人間力が鍛えられるって本当?ボーイスカウトって何を目的に、何をしているの?

よく耳にするボーイスカウトですが、実際は何をしているのか、入団すると何がいいのか、詳しく知らない人が多いのではないでしょうか。芸能人や各界の著名人でもボーイスカウトをしていたという人は意外と多いものです。
そこで今回はボーイスカウトに対して抱きがちな疑問にお答えします。


画像提供:ボーイスカウト日本連盟

そもそもボーイスカウトってどういう意味なの?

ボーイスカウトは、ロバート・ベーデン・パウエル卿が青少年の育成のため20人の少年を集めてイギリスのブラウンシー島でキャンプを行ったのが始まりと言われています。1907年のことです。現在では世界163の国と地域、約4,000万人が加盟する世界最大の青少年運動へと発展を遂げています。
日本には1908年に伝わっています。1922年には「少年団日本連盟」が創立され、国際事務局に登録しています。
「ボーイスカウト」とは、少年を意味する「ボーイ」と、先駆者という意味の「スカウト」を組み合わせた言葉です。「公益財団法人ボーイスカウト日本連盟」によると、「ボーイスカウトとは、自ら率先して幸福な人生を切り開き、社会の発展の先頭に立とうとする少年」を意味するとしています。

ボーイスカウトってどんな活動をしているの?

ボーイスカウトと言えば、ほとんどの人が登山やキャンプなどをイメージすると思います。では、具体的にどのような活動をしているのでしょうか?
団や隊によってその内容は違いますが、やはり野外での遊びを中心にした活動が基本になります。具体的にはキャンプをしながら、料理はもちろん、ロープの使い方、手旗信号といった技術や知識を習得します。これらは直接的に普段の生活に役立つことばかりではありませんが、いざというときに非常に役立つ生活のスキルです。付随して工作やゲーム、歌、演劇などを行い、友情や協調の精神も育成していきます。
「公益財団法人ボーイスカウト日本連盟」ではこれらのスキルを習得することで級が上がっていく「進級課目」を設定しており、隊員の達成感ややる気を引き出しています。2017年9月からは初級・2級・1級・菊・隼・富士の6段階となり、最高到達点の「富士スカウト」を目指すような仕組みとなります。
一方、社会や自分に役立ついろいろな技能を自分で選んで習得する「選択課目」もあります。

誰でも入団できるの?何歳から?女の子も大丈夫?


画像提供:ボーイスカウト日本連盟

ボーイスカウトに関してよく聞かれるのが「何歳から始められるの?」「女の子は入れないの?」といった疑問ではないでしょうか?
ボーイスカウトでは隊員の年齢に合わせた育成のために、年齢に応じた5つの部門を下記のように設けています。
○小学校1年生の直前の1月~ ビーバースカウト
○小学校3年生4月~ カブスカウト
○小学校6年生4月~ ボーイスカウト
○中学校3年生9月~ ベンチャースカウト
○18歳~25歳  ローバースカウト
ですから小学校入学前の1月になれば入団できます。
一方、女の子の入団に関してはもちろん可能です。ただし活動内容も男の子と同じです。そのため「公益財団法人ボーイスカウト日本連盟」とは別に「公益社団法人ガールスカウト日本連盟」という女の子専用の組織もあります。活動内容は女の子専用に編成をしています。
女の子の場合はボーイスカウトとガールスカウトの両方の団が近くにあればどちらを選んでも構いません。地域によってはボーイスカウトとガールスカウトが連携して活動をしているところもあるようです。

どんな人が指導しているの?保護者のお手伝いは必要?

また保護者として気になるのが、「ちゃんとした指導者はいるの?」、「保護者のお手伝いもある?」、「費用はいくらくらいかかるの?」といったことではないでしょうか?
ボーイスカウトの指導は、 専門の訓練を受けたボランティアが担当しています。「公益財団法人ボーイスカウト日本連盟」では指導者訓練体系を確立しており、指導者養成を厳格に行っています。指導者としての様々な技能や知識を身につけた人しかボーイスカウトの指導者にはなれない仕組みです。
ボーイスカウトは主に土曜日の午後や日曜日などの休日に活動を行います。また学校が夏休みや春休みなどの際に数日間のキャンプに出かけて様々な技術を学ぶこともあります。保護者は引率したり、作業の補助を行ったりする場合もありますが、もちろん強制ではありません。 また年間の費用は、年間登録料の他にキャンプのための積み立てを行っています。それに加え、独自の活動にかかる資材費や交通費などは実費を支払うことになります。これは団や隊によって違いますので、入団を希望する際に団の方に「年間どれくらいの費用がかかるのか」お聞きになるのがいいでしょう。

自然の中で友情や生活のスキルを学び、人間力を鍛える

自然とのふれあいの中で生きる力を育んでいくのがボーイスカウトの最大の特徴です。また年齢の異なるお子さまによる小グループを活動単位としており、協調性と責任感も養うことができます。さらには海外のボーイスカウトとの交流もあり、国際性も身につけることが可能です。
今回、ボーイスカウト日本連盟事務局にもお話を伺ったところ、「“人の役に立つことを、すすんでできる若者”の育成を通じ、よりよい社会を作っていく」という展望のもと、活動されているとのことです。このことからも、お子さまの自立心や社会性を育む上で有意義な活動が行われていることがわかります。
実際に「そうした体験によって、自立心やたくましさを育むことができた」といった声もあるようです。

〈参照元〉
公益財団法人ボーイスカウト日本連盟
http://www.scout.or.jp/index.html
http://www.scout.or.jp/whats_scouting/
http://www.scout.or.jp/whats_scouting/history.html
http://www.scout.or.jp/whats_scouting/movement.html
http://www.scout.or.jp/whats_scouting/scout_aim.html
http://www.scout.or.jp/for_members/program/bsvs_new_program.html
http://www.scout.or.jp/whats_scouting/join_us/faq.html

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