高校入試における「内申点」の重み 公立高校入試はやはり内申点の成績がものをいう[高校受験]
■学力検査と内申点の割合は?
公立高校の一般入試は、学力検査の成績と内申点の成績を中心として、そのほか面接、作文・小論文、実技検査などを含めた総合成績で決められることは、保護者のかたもご存じのことと思います。が、どの高校でも一律という都道府県もあれば、違うところもあります。そこで、今回は東京都と神奈川県の例を挙げて、考えてみましょう。
●東京都
2015年度入試までは、次の4つから高校が選ぶことになっています。
(1) 学力検査:内申点 = 7:3
(2) 学力検査:内申点 = 6:4
(3) 学力検査:内申点 = 5:5
(4) 学力検査:内申点 = 4:6
当然のことですが、進学指導重点校7校(日比谷・戸山・西・八王子東・青山・立川・国立)はすべて7:3を選んでいます。都立の普通科一般コース全体でも7:3が6割近くを占め、6:4が3割、5:5が1割、4:6はなし、となっています。
これが、2016年度入試からは全校が7:3になります。それに伴い、内申点を計算する時に、これまでは5教科を1倍、実技4教科を1.3倍していましたが(5×5+4×5×1.3=51点満点)、2016年度からは実技4教科は2倍になります(5×5+4×5×2=65点満点)。内申点は圧倒的に実技4教科の比率のほうが高くなるのです。
また、これまであった特別選考(定員の10~20%を高校独自の方法で合格者を決める)も2016年度入試からは廃止されます。日比谷・戸山・西・立川・国立などは、内申点を見ないで学力検査の成績だけで合格者を決めていましたが、それもなくなります。
ですから、都立高校を受験する場合、中1から塾に通って5教科の勉強をがんばればいいと、いうわけにはいかなくなります。実技4教科の平常の授業に一層集中して取り組むほか、提出物なども締切日までにきちんと提出することが欠かせなくなります。
●神奈川県
神奈川県では総合点1000点満点のうち、面接点が200点(2割)という学校がほとんどです。残りの8割は次のいずれかです。
(1) 学力検査:内申点 = 6:2
(2) 学力検査:内申点 = 5:3
(3) 学力検査:内申点 = 4:4
(4) 学力検査:内申点 = 3:5
2015年度入試では、学力検査と内申が各4割と同等にしているところが98学科・コースで半数近くに及んでいます。次に、学力検査3割・内申5割が41学科・コース、学力検査5割・内申3割が38学科で、全体のおよそ2割ずつを占めています。学力検査6割・内申点2割と、学力検査重視は横浜翠嵐と鶴見の2校しかありません。横浜翠嵐と並ぶ超難関校の湘南は学力検査5割・内申点3割です。このように神奈川県では学校ごとに違っています。
2016年度以降の東京都のように、どの高校でも学力検査と内申点の比率が同一であるならば、中学校での内申点の成績によってどの高校を受けるほうが有利・不利ということはありません。
が、現行の神奈川県のように学校ごとに違っていると、内申点がいいなら内申点重視の学校を受けるほうが有利になりますし、よくないなら学力検査重視の学校を受けるほうが、内申点が振るわなかったことをカバーできます。
お住まいの都道府県ではどのようなシステムになっているのか、教育委員会のサイトなどで、いま一度確認してください。
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