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数の理解

数の読み書きや、数の理解のために、こんな工夫をしました

入学までに数を数えられるようになってほしい。日常生活のなかに「数」をうまく取り入れました。

T.Yさん Kくん (体験談当時の年齢:4歳0ヵ月頃〜6歳2ヵ月頃 男 第1子 岡山県)

その当時の子どもの状況と私の気持ちはこうでした

幼稚園に通っている間に、「数を数える」ことを身につけてほしいと思っていました。「足し算」「引き算」などは、小学校に入学してから先生に教えてもらったほうが面白いし、興味を持つだろうと、あえて教えようとは思いませんでした。

<こどもちゃれんじ>の教材のこんなところが役に立ちました。

<こどもちゃれんじ>は楽しみながら数に取り組めるようなしかけが多く、自然と数について理解ができるようになりました。特にワークブックのおかげで、敢えて教えようとはしていなかった「足し算」にも自然に興味を持ち、すんなりと覚えてしまいました。子どもは楽しみながらワークブックをこなしていましたが、なかでもシールを貼ったり線を引いたりするページが大好きで、いつも一番に取り組んでいました。また、こなしていくうちに正解することが面白く感じたのか、親から言われなくても自分から「<こどもちゃれんじ>がしたい」と一人で本を開くようになりました。しまじろうをはじめ楽しいキャラクターたちといっしょに、物語を通じて問題に取り組むというのが、ゲーム(遊び)感覚で楽しめてよかったのでしょう。「数のポスター」も、一つ一つ数字を目で追ったり、じっくり見ていくうちに、だんだんと数字そのものにも興味が出てきて役立っています。

その後、子どもにはこんな変化が見られました。

小学1年生のときの授業で「100までの数」がありましたが、すんなりと受け入れられ、覚えられたようです。年長さんのころから「数」に興味を持っていたので、「足し算」「引き算」も面白いと感じたようでした。

さらに家庭で工夫してみたことは・・・。

お風呂では「今日は20まで」などと目標を決めて、湯船につかる時間を数えながら入ったりしました。20まで数えられたら今度は30までと数を少しずつ増やしていくと、子どもも「1・2・3・・・・の次は何?」とさらに大きい数に興味を示し、すぐに100まで覚えてしまいました。このようにして数を数えさせているうちに、子どもは自然に数を覚え、今度は数字を書くことに興味が出てきたのか、書く練習も自分から始めました。カレンダーの裏や白い紙に1から順番に書いていきました。鏡文字のようになってしまうこともありましたが、何度か練習するうちに正しく書けるようになりました。

今振り返ってみて思うことは・・・。

数に関して、幼稚園のときにやらせておいてよかったと思うことは、「おつかい」と「時計の見方」です。おつかいは交通量の多い所など地域の事情によってはできないかたもいらっしゃるかと思いますが、買い物をすることで、生活の中の「お金=数」を通じて「数字」や「数えること」を身近に感じ、興味を持てたのだと思っています。また、「時計の見方」を自然に教えるのもいいですね。「今、何時?」と子どもが聞いてきたときに、逆に親が「時計を見てね。今、何時かな?」と聞くと、子どもが「大きい針は8の近く。小さい針は3の上」などと答えるようになったりします。こうしたやりとりから子どもはさらに時計や時間への興味をふくらませて、親にもわからないことを積極的に聞いてくるようになります。生活の中に「数」を上手に取り入れることが、小学校に入ってからの「算数」への興味にもつながると思うので、これはおすすめです!

編集部より

<こどもちゃれんじ じゃんぷ>では、楽しく「かず」を学べるワークブックをお届けしています。

数の理解

沢井 佳子 先生

100まで数えられることよりも、10までの順序数・集合数の概念が理解できることが今後の力につながります。

数量(数)について就学前までに固めてほしい土台は、100までの数を「言える」ことよりも、たとえそれが10までの数であっても、ものの順番をあらわす「順序数」と、ものを順番に数えたとき、その最後の数が全体の個数を表すという「集合数」の概念を理解していることです。10までの自然数のしくみ・・・という土台の部分をきちんと理解できるようになると、それは後で、あつかう数が100になっても1000になっても、同じ自然数として応用していくことができるのです。

年長児の場合、100までの数唱ができる(数の名前が言える)ということは、珍しいことではないかもしれません。しかし、そうした数唱ができる子どもが、実際、100まで、あるいは10までの数の概念をしっかりと持っているかといえば、必ずしもそうではありません。お子さんが単に数字を覚えているだけなのか、数の概念を理解できているのか、お子さんの様子から確かめてあげてください。

おはじきを20個ぐらい準備して、そのうち、8個をテーブルの上に横一列に並べます。「ここのおはじきは、いくつあるかな?数えてみて」とたずねると、子どもは「1、2、3、4・・・8」と数えて(順序数)、「全部で8個」(集合数)という答えを出すでしょう。ただ、場合によって、順番に「1、2、3、4・・・8」まで数えたものの、最後の8という数が全体の個数を表すという「集合数」の概念が理解できず、「全部でいくつ?」と聞くと「10個!」や「9個!」などと違う数を答える場合もあるのです。

また、おはじきを手前に8個一列、外側に8個一列を並べて、手前は不揃いに密集させて並べ、外側のほうのおはじきは幅を広げて一列に並べます。そして、「(指でさし示しながら)手前のおはじきと、外側のおはじきでは、どっちの数が多いかな?」と子どもにたずねてみます。もし「同じ」と答えたら、「おはじぎが広がっていようが、詰めて置いていようが、おはじき8個に変わりはなくて、同じ数だ(「数の保存」の概念)」と理解できていることになります。しかし、この「数の保存」の概念を理解する前の段階では、「個数」と「長さ」や「密度」などを混同して、広がったほうのおはじきの数が多いとか、ビシッと詰まって並んだおはじきのほうが多いなどと答えがちです。もしこの「数の保存」の概念がまだ理解できていない段階でしたら、手前のおはじきと、外側のおはじきを一個ずつくっつけていって(1対1対応)、同じ数であることを、繰り返し、動作で確認することが大切です。

実際に何か物を使って、手で動かしながら、実験的に考えることが理解を深める近道となります。物を並べ替えたり、仲間に分類したりする動作の中で、手の感覚や視覚を使って、子どもは概念を実感的に理解するようになります。「数というからには数字を使って覚えさせなければ」と、とらわれずに、ぜひ身近な材料(おはじき、みかん、いちご・・・)を使って、おうちのかたも一緒に、「ものを使った数の遊び」を楽しんでください。

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