保護者世代とは大違い、大学入試をめぐる新常識を知ろう!(後編)

入試制度の変化によって、同じ大学を何度も受験できるなど、チャンスが増えています。しかし、あれもこれもと手を出すより、自分の長所を活かせる入試への対策に集中するのが得策と言えそうです。

 

入試の方式はこんなにある! 長所を活かせる入試を選ぼう

 それでは、近年のトレンドともいえる推薦・AO入試には、どのような種類があるのでしょうか。

 

●推薦入試

 推薦入試には、大きく分けて「公募制」と「指定校制」があります。

 

・公募制

 大学が示す出願条件を満たし、出身高校の推薦があれば誰でも出願できます。高校での評定平均値が出願条件に課され、書類審査、面接、小論文などによって選抜されるのが一般的です。大学によっては、一般入試と変わらない厳しい競争になることもあります。私立大学の公募推薦の定員枠は、指定校推薦に比べて大きく、出願基準も比較的緩やかなため、大学入試の主流の一つになりつつあります。

 

・指定校制

 昔から「推薦入試」と言われている制度がこれです。大学が指定した高校に与えた推薦枠に対し、高校が評定平均などをもとに選抜し、学校長からの推薦で出願します。その後、面接や小論文の試験がありますが、原則として不合格はありません。

 

 

●AO(アドミッション・オフィス)入試

 志望大学・学部への入学の熱意や進学後の学びへの適性を、書類審査や複数回の面接など、丁寧な入試で測る入試制度で、私立大学だけでなく、最近は多くの国公立大学でも導入しています。選考方法は様々ですが、一般的には、エントリーシート(志望理由書)を提出後に出願し、書類審査や面接などを合わせて実施されます。学力基準を設ける大学もあります。学校長の推薦は必要なく、出願条件を満たせば誰でも出願できます。

 

 一方、一般入試にも、新しい方式が登場しています。

 

 

●一般入試

 大学が出題する教科・科目の得点により合否が決まる最も一般的な入試制度です。ただし、どの教科・科目をどのような配点で課すかは、大学・学部によって異なります。私立大学は従来の3教科型入試に加え、2教科型や1教科型の少数科目入試も実施しています。国公立大学は、センター試験と個別学力試験(2次試験)の結果の総合で判定されます。

 

 

●センター試験利用入試

 多くの私立大学が導入している入試で、大学・学部が指定した大学入試センター試験の教科・科目の得点で合否が決まります。センター試験のみで選抜する場合と、センター試験とその後の大学独自の試験の結果を総合して選抜する場合があります。

 

 

●全学統一入試

 私立大学の入試方式です。学部共通の入試問題を受験し、複数学部の合否が判定されます。

 

 少し先の話になりますが、文部科学大臣の諮問機関である中央教育審議会が、2020年度をめどに現行の大学入試センター試験を廃止し、知識偏重ではなく、思考力や判断力などが総合的に問われる「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」を導入することを提言しました。これにより、今後さらに、入試制度に大きな動きがありそうです。

 

 

たくさんのチャンスがあるからこそ、「戦略」が不可欠

 保護者世代の大学入試は、学力試験の一発勝負という傾向が強かったのですが、入試制度の変化によって今の高校生にはチャンスが増えました。志望大学の入試に何度もトライできるプラス面はありますが、きちんと戦略を練らないと、どの試験も中途半端になって満足な結果が得られないことがあります。

 

A君の例を見てみましょう。難関大学のK大学を志望するA君は、当初は一般入試を想定していました。AO入試もありましたが、面接などに苦手意識を持っていたため、自分には厳しいと考えていたのです。

 

ところが、3年生の8月になり、友人が続々とAO入試に出願するのを見て、A君も「もしAO入試で受かったらラッキーだ。落ちたら一般入試を受ければいい」という気持ちになり、予定変更して出願しました。ところが、もともと想定していなかったAO入試の書類作成や面接の練習に想像以上に時間がかかり、3年生の秋という大切な時期に勉強を中断せざるをえませんでした。さらにAO入試の合格発表の11月まで結果が気になり、以前ほど集中できませんでした。

 

AO入試の結果はと言うと……不合格。「ダメでもともと」だったのですから、すぐに気持ちを切り替えなくてはいけないところですが、どうにもやる気が起こらず、結果的に一般入試も失敗してしまいました。

 

結果論ですが、一貫して一般入試に集中して対策していれば、合格する確率は高まっていたでしょう。A君のように、「二兎」を追って失敗するケースのほか、「早く合格を決めたい」という気持ちのあまり、本来の実力や志望とは異なる大学に安易に入学を決めてしまうケースも少なくないようです。

 

入試制度が多様で、複雑になっているからこそ、自分が最も力を発揮できる入試方式はどれかを見抜き、合格のための学習スケジュールを立てていく力が、受験生にはますます求められています。

 

 

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