降園後、年少の子が家で荒れて困ります【前編】[教えて!親野先生]

 

幼稚園年少の息子です。園では活発で問題ないそうですが、家で荒れて困っています。思いどおりにならないと暴言(あっち行け、ママなんか大嫌い、家も壊してやる)をはいて本気でけったり殴ったりしてきます。一人っ子のためか降園後つまらなそうで、でも校区外の園に行っているため近所に気軽に遊べる友達もおらず、それが寂しいのかもしれません。習い事や延長保育も嫌がるため、私が相手をしたりしますが、家事もあるし「一人で遊んでほしいな」と途中でイライラしてしまいます。遊びも親が相手だと限度を超えてぶつかってきて、言っても聞かないため最後は怒って終わります。息子にどうしてやればいいのか迷います。(ねいこ さん)

 

【親野先生のアドバイス】

ねいこさん、拝読いたしました。

文面から、家の中でお母さんと子どもが2人で煮詰まっている姿が浮かんでくるような気がします。
親も子もイライラして、最後は親が怒って終わりになり、親も子どももそのストレスをさらに持ち越してしまう……。
こういう状況はお互いつらいですね。

ところで、何か問題を感じた場合は、いつでもその原因を探ることが大事だと思います。

原因を知ることで、その問題の本当の姿が見えてきます。
そうすれば、解決策もおのずと見えてくるものです。
原因について誤解していたり、大人の側の漠然とした思い込みで決めつけていたりすると、打つ手はすべて的外れということになってしまいます。
的外れなだけならいいのですが、まったくの逆効果になることもないとは言えません。


それと、原因は一つとは限りません。
というより、原因が複合的に重なっていることのほうが多いと思います。
まず、考えられる原因をすべてリストアップしてから、当てはまりそうなものを見つけていくのもいいと思います。

その時、頭に入れておくべきことは、子どもに直接聞いてもわからないことが多いということです。
もちろん、子どもの言葉からわかることもありますが、時にはまったく反対のことを示唆していることもあります。
うそを言うつもりでなくても、本人自身がわかっていないことも多いからです。
ですから、子どもの言葉の裏にあるものを読み取ることも大事です。

何気なく言った言葉に気持ちが表れていることもあります。
たとえば、「○○ちゃんに、いつも粘土をつぶされる」などという一言に、ヒントがあるかもしれません。

私は、子どもをよく観察することをおすすめします。
たとえば、表情・言葉・機嫌・行動・態度などです。
そして、それを記録に取っておくといいでしょう。
記録に取ると、それまで見えなかったいろいろなことが見えるようになってきます。
たとえば、「○曜日はとくに荒れる」「前夜早く寝た日は調子がいい」「降園時刻が30分遅い日は荒れる。降園時刻が早い日は機嫌がいい」「パパと遊んだ次の日は機嫌がいい」「登園前にママに叱られた日は荒れる」「お弁当の食べ残しがあった日は荒れる」「湿度や不快指数が高い日はすごく荒れる」「曇りや雨の日は荒れて、晴れの日は荒れない」「昼寝をすると荒れない」など、いろいろなことが見えてきます。
そして、「○曜日はとくに荒れる」と気が付けば、「それはなぜか?」と考えるようになります。
このようにして、だんだん原因が見えてくるのです。
漠然と見ていても見えないことが、記録を取ると見えてくるということは本当によくあることなのです。
ですから、この記録を取るという方法は私のイチオシです。

あとは、幼稚園の先生やママ友達などからも情報を得るといいと思います。
心をオープンにして聞いてみてください。
すると、親は気が付かないでいた意外なことがわかるかもしれません。

インターネットで、調べてみるのもいいと思います。
同じような悩みを持っている人は必ずいますし、そのうちの何%かはインターネットのブログや掲示板に書き込んでいるはずです。
幼稚園の先生や児童心理学の専門家が書いているものもあるはずです。
そこから、原因や解決策のヒントが得られる可能性はかなりあると思います。

ところで、ねいこさんは、荒れる原因を「近所に気軽に遊べる友達もおらず、それが寂しいのかもしれませんが」と仮説を立てていらっしゃいます。
たしかに、その可能性はあります。
でも、本当にそうなのかはわかりません。
もしかしたら、まったく違っているかもしれません。
ですから、その辺をもう少し深く探ってみる必要があると思います。

プロフィール

親野智可等

親野智可等

教育評論家。23年間の教員生活のなかで、親が子どもに与える影響力の大きさを痛感。その経験をメールマガジンなど、メディアで発表。全国の小学校や、幼稚園・保育園などからの講演に引っ張りだこの日々。

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