「社会に対する視野の狭さ」が、進路選択での課題

「ことばの力」を持つことは、社会への視野を広げることにつながり、ひいては、高校生の進路選択においてもその影響が見えるため、新聞やニュースに注意を向けたくなるような工夫をするなど、家庭での環境づくりが大切である。


「社会に対する視野の狭さ」が、進路選択での課題

 高校生が将来の進路選択をする際、社会に対する視野の広さが大きく影響します。

普段からいろいろなことに興味・関心を持ち社会への視野を広げておくことで、選択の幅は広がり、納得度の高い進路選択につながります。しかし、選択の幅が狭いと、当然その狭い幅のなかで場当たり的な進路選択をせざるをえなくなります。

 

「社会との接点」を測るものとして、『語彙・読解力検定』の新聞語彙領域の結果データを見てみます。

 

『語彙・読解力検定』新聞語彙は、社会生活で必要な基礎知識や時事知識が身についているか、最新時事に触れながら、背景や関連性を含めて理解しているかを問う出題内容で、「政治・社会・文化」「経済・国際」「科学技術・環境」「医療・生活」という、社会生活とかかわりの深い4分野にわたり出題しています。

 

 

社会への視野が広いと、進路未決定者が少ない

2013年度第2回3級受検者データ(N=889)

 

3級は中学校卒業レベルの問題で、高校1・2年生が多く受検する級です。このグラフによると、『語彙・読解力検定』における新聞語彙領域の正解率が高い層ほど、進路未決定者が少なく、志望する学部系統が幅広くなる結果が出ています。つまり、社会に対する視野の広さは、進路選択に関係性がありそうだということです。

 

 


高校現場での危機感と取り組み

 実際、高校現場でも、生徒の視野を広げるための努力をしています。ある公立高校では、文理選択や学部・学科選択の際、生徒の社会への興味・関心の幅が狭く、場当たり的な進路決定をする割合が増えてきていると実感。そのため、総合的な学習時間を利用して、低学年からキャリア教育をしたり、新聞を使って話題の用語についての教養テストを作成し、優秀な生徒は表彰したりする、などの取り組みを始めました。

 

その結果、例年20名前後だった国公立大への合格者数が倍増するなど、社会への視野を広げる施策から納得度の高い進路選択を高め、その結果、学力においても成果を出し始めているそうです。

 

 

ご家庭でできること

 お子さまは、「希望進路」を「知っていること」、つまり知名度やぱっと見の印象だけで選んでいる可能性があります。お子さまの社会への関心を広げたり、興味を深めたりするためには、日頃からニュースを話題にしてみる、新聞の気になる記事を読むように勧めるなども、納得できる進路選択のために有効かもしれません。

 

 

↓「ことばのチカラ」をつけるきっかけについては、こちらのサイトで!

『語彙・読解力検定』公式サイト

http://www.goi-dokkai.jp/

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