【第2回】英語の授業を理解できている中学生は、4割程度!

前回、「文法が難しい」「英語のテストで思うような点数が取れない」ことなどから、中学生の約6割が「英語が苦手」と感じている、という結果をご報告しました。
では、中学生の英語の授業理解度はどうなっているのでしょうか?


英語の授業を理解できていないのは、「文法が難しい」から?

【図1 英語の授業の理解度】
図1 英語の授業の理解度


「あなたは、学校の授業をどれくらい理解していますか?」という質問に対して、「ほとんどわかっている」子と「70%くらいはわかっている」子は、合わせても4割程度。「半分くらいわかっている」子が約3割、「ほとんどわかっていない」と「30%くらいわかっている」を合わせると3割弱と、生徒によって理解度にばらつきがあることがわかりました。

子どもたちが、英語学習でつまずきやすいポイントについては前回の記事でも触れましたが、「文法が難しい」「英語のテストで思うような点数が取れない」「英語の文を書くのが難しい」という答えが上位を占めていました。

一方、中学校の英語教員に「英語に対して、苦手意識やつまずきを感じている生徒はどのようなことが原因だと思うか」聞いたところ、以下のような結果でした。

【図2 英語に対して、苦手意識やつまずきを感じている生徒はどのようなことが原因だと思うか】
図2 英語に対して、苦手意識やつまずきを感じている生徒はどのようなことが原因だと思うか
※答えの%=「とてもあてはまる」のみ

「単語を覚えるのが苦手」「英語に限らず、学習習慣がついていない」「英語に限らず、学習自体への意欲が低い」など、学習全般の課題が原因として考えられているという傾向にあり、子どもたちと先生の認識のギャップがうかがえます。


脱「ゆとり教育」 中学校の英語はどうなるのか?

2012年(平成24年)から中学校でも実施される新学習指導要領。外国語(英語)教育の目標を見てみると……。

外国語を通じて、言語や文化に対する理解を深め、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り、聞くこと、話すこと、読むこと、書くことなどのコミュニケーション能力の基礎を養う。

小学校の新学習指導要領にはない「聞くこと」「話すこと」「読むこと」「書くこと」といった4技能=基礎的な能力についての記述が含まれてきます。小学校で養われたコミュニケーションの「素地」をもとに、より具体的な外国語(英語)の学習が求められるようになるということです。授業時間も、これまでの週3時間から1時間増え週4時間になります。外国語(英語)学習にもっと力を入れるという方針が示されていると言えるでしょう。


「うちの子、英語の勉強は大丈夫?」

子どもたちに英語への苦手意識を持たせず、「英語が好き」「英語が得意」になってもらいたい……子どもたちが社会に出るころ、英語はコミュニケーションの手段のひとつとして、ますます重要な位置を占めることが予想されます。しかも、受験の主要科目であるということもあり、保護者の関心も高くなっています。


最近の中1の英語の授業は、文法的なことは最初からあまり教えず、日常会話に重点を置くようになっているのかもしれませんが、基本的なことをあまりにも教えられていないので、少し心配になっています。最低限の文法的な知識は、この時期でも必要ではないかとわたしは思うのですが、中1の1学期の英語の授業は、今は皆こういう感じなのでしょうか?
中1の息子は、中学校からスタートだった英語の定期テストは高得点でも、実力テストや模試は点が思うように取れません。基礎の文法が身に付いていないと思います。定期テストはワークや教科書の丸暗記で対処しています。が、この先これでは成績は下降をたどると思います。受験にも対処できなくなりそうです。

上記は、教育相談室に寄せられた中学英語に関する保護者の相談ですが、子どもたちのつまずきポイントのひとつである文法に関するものが多く、子どもたちも保護者も中学校で初めて触れる文法が心配の種になっているようです。

次回から、中学校での英語学習について、具体的な勉強法などをご紹介していきます。

文部科学省(2008) 「中学校学習指導要領」


プロフィール

Benesse教育情報サイト編集部

東京大学大学院 情報学環 准教授。デジタル教材の開発や評価など、情報技術を利用した学習環境について研究している。主著として「デジタル社会のリテラシー」(岩波書店)「未来の学びをデザインする」(東京大学出版会)など。

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