高校生のなりたい職業第3位「保育士」。気になる年収や将来性は?

高校生に、将来なりたい職業についてアンケートを実施しました。
この記事では、TOP10にランクインした一つ一つの職業について、仕事内容から将来性、そのための進路や適性まで、詳しい情報をお伝えしていきます。今回フォーカスするのは、第3位の「保育士」です。

この記事のポイント

高校生 なりたい職業ランキングTOP10

1位 地方公務員
2位 看護師
3位 保育士
4位 国家公務員
5位 一般事務
6位 ファッションデザイナー
7位 歌手・ミュージシャン
8位 ゲームクリエーター
9位 薬剤師
10位 技術系研究・技術者

意外に堅実な職業から、表現・クリエイティブ系の職業まで多彩なラインナップになっています。
高校生には、未来に向かって自分らしく、興味や関心を追いかけてもらいたいもの。そのためには、情報収集も欠かせませんよね。

保育士って、どんなオシゴト?

児童福祉施設で子どもの成長を手助けする保育士。保護者に指導を行うことも。
保育士の仕事は、働いている保護者に代わって、保育所などの児童福祉施設で子どもの成長を手助けすること。子どもの年齢に応じて、生活全般にわたる指導を行うとともに、乳幼児保育のプロフェッショナルとして、保護者に対して保育の指導も行います。保育の対象となるのは、乳幼児から18歳未満の子どもです。
その主な職場は保育所です。そのほか、乳児院、児童養護施設、母子生活支援施設、知的障害児施設などで働いている保育士もいます。
同じように幼児にかかわる仕事に幼稚園教諭がありますが、保育士の職場は児童福祉施設であり、仕事内容は「福祉」という側面を持っているのが特徴です。

保育士が行う生活指導は広い範囲にわたります。絵本の読み聞かせ、遊びやお昼寝の監督、食事とおやつの提供、歯磨きや手洗いの指導、また、特に小さい子どもに相対するときには、おむつの交換やトイレの手伝いなどもその範囲に含まれます。そのほかにも、保育所の掃除や事務仕事など、雑務が生じることもあるようです。子どもの成長をあらゆる面からサポートすることが保育士の務め。子どもが好きな人にとってやりがいのある仕事であるといえるでしょう。

保育所以外の勤務先でも、基本的な業務は同じです。ただし、施設の特徴に合わせて、子どもへの接し方や保育の方法は変わります。
例えば、知的障害児施設や医療機関の保育室では、医療スタッフと協力しながら保育を進めていくことになります。保育所より少人数ですが、特定の子どもたちの保育に携わるため、障がいや病気についての知識・理解が求められたりすることもあるようです。

保育士の働き方って、どんな感じ?

保育のニーズに合わせるため、勤務時間は不規則になりがち

勤務時間は施設の公立、私立を問わず、不規則になりがちです。保護者の送迎時間に合わせて早朝や夜間保育を行っている保育所などでは、交代制勤務を採用しているところもあります。休日は週休2日制が増えているようですが、たいていの保育所は土曜日も保育を行っているため、休日の曜日を決めずシフト制にしているところが多いようです。

保育所は現在、慢性的な人手不足に陥っているといわれています。勤務時間の不安定さもその理由の一つです。また、小さな子どもを預かるという責任の重さ、職務内容に合わない賃金の低さも問題視されているところです。その一方で、定員の関係で保育所に入れない子どももおり、保育士の働き方や制度のあり方が問われているのが実情です。

近年では保育所以外にも保育士の活躍の場所は広がっています。、短い時間でも子どもを預けたいという需要が高まっているためか、歯科医院や美容院、企業内などさまざまな場所に保育スペースが設けられるようになりました。。少人数の子どもの保育を、短時間行う保育スペースでは、勤務時間も短く、パートタイムで働く保育士が多いようです。

保育士の年収って、どれくらい?

収入

・平均給与 23万9300円/月
・年収 約358万円

※年収の計算方法:きまって支給する現金給与額(23万9300円)×12カ月+年間賞与その他特別給与額(70万7700円)
※厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」より
※10人以上の規模の事業所で働く保育士の給与月額男女計(平均年齢:36.8歳、勤続年数:8.1年、所定内実労働時間数:169時間、超過実労働時間数:4時間)

男女計の平均年収は約358万円です。多くの保育士の給与形態は「基本給+時間外(残業)手当+各種手当」となっており、各種手当は勤務先によってさまざまです。例えば、調整手当(残業代の一部や役職による手当)、食事手当、地域手当などがあるほか、シフト制で働く場合は、早番・遅番に対する手当が支給されることもあるようです。なお、勤務地や役職、経験年数などで収入は変わります。
とはいえ、平均年収は決して高いとはいえないかもしれません。一般的には、仕事の量や責任に対して「安い」とみなされることもあるため、収入が保育士不足の遠因となっているとの指摘もあるようです。

保育士の将来性は?

保育所不足、保育士不足の改善が進む

結婚、出産後も仕事を続ける女性が増えた今、保育所の不足が大きな課題となっています。そのため、保育施設の充実を図ろうと、幼稚園と保育所の両方の機能を持つ「認定こども園」の普及を進めるなど、幼保一元化の動きが進んでいます。そのため最近では、保育士、幼稚園教諭の両方の資格を取得する人も増えているようです。

また、保育士不足を補うために、一部の自治体では「地域限定保育士試験」を行っています。この試験に合格すると、「地域限定保育士」としての資格を得ることができます。当初の勤務地は受験した自治体の対象地域に限られますが、「地域限定保育士」としての登録から3年を経れば、全国どの地域でも保育士として働くことができるようになります。保育士になるための新しいルートの一つといえるでしょう。

一方で、勤務時間や収入などの待遇改善については、まだそれほど進んでいない現状があります。今後の社会の動きに注目していきたいところです。

保育士に向いているのはどんなタイプ?適性は?

「子どもが好き」が第一条件。が、それだけでは務まらない

子どもが好きであることが第一条件ですが、それだけでは保育士の仕事は務まりません。子どもと向き合うことは、楽しいことばかりではないからです。保育士は、小さな子どもの命や成長に関わる仕事。その責任の重さをしっかりと自覚していなくてはなりません。
また、子どもを抱き上げたり、着替えさせたり、遊びに寄り添ったりするにはそれなりの体力も必要です。接するときは同じ目線に立ち、一緒になって喜んだり、悲しんだりできるなど、子どもとコミュニケーションをとる力も欠かせないところです。
加えて、ゲームや音楽、図画工作などの場面で、大きな声でわかりやすくハキハキと説明するなど、遊びながら指導するための技能も必要です。
保育士をめざすなら、ボランティアやアルバイトなどで経験を積み、子どもとの接し方を学んでおくのもよいかもしれません。

続いて、保育士になるための資格やコースについて考えてみましょう。関連する職業もあわせてご紹介します。

保育士になるには、どうすればいいの?

必要な資格やなるためのコースは?

保育士として働くには、「保育士」の資格が必要です。資格を取得する方法は次の2つです。
一つは、大学の社会福祉系学部や生活科学系学部などに設置されている子ども学科、児童学科、幼児教育学科や、短大の保育科、幼児教育科、専門学校の養成課程や保育士養成所などを卒業する方法。
もう一つは、都道府県で実施する保育士試験に合格する方法です。受験資格は、大学に2年以上在学し、62単位以上修得した者、高等専門学校や短大卒の者、高校などを卒業後児童福祉施設で2年以上かつ2880時間以上働いた者などです。近年の保育士試験の合格率は20%前後となっています。
前者は、特に試験を受けることなく資格を得ることができ、学ぶ課程で必要な技能も身につけられるのでより近道であるといえるかもしれません。
なお、どちらの方法でも資格取得後は、都道府県に保育士として登録する必要があります。

保育士に関連する職業には、どんなものがあるの?

保育士に関連する職業は、教育系の仕事から探すことができます。例えば、以下のような職業です。

幼稚園教諭/小学校教諭/中学校教諭/高校教諭/大学教員/養護教諭/特別支援学校教諭/日本語教員/英会話学校講師/塾講師/音楽教室講師/社会教育主事/学芸員/司書、司書教諭/法務教官

教育系の仕事はレパートリーが非常に豊富で、どの職業に就いてもさまざまなかたちで子どもに関わることが可能です。中でも「幼稚園教諭」は、同じ年頃の子どもたちに接するため、非常によく似た資格&職業といえるでしょう。
「幼稚園教諭」になるには「幼稚園教諭免許状」が必要です。その資格については、以下のようになっています。

幼稚園教諭免許状

就学前の子どもたちへの教育をより手厚くするため、保育士の資格を持っており、かつ一定の実務経験がある場合は、幼稚園教諭の免許が取りやすくなる特例制度がつくられています。また、逆のパターンとして、幼稚園教諭の免許状を持っている場合に保育士の資格を取りやすくなる特例制度もあります。
そのほか、大学の教育学部や短大の幼児教育学科などで幼稚園教諭の教職課程を履修して卒業することで「幼稚園教諭免許状」を取得する方法もあります。

職種によって、関わる子どもの年齢やサポートする内容は変わります。自分がどこで、子どもたちに対してどんな関わり方をしたいのか、まず考えて見ることが大切です。

まとめ & 実践 TIPS

高校生のなりたい職業3位の保育士は、働いている保護者に代わり、児童福祉施設などで子どもの成長を手助けするお仕事。乳幼児保育のプロフェッショナルとして、保護者に対しての指導も行います。そのため、ただ子どもが好きというだけではなく、その成長に関わっているという責任感や指導力、子どもとのコミュニケーションを図る力や体力が必要です。保育所不足が課題となるなど保育の充実が求められている現在、より多くの熱意ある人材が求められている職業です。

「保育士になりたい!」と考えている高校生は、どんなところに魅力を感じているのでしょうか?この情報も手がかりのひとつにして、夢に向かって進み続けてくださいね!

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出典:マナビジョン 職業情報 教育系 保育士
https://manabi.benesse.ne.jp/shokugaku/job/list/135/index.html

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