グローバル時代に必須!「リスニング」の力を伸ばすコツ

2020年度から全面的に始まる「英語教育改革」。
「聞く」「読む」「話す」「書く」の英語4技能を鍛え、コミュニケーション能力を重視した英語教育への転換が大きな注目を集めています。
今回は、言語習得の基礎になる「聞く」力を中心に、ご紹介していきましょう。

「英語教育改革」の背景とポイント

社会の急速なグローバル化に対応するため、英語教育改革では、小学校・中学校・高校の各段階において、英語教育の内容をより実践的なものへ見直すとともに、今まで以上に連携して「聞く」「読む」「話す」「書く」の4技能の力を積み上げていこうとしています。

それに伴い、大学入試も4技能の力を測る内容に変わります。
2020年度(2021年1月実施)から始まる新大学入試では、これまでのセンター試験に代わり「大学入学共通テスト」が導入されます。
これまでのセンター試験は「聞く」「読む」の2技能を評価するものでしたが、新大学入試は、大学入学共通テストで「聞く」「読む」の2技能を評価しつつ、さらに英語の資格・検定試験を活用して、「聞く」「読む」「話す」「書く」の4技能の力をバランスよく測るものになります。

小学校・中学校・高校の英語教育、そして大学入試までをトータルで改革するという点がこの英語教育改革の大きなポイントです。

「聞く」「話す」力の向上が重視されている

これからの英語教育では、より「使える英語」を目指して、全学年を通じて4技能の力を伸ばしていこうとしていますが、特に重視されているのが、「聞く」「話す」力のレベルを高めるという点です。この2つの力は特に小学校で重視され、その後、小学校で培われた能力を中学校・高校へとつなげられるようにと考えられています。
言語の習得においては、文字の読み・書きを身に付ける前に、音声として親しみ、「聞く」「話す」ことができるようになっていることが必要だからです。

英語教育改革によって、小学3・4年生から外国語活動が始まり、5・6年生で英語が教科化されますが、小学生のあいだは「聞く」「話す」ことがベースになります。
まずは歌やゲームなどを通じて英語の音声に慣れ親しみ、それを下地にして、「聞く」「話す」の中で用いた単語を読んだり、書き写したりすることで、少しずつ「読む」「書く」力へとレベルを上げていくのです。

このように、英語教育の土台になるのは、まず英語の音声をたっぷりと「聞く」こと、そして発音・発声して「話す」ことですが、それとともに単語・文法の知識をインプットしていくことも大切です。
単語を知らなければ、いくら音声を聞いても意味がうまく理解できないですし、音のかたまりとして丸ごと覚えているだけでは、応用がきかないからです。
音声に親しみながら、聞いてわかる単語やフレーズをできるだけ増やしていくことを心がけましょう。

年代別・「聞く」力を伸ばすコツ

英語の音声に親しんだり、単語を覚えたりすることは、未就学児からでも始められます。
「聞く」力を付けるには、毎日、ご家庭で日常的に英語にふれる環境をつくることが大事です。

未就学児や小学生のあいだは、「英語に親しむ」「英語が楽しい」という経験をすることが大切なので、英語教室などに通うほかにも、家庭でも取り組める教材や英語の絵本、DVD、歌、テレビ番組、スマートフォンのアプリなど、手軽なものを利用してみるとよいでしょう。
また、海外のアニメ映画などは、セリフで使われている英語がわかりやすく基本的なものも多いので、耳で聞いて、発音をまねしてみることで「聞く」「話す」力を付ける練習になります。

中学生では、より多くの英単語や語彙(ごい)、正確な文法の知識を身に付けることが必要になってきます。
そして、英語学習の基本である「耳で聞いて、声に出す」を必ずセットで行いましょう。
正しい発音の音声がついた英単語集や教材で、「耳で発音を聞きながら覚える」こと、そして、耳で聞いたあとは、必ず「自分で声に出して発音する」ことが大切です。
ネイティブスピーカーの正しい発音やイントネーション、リズムをまねて、とにかく声に出してみることで「聞く」力と「話す」力が鍛えられます。

高校生では、引き続き単語・語彙(ごい)の量を増やし、文法知識を確実にするとともに、大学入試対策も兼ねて、資格・検定試験に積極的にチャレンジしてみるとよいでしょう。
英語の資格・検定試験では4技能の力が求められるので、試験対策がそのまま実戦力につながります。
また、さまざまなシチュエーション、たとえば、買い物などの日常的なシーンから、ビジネス、旅行、大学で学びたい分野に関することなどで使われる単語やフレーズを覚えることで、「聞く」力が豊かになり、コミュニケーションの幅も広がるでしょう。

「使える英語力」を伸ばすためには、まずは「英語をたくさん聞く」ことで慣れ親しんでいくことが大切です。
映画や音楽などを楽しみながらネイティブスピーカーの英語を「聞く」経験を積んだり、英会話用のアプリ、自宅で外国人講師と会話できるオンラインレッスンなど、さまざまな手段を活用したりすることで、「英語を聞き取れた」という自信をつけていきたいですね。

*ベネッセ 2020年教育改革 https://www.benesse.co.jp/kyouikukaikaku/
*進研ゼミの英語が変わる https://www.benesse.co.jp/zemi/english/
*進研ゼミ小学講座 チャレンジイングリッシュコラム07
何が変わる?いよいよ2018年度から始まった小学校の英語教育改革
https://sho.benesse.co.jp/challenge_english/column/column07.html
*第5回 英語が得意になる方法(4) リスニングにはコツがある!
https://benesse.jp/eigo/201403/20140320-1.html


2019年11月1日、文部科学省より2020年度(令和2年度)の大学入試における英語民間試験活用のための「大学入試英語成績提供システム」の導入を見送ることが発表されました。

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