高校受験を控えて、知っておきたい内申点のこと3つ

 高校受験は、一発勝負のペーパーテストの点数だけでなく、中学校における成績(内申点)なども合否判断に使用されます。進路を決める指標となる内申点について知っておきたいことを、進研ゼミ高校受験総合情報センターの浅野剛センター長が解説します。

 

 


内申点の計算方法は?

 都道府県によって、反映させる学年と教科ごとの点数の配分に違いがあり、したがって計算の方法はさまざまです。いくつか例を挙げると、千葉県や埼玉県などは、中1〜中3までの3年間の評価を、高校受験の内申点に反映させています。一方で、東京都、大阪府、愛知県などは中3のみ。神奈川県は中2と中3を反映させています。

 

 教科の配分は、入試での学力検査がある教科(一般的には英・国・数・社・理の5教科)よりも、学力検査のない保健体育・音楽・美術のほうの配点を高くしている都道府県が多いです。たとえば、東京都立の学力検査による選抜の場合、5教科と実技系科目のバランスはこれまでは1:1.3でしたが、2016年度入試からは1:2に変更になります。これは、実技教科に対して「受験に関係ない(だから頑張らなくていい)」といって、軽視する風潮を改めるねらいがあります。

 

 

苦手教科の内申点をアップさせるためには?

 5教科は定期テストの比率が高い場合が多いので、勉強してテストの点数を上げることを目指せばいいと思います。実技教科は、一人ひとりに得意と不得意があるものなので、技能を向上させることは決して易しくはないでしょう。

 

 ですから、たとえお子さまに苦手な実技があっても、保護者のかたには、くれぐれもそのことを責めないでほしいと思います。最悪なのは、実技が苦手→意欲が低下する→授業中の態度や取り組む姿勢が悪化する→評価が下がる...という悪循環に陥ることです。

 

 実技が苦手でも、できることはたくさんあります。まずは日常の授業に、まじめに取り組むこと。遅刻や忘れ物をせず、たとえ上手ではなくても提出物は期限までにきちんと出すことです。そして、実技教科にも定期テストはありますので、実技が不得意でもテスト勉強にしっかり取り組むことはできるはずです。

 

 

内申点の合否への影響は?

 都道府県によって、あるいは学校によっても、「どの程度影響するか」には違いがあります。しかし原則として、調査書を提出する以上、内申点が考慮されない入試は、ありません。

 

 全国の公立入試選抜を大別すると、学力検査の得点と内申点などを合わせて総合得点を評価する方法(加算型)と、学力検査の得点と内申点の順位がともに、定員の一定の範囲にあるものを合格とする方法(相関型)があり、これらを組み合わせたり、学校によって選抜方法を変えたります。

 

 2016年度以降の東京都立高校入試(全日制第一次募集・分割前期募集)では、すべての学校で『学力検査7:調査書3』の比率で総合得点を算出し、選抜されます。これは東京都に限ることではありませんが、調査書(内申点)の比率が学力検査の比率よりも低い場合でも、内申点を軽視することはできません。なぜなら、同じ学校を受験する生徒は学力も同程度のことが多く、学力検査で同点に何人も並ぶこともあるからです。この場合は、内申点の差が総合得点の差になるのです。

 

 そして、入試対策に限らず、やはり日頃からコツコツと努力することは、人生においてとても大事なことです。そのような習慣を中学時代に身につけたかどうかによって、高校に入ってからの伸びや、社会人になってからの仕事においての成長も、変わってくるものです。大人になって時間が守れない、納期を守れない、勤務態度が悪い、などが目立つようでは、会社や取引先からの信頼を得られないでしょう。守るべきルールを守り、真摯に仕事に取り組むという下地は、中学時代に培うものだと思います。

 

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