英語のテレビ番組に挑戦する(2) 第64回 [Oh,my Gooodness!]

親子で英語圏に住み、現地の学校に行きながら英語を学ぶ……。3歳の娘と母親である筆者は、夫のアメリカ転勤のために、そんな理想的な環境に飛び込むことになりました。果たして本当に「子どもは英語にすぐ慣れるから大丈夫」? アメリカに住みながら英語を学ぶメリットとデメリットとは? 筆者のアメリカ生活をとおして、日本に住むご家庭では、どんな取り組みができるのか考えていきます。
※「Oh,my Gooodness!」とは、「あらまあ!」という驚きを表すことば。

第64回  [Oh,my Gooodness!]英語のテレビ番組に挑戦する(2)アメリカのテレビ番組を理解するには、まず、日本人向けの英語番組、英語教材をたくさん視聴して、基礎づくりから始める必要がある。うちの娘も、こうした番組やDVDは日本にいる時も、アメリカに来てからもたくさん見た。そうして英語に慣れてきたら、並行して、少しずつアメリカもしくは英語圏の子ども向けテレビ番組にチャレンジしてみたい。
番組の入手方法としては、日本の普通のテレビ番組の中で英語になっているものを録画する、子ども向け番組のDVDを買う、英語番組のケーブルテレビなどを契約する、インターネットで動画を探すなど、方法がいろいろ考えられる。
初めて英語圏のテレビ番組を見ても、なんだかさっぱりわからない……かもしれない。だが、そこであきらめないでほしい。「ふうん、アメリカに行ってテレビを見ると、こんな感じなのか」と、多くの日本人がアメリカに来て直面するヒアリングの壁の高さを、ぜひ実際に味わってほしい。

さて、問題はここからである。子どもにとっては意味不明な英語のテレビ。まずは親が「自分のヒアリングの勉強」も兼ねてスイッチを入れるところから、すべては始まる。私の場合は、アメリカに来てからずっと、英語の天気予報専門チャンネルを毎日30分ほどつけっぱなしにする時間をとっていた。かなりBGMに近い状態のことも多く、集中して耳を傾ける時間はなかなかとれなかったけれど、何カ月かすると「あれっ?」と、聞き取れる箇所が出てきた。まったく進歩が実感できず「こんなことをしていても時間の無駄じゃないか」と思っても、「ヒアリングは長期戦なんだ」と腹をくくり、やめないことが重要だ。
私が天気予報をつけていたら、この前突然「いまrainって言ったよね。雨が降るの?」と言った。娘はいつも横目でチラチラ見る程度だと思っていたが、一応見ていたらしい。それと、以前は全然理解できなかった『きかんしゃトーマス』の英語版を先日引っ張り出してきたら、だいたいのストーリーを把握して、楽しく見ていた。お子さんによって個人差はあるだろうが、うちの娘はここまでくるのに、アメリカに住んで1年10カ月という期間を要している。日本に住んでいたら、もっと長い期間が必要になったに違いない。

そうやって考えてみると、少しでもレベルに合った興味を持てる番組を探して、日常に「英語のテレビ」が組み込めたら、本当にしめたもの。なんといってもテレビは娯楽だから、リスニングや語彙(ごい)の力を、楽しみながら付けられる。できれば、教材を使ってきっちり英語を勉強する時間と、テレビで生の英語のシャワーを浴びる時間の両方をとれば、バランスが良いだろう。

プロフィール

山本美芽

音楽・ノンフィクションライター。中学校教諭、養護学校教諭からライターに転身。現在は音楽と教育をテーマに執筆活動を行う。著書に「りんごは赤じゃない 正しいプライドの育て方」「子どものセンスは夕焼けが作る」など。2006年3月より米カリフォルニア州在住。1児の母。

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