みんなの前で英語で発表する 第36回 [Oh,my Gooodness!]

親子で英語圏に住み、現地の学校に行きながら英語を学ぶ……。3歳の娘と母親である筆者は、夫のアメリカ転勤のために、そんな理想的な環境に飛び込むことになりました。果たして本当に「子どもは英語にすぐ慣れるから大丈夫」? アメリカに住みながら英語を学ぶメリットとデメリットとは? 筆者のアメリカ生活をとおして、日本に住むご家庭では、どんな取り組みができるのか考えていきます。
※「Oh,my Gooodness!」とは、「あらまあ!」という驚きを表すことば。

ある日、娘の教室にある机の上に、茶色い画用紙で作った丸太が山積みになっていた。今週のテーマは「tree」なので、みんなで作ったのだという。
担任のミス・エミーに「明日はバーベキューごっこをするの。ちょうどシェアデーだし、好きなものを持ってきて」と言われる。
はじめ私は何が「シェア」なのかよくわからなかったのだが、自分の好きなおもちゃなどを持ってきて、みんなに見せてあげたり、さわらせてあげたりするのが「シェア」なのだという。
そこでさらに、キャンプファイアーごっこができる何かを持ってきてシェアしよう、ということらしい。

第36回  [Oh,my Gooodness!]みんなの前で英語で発表するうちの娘は、キャンプ用の自分の椅子を持っていくことにした。ピンク色の布地に猫がプリントされている、お気に入りの椅子だ。
翌日のお昼に私は娘を迎えに行き、帰りの車の中でその日の様子を聞いてみた。
「ねえ、今日、みんなに椅子のこと発表したの?」
「This is my chair!」
勢いよく、自信に満ちた返事が返ってきて、私は面食らった。
「This is …….」なんてフレーズは、一度も教えていないのに。
実は、毎週金曜日はシェアデーとなっていて、お友達が「This is my doll.」「This is my stuffed animal(ぬいぐるみ). 」等々、しょっちゅうお気に入りのおもちゃを持ってきて発表している。
それを聞いていたから「This is my chair.」と言えたらしい。「すごいじゃない、ちゃんと言えたのね。みんなは何て言ってた?」「(椅子を)かわいいねって」

アメリカの保育園に入園して1年3カ月にして、ようやくこうした短い文章が言えるようになったのだ。アメリカ人の子どもならば「This is my chair.」は2歳ぐらいで覚えるのだろうが、うちの娘が、よくもまあ言えたものだと、私は鼻の奥がじーんと熱くなった。
しかも「This is my chair!」という声のなんと力強かったこと。自分にとって意味のある大事なものについて話す、というのがポイントなのかもしれない。

後日、おやつの時間に私はおせんべいが詰まった袋を開けて、ひとつ取り出し「This is my rice cracker.」と言ってみた。すると娘はにやりと笑って「This is my rice cracker.」と言って、1枚おせんべいを取った。「my」を強調しているのが笑える。私たち親子はお互いの顔を横目で見ながら「This is my rice cracker.」と言いあって、争うようにおせんべいを食べた。

「This is …….」というフレーズはこんなふうに「おもちゃ」でも「おやつ」でもいいから、ほんとうに大事な何かについて話す場面で生きてくる。おやつの時間などに、親子やきょうだいで使ってみてはどうだろう。

プロフィール

山本美芽

音楽・ノンフィクションライター。中学校教諭、養護学校教諭からライターに転身。現在は音楽と教育をテーマに執筆活動を行う。著書に「りんごは赤じゃない 正しいプライドの育て方」「子どものセンスは夕焼けが作る」など。2006年3月より米カリフォルニア州在住。1児の母。

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