有することが大事です。小さな失敗を安心して話せる雰囲気が、大きな失敗を防ぐことになるのかもしれません。
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