東京外国語大学に合格した先輩の体験談・ 大学受験ヒストリー


高2の秋から大学受験対策を開始。合格に向けて堅実な歩み


東京外国語大学を目指して受験勉強を始めたのは高2の10月。我ながら大学受験生として早いスタートだったと思う。高3になっても模試の判定は「D」ばかりだったけど、授業や定期テストの準備に加えて、まとめノートをつくったり、先生から出された課題に取り組んだり、コツコツ努力してきた自負があった。だから、いつかは合格を視野に入れたいい判定が出ると信じていた。
夏休みは毎朝の自習を欠かさず、課外授業にも率先して出席した。9月初旬に受けた模試の結果は、初のC判定。
「よし、次はBだ!」。憧れの東京外国語大学合格に向けた歩みは、順調だと思っていた。

 

努力が報われる「はず」の秋。成果が出ないのはなぜ?


ところが、10月の模試はD判定に逆戻り。勉強にかける時間は夏休みよりむしろ増えているのに、点数に表れないのがじれったかった。心がささくれ立ち、母の励ましの言葉に対してつらく当たってしまったことも一度や二度ではない。そのうち学校では、推薦入試で合格を決めた同級生の笑顔が目に入るようになった。一般入試で、しかも国立大をめざすと決めたのはほかの誰でもなく自分自身。だけど、喜びの声が響く教室で教科書を開くたびにやりきれなくなった。
なんとか気持ちを落ち着けて机に向かい続け、次こそはと迎えた11月の模試。しかしなんの進展もなく、結果は「D判定」。成績表をぐちゃぐちゃに丸めたくなる衝動に駆られた。「夏に頑張ったら、秋には成果が出る」という先輩の言葉を信じて頑張ってきたのに...。

 

「確実に力はついている」。自分の感覚を信じ突き進む


沈んだ気持ちで勉強を続けるなかに見えたかすかな希望は、模試の結果には表れていなくても、各科目の理解が以前より深まっている手ごたえがあったこと。それまでの積み重ねがきっと花開くと信じて、毎日、毎時間、その時のベストを尽くした。「途中であきらめたら絶対後悔する。ここまで来たらやるしかない!」

ついに成果が表れたのは、年明けに受けたセンター試験直前模試。「続けてきたことは、間違いじゃなかった」。B判定の結果を自信に、センター試験、そして2次試験に全力で立ち向かった。


合格発表日。リビングに置かれたパソコンのモニター内に、自分の受験番号を見つけた瞬間、涙があふれてきた。

「ありがとう」。

何度もいらだちをぶつけてしまったのに辛抱強く見守ってくれた母に、ようやくお礼を言うことができた。

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取材・文/オンソノ(児山雄介)

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