思いどおりにいかない早寝早起き
アンケート期間 2006/04/05〜2006/04/08 回答者数:687人
前回は、しつけや生活習慣にまつわる「普段から心がけていること」や、「心がけていてもなかなか守れていないこと」などのアンケート結果をレポートしました。今回は、そんななかでも「なかなかできない」という声が多く、生活習慣の基本とも言える「寝る時間」について見てみましょう。
小学生の9割が午後10時半までに就寝
下の【図1】は、今回のアンケートで伺った「平日(学校がある日)の就寝時間」の結果を学年別に表したものです。全体的に見て、学年が上がるほど寝る時間が遅くなっています。小学生までは9時台に寝る割合が最も多く、午後10時半頃までには9割以上が就寝しています。

中学生以上になると、7割以上の就寝時間が午後11時以降となっており、午後12時を過ぎて起きている子どもも3割近くいます。就寝時間ひとつをとっても、小学生までと中学生以上では生活パターンがかなり変化している様子がうかがえます。
ちなみに全国的な調査(*)では、午後10時頃までに就寝する小学校4〜6年生の割合は6割弱で、午後11時半以降まで起きている割合は15%を占めています。つまり、「教育発見隊リサーチ」結果のほうが、夜ふかししている子どもの割合が少ない、ということです。前回のレポートでご紹介しましたが、「朝起きる時間や夜寝る時間など、規則正しい生活リズムをつける」ことを心がけている方は全体の95%にのぼります。このことからもわかるとおり、アンケートに回答してくださった方々は、子どもの就寝時間にきちんと気を配っているご家庭が多いのかもしれませんね。
*Benesse教育研究開発センター「第1回子ども生活実態基本調査」(2005)
お父さんの帰宅で子どもの喜びアップ、睡眠時間はダウン
それでも、夜はなかなか寝ない、その結果、朝はなかなか起きない、という声もたくさん寄せられました。
- 父親の帰りの遅いときに、待っていると言ってなかなか寝ないときがある。(小学校入学前)
- 主人の休みが不規則なので、子どもの生活もつい不規則に。子どもも普段一緒にいられない分、父親と遊びたい、一緒にいたいと思うので夜なども遅くなることがある。(小1)
- 親(私)が遅くまで起きていると、ついつい子どもの寝る時間も遅くなってしまう。まず親である私たちが規則正しく就寝するのが一番だと思うのですが、なかなかうまくいきません。(小2)
- 新聞のテレビ欄をチェックして、学校で友達が見ているというテレビ番組があると何時まででも起きて見ようとする。(小6)
- 塾の帰りが遅くなって、入浴や就寝が遅くなったりする。(中学生)
- 高校生になってから親の言うことを聞かなくなり、パソコン中毒のようになってしまった。夜いつまでもパソコンをしているので、朝は眠くて起きられない。(高校生)
- とにかく朝起きられない。寝起きも悪い。休みの日は、昼過ぎまで寝ている。テスト勉強で夜中まで起きていることもあるので、朝早くに起こすのもかわいそうな気がして、起こせなくなった。(高校生)
このように、夜ふかしの主な原因としては「テレビ、テレビゲームなど」「部活、塾、習いごとなどで忙しい」「父親の帰宅時間など、保護者の生活パターンの影響」の三つを挙げたかたが多かったようです。
たしかに、早寝早起きはとても重要ですし、寝ることは子どもの大切な「仕事」の一つに違いありません。ですが、たまに早く帰ってきた父親と遊びたい、平日は勉強や遊び、部活などで一生懸命過ごした分休日は朝寝坊したい、という子どもの気持ちもわかる気がします。とくに親子のコミュニケーションについては、短期的には夜ふかしの原因になったとしても、「お父さんは疲れて帰ってきても自分と遊んでくれた」「家族みんなでテレビを見て、その内容についてたくさん話した」など、振り返ってみると子どもにとって懐かしい、よい経験になっていることもあるのではないでしょうか。
生活パターンの「普段」と「たまには」。そのさじ加減は本当に難しいですね。皆さまはどのような感想を持たれましたか?
■コラム テレビやゲームに費やす時間は1日どのくらい?
夜ふかしの原因として、多くの方があげたテレビやゲーム。では、どのくらい見て(して)いるのでしょうか? アンケートの結果は【図2】のようになりました。1時間以上テレビなどを見る割合が半数を超えていますが、9割は2時間以内と答えています。ゲームをする時間は、テレビよりもさらに短くなりますが、お寄せいただいたフリーアンサーで「終わりの区切りがなかなかつかない」という答えが多かったのはゲームでした。
【図2 テレビやビデオ(DVD)を見る時間とテレビゲームで遊ぶ時間(平日)】

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