「目に見えないお金」のつきあい方を教える

おこづかいなどの「目に見えるお金」の使い方に加えて、ますます負担が大きくなっている携帯電話料金や電子マネー(楽天EdyやSuica、PASMO、ICOCAなど)という「目に見えないお金」を子どもにどう理解させるかは、ますます重要になると思われます。



携帯電話料金の場合

文部科学省の2009(平成21)年度「子どもの携帯電話等の利用に関する調査」によると、携帯電話の所有率は、全国の平均で小学6年生が24.7%、中学2年生が45.9%、高校2年生が95.9%という結果が出ています。この調査のあとに起きた東日本大震災により、子どもに携帯電話を持たせている家庭は、この時点よりも増加し低年齢化していると想像できます。
同調査によると、携帯電話を持った理由は、小学6年生で「保護者から持つように勧められたから」が半数近くを占めていますが、高校生になると、携帯電話の利用のルールを決めていない家庭が、急激に増加しているという結果となっています。

保護者が子どもと連絡を取るために子どもに携帯電話を持たせたにもかかわらず、年齢が上がるにつれて保護者のコントロールが効きにくい状態になっている現状が見えます。
携帯電話を初めて持たせる時から、電話をかけたりメールをしたりする時にはお金がかかっていることを教える、一定の利用料金に達すると利用できなくなる、あるいは本人の携帯電話に通知が届く設定にする、などの手立てが必要だと思います。

同調査では、「携帯電話をよく利用している保護者の子どもは、携帯電話を利用する割合が多い」という興味深いデータも発表されています。子どもの携帯電話の利用料金がかかりすぎることを嘆く前に、保護者が自分自身を振り返る必要があるのかもしれません。



電子マネーの場合

今や、鉄道・バスの運賃を支払うのに現金を用意する必要がありません。通学用の定期券に電子マネー機能をつけておけば、部活動などで通学圏からはずれた経路を利用する時も子どもに余分な現金を持たせる必要がなく、安心です。
数年前に子ども用(小児料金用)のPASMOやSuicaなどが発売されてからは、小学生も電子マネーのカード一枚で電車やバスに乗ることができるようになりました。小学生がひとりで電車を利用して塾や習い事に通う時にも、現金を持たせなくてもよいというのは大きなメリットです。

一方、電子マネーは、交通費以外に駅のコンビニ、自動販売機などでも利用できることが多く、保護者が知らない間に、ちゃっかり飲み物やお菓子などを購入している子どもも少なくないはずです。
銀行のATMに行けばいくらでもお金が出てくると思っている子どもがいて驚いたことがありますが、これからは、電車に乗るにもジュースを買うにもお金が必要だ、ということさえ知らない子どもが現れる時代が来るかもしれません。

携帯電話料金や電子マネーといった「目に見えないお金」と上手につきあうためには、子どもたちに「目に見えるお金」の使い方をきちんと教えることが、今まで以上に大切になります。財布からお金を出して使うという実感を経験しないまま成長すれば、成人した時にクレジットカードの使い過ぎなどに陥ることになるかもしれません。

保護者の都合で買い与えた携帯電話や電子マネーによって、子どもたちが金銭感覚を学ぶ機会を奪われることがないように、大人と社会全体で子どもたちの金銭感覚を育てる必要がありそうです。


プロフィール

宮里惠子

宮里惠子

ファイナンシャル・プランナー、消費生活アドバイザー。生命保険をはじめ、教育費関連や住宅ローンについて雑誌・新聞・Webで執筆。地域に根をはるFPを目指して、横浜市北部エリアで活動している。若い世代に対する消費者教育の必要性を強く感じている。

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