インフルエンザ予防接種、受けさせる? 受けさせない?

 毎年10月ごろになると、インフルエンザの流行に関する注意をここかしこで耳にすると思います。インフルエンザは、ある程度成長した子どもや大人であれば抵抗力も強まり重症化することもまれですが、まだ小さい子どもに関してはさまざまなリスクが高まってしまいます。できる限り感染を予防し、インフルエンザの脅威から身を守ってあげたいものです。この記事では、インフルエンザの予防接種について解説します。


インフルエンザの予防接種は毎年予防できる「型」が異なる

 インフルエンザを引きおこすウイルスにはいくつかの「型(種類)」があることは、最近ではもうずいぶん知られるようになりました。基本的にはA型、B型、C型の3種類が存在しますが、C型に関してはほとんどが乳幼児期に感染し症状が現れないことも多いため、A型、B型についての警戒が必要であるといわれています。

 

インフルエンザ予防接種は、毎年その年に流行すると予測された型に対応したものが製造されます。そのため、年によって注射の内容は異なるわけです。A型、B型の2種類を予防できるようにすればいいのではないかと思われるかもしれませんが、A型だけでも細かなウイルスの違いにより数十種類の型が見つかっています。ロシアかぜ(H1N1)、香港かぜ(H3N2)、そして鳥インフルエンザ(H5N1)などもA型に含まれるものであり、これらすべてに対応できる予防接種を作り出すことは現在のところ不可能です。そのため、インフルエンザ予防接種は毎年の接種が必要であると考えられています。

 

また、1度のワクチン接種の有効な期間は約5ヵ月程度と考えられており、この期間を過ぎた場合、効果が弱くなってしまうので、受けていても感染してしまうこともあります。

 

 

インフルエンザ予防接種をしても感染は予防できない?

 「インフルエンザ予防接種には感染を予防する効果はない」ということがよくいわれますが、ウイルスが口や鼻から体内に侵入するのを防ぐことはできません。予防接種でできた抗体が効果を発揮するのは体内に入ったウイルスが爆発的に増殖するのを防ぐことによって症状が強くでないようにすることにあるといわれています。

 

【インフルエンザ予防接種の効果】

・インフルエンザの症状を軽くする(熱をはやく下げたり、のどの痛みなどが出ないようにする)

・インフルエンザの重症化(肺炎や脳症など、重い合併症を防ぐ)

 

インフルエンザワクチンによって、発症についてはそれほど高い確率で防ぐことはできなくても起こってくる症状は比較的軽くすむことも多く、また、重症化に関してもある程度予防できることが確認されています。特に、赤ちゃんや高齢者については重症化しやすい傾向があるため、接種がすすめられています。

 

 

なによりも赤ちゃんに大切なことは重症化を防ぐこと

 予防接種については「どうせ感染してしまうのなら予防接種はいらないのではないか」という声も聞かれます。ふつうインフルエンザは数日で後遺症もなく治ることが多いのですが、赤ちゃんなど抵抗力のないものにとって最も避けたいのは感染もですが、それだけではなく病気が重症化してしまうことです。インフルエンザはありふれた病気ではありますが、残念ながら毎年少なからずの人々が命を落としたり、後遺症で脳などの障害を残したりしています。かわいい赤ちゃんをインフルエンザの後遺症から守るためにも、予防接種を受ける意味をよく理解し、できるだけ接種するようにしましょう。13歳以下の場合は適切な間隔(2~4週間)をあけて、1年に2回の接種が必要であるため、受ける場合には流行期に間に合うように時間的余裕を持って、もちろん赤ちゃんの体調のよいタイミングを選ぶ必要があります。

 

 

年によって型が外れることがあるとはいえ、赤ちゃんを守るためにも予防接種は受けたほうがよいということです。子どもの場合、2回接種させるなど、保護者にとっては手間もかかりますが、重症化を防ぐためにも接種させることをおすすめします。

 

 

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