中学受験の専門家、小4の夏は「遊び」で好奇心を育む機会に

中学受験の専門家、小4の夏は「遊び」で好奇心を育む機会に本格的な夏が近づいてきた。中学受験を目指す小学4年生の中には、夏休みに塾で夏期講習を受ける予定の子どももいるだろう。ベネッセ教育情報サイトでは、受験勉強が本格化してくる9月以降に備え、小学4年生の夏休みの過ごし方について、森上教育研究所の森上展安氏に伺った。

 

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6月は多くの塾で夏期講習の受け付けが始まる時期です。9月からは受験に向けて学習量も増えるので、夏休みまでに学習ペースを作っておく必要があります。そのために大切なのは「できた」という達成感を味わわせてあげること。計画表を作り、できたらシールを貼る、シールが10枚たまったら好きなものを買ってあげるといった「ごほうび」作戦が有効です。モノで釣るのはどうかという考えもあるでしょうが、学習習慣を作るきっかけにはなります。ぜひ、子どものやる気を刺激してあげましょう。

 

そして、意欲を継続させるために必要なのが「好奇心」です。2020(平成32)年度から実施される新しい大学入試の方向性を踏まえ、中学入試でも思考力や応用力を問う総合問題が増えています。このような問題には、自分の興味を手がかりに答えを導き出す思考力が不可欠。「おもしろい」「もっと知りたい」という好奇心は思考力の素地であり、学び続けるための種火のようなものです。そして、4年生は好奇心を育てるのにベストの時期で、好奇心を育てるのが「遊び」です。夏休みに向けて、遊びの計画をたくさん立てましょう。

 

海や野山での遊びに限らず、親戚の家など、知らない土地に行くだけでも刺激になります。美術館や博物館、劇場、講演会などもよいですね。ポイントは生で「体験する」ということ。自然に触れる、芸術作品を味わう、知らない町を歩くといった経験は五感にさまざまな刺激を与えてくれます。5、6年生の夏休みはさらに忙しくなり、思いきり遊べる日は少なくなるので、この夏こそ親子で大いに遊び、好奇心を養いましょう。

 

出典:夏休みの準備を始める[中学受験 4年生] -ベネッセ教育情報サイト

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