小学校英語は今「ご存じですか?小学校英語の実態」[英語レポート]

「公立小学校で英語を教えるべきか?」
このテーマは、いまや国民的関心事のひとつになっていますが、その主張・賛否はさまざまで、なかなか議論がまとまらないテーマでもあります。

ところで、これらの議論を見ていると、その土台となるべき小学校での英語教育の実態という視点が欠けている場合が多いように思われます。日本全国の公立小学校で、今、英語教育はどれくらいおこなわれているのか? その中身は? 誰が教えているのか? ……皆さまはこれらの実態についてご存じでしょうか? 今後の小学校での英語教育について考えるとき、まずはその土台となる「小学校英語の今」を知ることが大切なのではないでしょうか。

このような問題意識から、Benesse教育研究開発センターでは「小学校英語に関する基本調査」を実施しました。この調査は全国の公立小学校教員(教務主任・3,503名回答)を対象とした「教員調査」と、小学生の保護者を対象とした「保護者調査」(集計中)の二つの調査で構成されています。今回から数回にわたって、すでに結果が出ている教員調査の結果から、「小学校英語の今」をお伝えします。

●ほぼすべての小学校で、すでに英語教育はおこなわれている!
まず、全国の公立小学校における英語教育の実施率ですが、全体の94.0%、学年別に見ると低学年で8割、高学年ではほぼ全ての小学校で英語教育が実施されています【図1】。【表1】を見ると、3年生以上では「総合的な学習の時間」で、低学年では生活科などの時間でおこなれていることが多いようです。
●5年以上前から実施している学校も多い
では、小学校での英語教育は、いつ頃からおこなわれているのでしょうか? 「英語教育の開始時期」について尋ねたところ、平成13年度以前、つまり5年以上前から実施していた学校が、実に4割にものぼります。英語教育導入の是非についての議論が続く一方で、多くの小学校ではすでに英語教育が浸透しているというのが現状です。
●多い? 少ない? 英語の時間
それでは、小学校ではどれくらいの頻度で英語教育がおこなわれているのでしょうか。年間時数を尋ねたところ、どの学年でも最も多かったのは「5時間から15時間未満」でした【図2】。低学年では、これに続き「0時間から5時間未満が約3割となっており、だいたい月1回以下の実施状況である学校が多いようです。しかし、中・高学年になると、時数が増える傾向にあり、特に高学年では14.6%の学校が「35時間以上」(週1回程度以上)と答えています。

ここまでご紹介してきたように、ほとんどの小学校ではすでに数年前から英語教育をおこなっており、特に高学年ではその時数も増えていく傾向にあります。小学校英語は、実態としてはすでに「やる・やらない」が問題なのではなく、「誰が(指導者)」「どのように(指導法)」などが問題になってきているのです。

より詳しくはこちらをご覧下さい。
小学校英語に関する基本調査(教員調査)

次回以降は、この小学校英語の実態と、そこにあるさまざまな課題についてご紹介します。

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Benesse教育研究開発センター

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