高校入試における「内申点」の重み 私立高校は推薦入試で「内申点」の比重が大[高校受験]
■私立高校の内申点は意味が大きい
私立高校は一般入試の場合は、入試の成績でほとんど合否が決まりますが、推薦入試では「内申点」がものすごく大きな意味を持ちます。そこで、今回は首都圏のいくつかの私立高校の推薦入試を例にお話ししましょう。
■「内申点」がよくないと受けられない
たとえばA高校では、推薦入試の出願条件として、9教科34点以上と定めています。つまり33点以下では、そもそも願書を出すことさえできないのです。
■合否判定でも「内申点」が高いと有利
この学校では、
内申点(45点満点)×8 + 適性検査(国語・数学・英語各100点満点)・面接
で合否を決めています。面接はよほどのことがない限り合否には影響しませんから、
内申点×8(360点満点) + 適性検査(100×3)= 660点満点
で、合否が決まるということです。この比率を表にしてみましょう。
<A高校の合格基準>
内申点 | 45 | 44 | 43 | 42 | 41 | 40 | 39 | 38 | 37 | 36 | 35 | 34 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
適性検査の点数 | 116 | 124 | 132 | 140 | 148 | 156 | 164 | 172 | 180 | 188 | 196 | 204 |
つまり、内申点の成績がものすごくよくてオール5(45点)の場合は、試験当日の適性検査が116点でほぼ合格圏内ですが、オール4(36点)の場合は188点取らないと難しい、ということです。これほど内申点の成績が影響するのです。
■内申点次第で入学できるコースが違う
次に、B高校の例をご紹介しましょう。この学校には3つのコースがあり、内申点の成績によって受験できるコースが違ってくるのです。
<B高校のコース別内申点基準>
コース名 | 内申点基準 |
進学コース | 9教科36点、または5教科20点以上の者 |
選抜コース | 9教科39点、または5教科22点以上の者 |
スーパー特選コース | 9教科36点、または5教科20点以上の者で、かつ適性検査の成績上位者 |
このように内申点の成績で受験できるコースが違ってくるような学校もあります。
■特待生合格も内申点で差が
さらにC高校の例です。下の表は、特待生合格の目安として学校から提示されているものです。
<C高校の特待生合格の基準>
(1)入学金および授業料原則3年間免除; | 入試得点で判定 |
(2)入学金および授業料1年間免除 | 5教科25点 |
(3)入学金のみ免除5教科24点 | 5教科24点 |
内申点が1点違うだけで、の学校の授業料1年分の約46万円に相当するのです。(もちろん入試得点も関わってきますが、内申点1点が、大変な違いになります
私立高校も、その学校を第一志望として受験する推薦入試では、以上のように成績がいろいろなところで大きく影響します。ですから「自分は公立高校を受けないから内申点は関係ない」とはいえないのです。
お子さまがまだ中学2年生以下の場合には、今「内申点」をよくしておけば、入試本番では大きなアドバンテージがあることを、上のような例などを使ってお話しいただければいいと思います。